昨夜、NHKのBSで『歌伝説 テレサ・テンの世界』(再放送)を8時より1時間半を観た。
期待して観たが、結果としてNHKのこの番組に関わるスタッフに失望した・・。
私としては、夕食の頂きながら、お酒を呑みながら観ていた。
NHKが今まで収録した映像を継ぎ足す程度で、
歌手としてのテレサ・テンの内面性は、表現されていない。
故人としての追悼があったならば、
一人の人間としての生き方を描いてしかるべきである。
私はテレサ・テンには面識も無いが、
作家・平野久美子・女史の『華人歌星伝説 テレサ・テンが見た夢』(晶文社)を10年前に読んで、
初めてテレサ・テンの一面を知ることができた。
その後、私はCDを10数枚を購入した。
中の歌詞には、当然として、日本語以外の歌も収録されている。
ある時、どのテレビ番組か忘れてしまったが、
作曲家・三木たかし・氏がテレサ・テンの想いでを語り、
台湾に住むテレサ・テンの母を訪ね、語り合う番組であった。
この二つが私の心にあったので、はなはだNHKのスタッフに失望した。
日頃、NHKのドキメンタリーの取材、編成を感心し、満足しているひとりであるが、
この番組の方は、勉強が足りないと思った。
勉学の一端として、
『文藝春秋』の連載の《蓋棺録(がいかんろく)》という故人の記事に於いて、
短い記事であるが、簡潔に亡くなられた方の軌跡を描いている。
この程度の学びを日頃からしておれば、
人を表現するのに、的確な映像力が発揮できるはずである。
番組の中で、香港でのコンサートでテレサ・テンは、『明日に架ける橋』を唄っていたが、
なぜこの歌を選曲したか、私を含めわずかの人しか解らない。
この番組が単なる芸能歌番組であったら、民間テレビ会社に任せるべきで、
NHKとして恥を知りなさいと思った。
腹立たしいので、お酒を少し呑み過ぎて、布団にもぐった。