夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

「スマホ認知症」の恐怖と解消法、時代遅れの私でも学び、やがて微苦笑を重ねて・・。

2019-08-11 14:40:14 | ささやかな古稀からの思い

先程、新潮社の公式サイトのひとつの【 ディリー新潮 】を見ていたら、
『 働き盛り世代を襲う「スマホ認知症」の恐怖 』
と題された見出し記事を見たりした。

私は東京の調布市に住む年金生活の74歳の身であるが、 
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
ささやかな年金生活を過ごしている。

こうした中で、我が家はインターネットに関して、
固定回線の光ファイバーの『フレッツ』を頼りに、 私は据え置き型のパソコンを利用している。

そして私は恥ずかしながらガラケーと称される携帯電話、 ましてスマホと省略されているスマートフォンも使えなく、
家内だけは、遅ればせながら一昨年の春以来、携帯電話を買い求めて利用している。

このような時代遅れの私でも、《・・「スマホ認知症」の恐怖・・》って、
どのようなことですか、と思いながら記事を精読してしまった。 

この記事は、『週刊新潮』の2019年8月8日号 に掲載された記事のひとつであり、
関連の公式サイトの【 ディリー新潮 】に8月10日に配信され、
無断であるが転載させて頂く。

《・・働き盛り世代を襲う「スマホ認知症」の恐怖

              

☆ジワリと増え続ける「スマホ認知症」の恐怖(1/2)

猫も杓子もスマホを持つ時代、ジワリと増え続ける病があるという。
「もの忘れが酷くなった」、「寝不足で疲れがとれない」・・・。

そんなあなたの脳は、「スマホ認知症」に冒されているかもしれない。
“魔法の小箱”が招く恐怖に、はたして現代人が立ち向かう術はあるのか。

 ***

梅雨が明け真っ青な空に白い雲が湧き立てば、
いよいよ夏本番だと晴々しい気持ちになるところ。

けれど街を見渡せば、多くの人がスマートフォンを手に俯(うつむ)いて、
空を楽しむ余裕など持ち合わせてはいない。

すでに危険な「歩きスマホ」が社会問題となって久しいが、
2010年からスマートフォンの普及率は、急激に増加している。

総務省によると、携帯利用者の20代から30代の実に9割がスマホを保有。
アナログ世代の中高年でも、その数は60代で7割、70代で4割なのだ。

ちょっとした調べものから子供とのコミュニケーションまで、
すべてをこなしてくれるスマホは、生活に欠かせない。

だが便利な一方、過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し。
ジワリと増え続ける「現代病」が、臨床の現場で問題となっているという。

「この5年くらいで、スマホが原因で、脳の不調を訴える患者が増えました」
と話すのは、『「朝ドラ」を観なくなった人は、なぜ認知症になりやすいのか?』(幻冬舎、近日刊)の著者で、
おくむらメモリークリニック院長を務める脳神経外科医の奥村歩(おくむら・あゆみ)氏だ。

「私は岐阜で『もの忘れ外来』を開設していますが、
全国から大勢の方が訪れて、これまで10万人を超える患者さんが来院し、
現在でも1日100名以上の相談に応じています。

大半はお年寄りですが、ここ5年くらいで働き盛りの若い世代が
目立って多くなってきたのです。

共通するのは、スマホやパソコン、タブレット端末などIT機器のヘビーユーザー。
スマホを肌身離さず持ち歩き、食事中だろうとベッドの中だろうと、
絶えず情報をチェックしている人が、目立ちますね」

              

彼らが口々に訴える症状は、サラリーマンなら致命的なミスが多いそうだ。

「取引先の名前を失念したり、大事な会議があることをすっかり忘れてしまったというケースや、
用があってコンビニへ向かったのに、何を買いに来たかを忘れてしまう。

たまにあるくらいなら笑って済ませても、
頻繁に起これば、自分の頭の中が心配になってくるのも無理はありません」(同)

脳の処理能力が落ちるこうした状態を「脳過労」と呼ぶが、
特にスマホなどのIT機器に頼りすぎて、脳機能が低下した状態を、
奥村氏は「スマホ認知症」と名付けた上でこうも言う。

「予めお断りしておくと、本来の『認知症』とはアルツハイマー病のように脳の機能が元に戻らない、
不可逆的な状態を指しますが、
『スマホ認知症』は、まだ認知障害を起こしているレベル。

正式な病名ではありませんが、あえて『認知症』と呼ぶのは、
その方が多くの人に警鐘を鳴らすことができると思ったからです」

              

☆スマホを使うほど学力低下・・7万人調査

海外でもIT依存は問題になっており、
『デジタル・デメンティア(デジタル認知症:デジタル認知障害)』などと呼ばれていると、奥村氏は続ける。

「IT先進国の韓国でも、バランス脳センターのビョン・ギウォン医師が
“デジタル機器に頼りすぎた若者には、脳損傷者や精神疾患患者と同じような
認知能力の低下がみられる”と報告していますし、

ドイツのマンフレッド・シュピッツァー医師は、
大人だけでなく、子供の脳にも悪影響をもたらすと指摘。

警戒する動きは、世界的に広がっています」

実際、日本医師会と日本小児科医会が
2017年2月に発表したポスターには、こんなフレーズが書かれて話題となった。

〈スマホを使うほど、学力が下がります〉

これを裏付けるデータが、文科省による「全国学力・学習状況調査」である。
小学校6年生の場合、携帯電話やスマホの使用時間が1日30分未満の生徒は
国語の試験結果が74点なのに対し、4時間以上だと62点と低い。

同じ条件で算数なら79点と66点となった。
中学3年生でも、国語で82点に対し73点、数学は72点と55点だったのだ。

東北大学の川島隆太教授と仙台市教育委員会が、
7万人規模で行った追跡調査は、もっと深刻な結果を示した。

たくさんの種類のアプリをいじっていた生徒ほど、
数学・国語・理科・社会の平均点が低くなったという。

例えば、「2時間以上勉強していて、3つ以上のアプリを使う子」は、
「ほぼ勉強しないで、スマホを使わない子」よりも、平均点が低くなってしまったのである。

川島教授が解説するには、「調査で明らかになってきたのは、スマホを使い続けると成績は下がり、
使っていないと若干上がっていく。

途中で使いだせば、良かった成績が下がりだすということです。
スマホを長時間使う子供たちは、脳の発達に悪影響が生じていることが想定できると思います」

              

☆脳が「ゴミ屋敷」になる

大人から子供に至るまで、静かに人々を蝕むスマホの害悪はなぜ起こるのか。

そのメカニズムを改めて奥村氏に訊くと、
「人間は受け取る情報を、脳の中にある前頭前野という部分で処理しています。
スマホに依存した生活を送ると、インプットされる情報が多すぎて、
脳が疲労してしまい、処理能力が大幅に低下し、もの忘れやケアレスミスを起こすのです」

脳を「図書館」に例えると分かりやすいという。

「本来、図書館は新しい本が入ってきても、
毎日ジャンルごとに、分類してストックしています。

ところが、どうでもいいようなつまらない本や雑誌が大量に入ってきてしまうと作業が追い付かず、
あっという間にゴミ屋敷のようになってしまう。

ちゃんと決まった書架に保管されていれば、本を必要な時にスッと取り出せるのに、
散らかっていたら見つけるのに、時間がかかります。

それと同じで、スマホから過剰な情報を頭に入れ続けると、
脳に記憶したはずの情報が、“行方不明”になりやすく、なかなか思い出すことができなくなるのです」(同)

脳の情報処理には、幾つかの段階があって、
ヒトがボーッとする際に活性化する「デフォルトモード・ネットワーク」という回路が、
情報を整理する役割を担う。

つまり、何もしない無為な時間を脳に与えておかないと、回路が正常に働きにくくなってしまうというわけだ。

さらに、脳の前頭前野は、感情をコントロールする機能も持つ。
そこが疲労すれば、理性的な判断に影響を及ぼす、と奥村氏は指摘する。

「近ごろイライラしたり怒りっぽくなった、
と思う方はスマホ認知症が、かなり進行している可能性があります。

そうなるとうつ病を発症するリスクが増大し、
最終的にはアルツハイマー型認知症に至る場合もあります。

一般的に30代から50代の方なら、今すぐ発症はしませんが、
脳の老化や疲労が進んだ状態を放置し続けていれば、
高齢になって、本物の認知症を発症するリスクが高まるのです」

患者は何らかの睡眠トラブルを抱えているそうだ。

「なかなか寝つくことができなかったり、
眠りが浅く、夜中に目が醒めてしまうなどの不眠症状を皆さん訴える。
これはスマホ特有の『光の問題』が関係しています。

IT機器の画面から放たれる光には、ブルーライトという波長の短い光が多く含まれ、
就寝時にこれを浴びれば、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンの分泌量が落ちるのです。

脳は寝ている間に、疲労物質を代謝したり傷ついた細胞を修復しますから、
睡眠が不足すれば、情報処理能力は低下する。
スマホを使うことで、悪循環の連鎖が断ち切れなくなるのです」(同)

とはいえ、スマホなくしては、もはや仕事にならない。
SNSで家族や友人たちに連絡をとれなくなるのは困るだろう。
何かよい付き合い方はないものか。

               

☆ジワリと増え続ける「スマホ認知症」の恐怖

おくむらメモリークリニック院長の奥村歩(おくむら・あゆみ)氏は、
IT機器に頼りすぎて脳機能が低下した状態を「スマホ認知症」と名付け、警鐘を鳴らす。

その原因は主に“情報過多”で脳が疲れることにある。正しいスマホとの付き合い方とは。


 ***

「スマホに囚われた気持ちを一旦断ち切り、リフレッシュさせることが大切です」
とは、東京脳神経センターの脳神経外科医・天野惠市氏だ。

「対策の鍵となるのは、『芸術、スポーツ、大自然』の三つです。
『芸術』とは作品を鑑賞したり、自分で絵を描いたり楽器を演奏したり、カラオケで歌うだけでもいい。

『スポーツ』だってゴルフや野球など、何でもいい。
少し速く歩くことも有効です。

1キロを10分程度、規則正しくリズミカルに歩くと、
“幸福ホルモン”といわれるセロトニンが分泌されやすくなり、
気持ちがハッピーになって頭がスッキリします。

最後の『大自然』では、鳥の鳴き声や風の音に耳を澄ませ、
空を眺めるだけで、頭の中はすっからかんになる。
これらを行っている間に、脳内では溜った情報が仕分けられて不必要なゴミが一掃されるのです」

                

夏休みに旅行を計画する方も多いだろうが、
思い切ってスマホを“断食”する「デジタルデトックス」を試してみてはどうだろう。 

 
全国に宿泊施設を展開する星野リゾートの高価格帯ブランド「星のや」では、
5年前から「脱デジタル滞在」プランを始めている。

 
広報担当者が言うには、
「チェックインの際、スマホやPCなどすべてのデジタル機器をお預かりする代わりに、
各地の自然や文化を体験するアクティビティをご用意しております」

 
宿泊客の感想はこうだ。

「普段スマホを見ながら食事をするので、翌日には食べたものを忘れていた。
今回は食べることに集中したので、食材の味や香りまで記憶に残って感動したという声や、

宿を出てスマホでSNSを見たら、重要でない連絡ばかり。
その処理に忙殺されていた自分に気づいたという方もいました」(同)

 
ちなみにお値段は最も安い沖縄・竹富島のプランでも、3万5千円(食事代・スパ利用料金込み)で、
別途宿泊料が2~3名収容の1室あたり1泊7万~8万円かかる。

スマホの最新機種が買える金額だけに二の足を踏んでしまうが、リーズナブルなツアーもある。

 主催する日本デジタルデトックス協会のリコネクター・森下彰大氏によれば、
「お値段は1泊2日で8千円くらいで、長野や岐阜でキャンプをしながら、たき火をしてご飯を作ります。

五感をフルに使って楽しみながら、大自然の中でボーッとする時間を提供していますが、
もちろん始める前にスマホや時計、全てのデジタル機器をお預かりします。
カメラは『写ルンです』ならオッケーですよ」

 
インスタ映えのご時世だけに、すぐさまSNSに投稿したいという衝動に駆られる参加者も少なくない。

「私も最初はそうでしたが、1泊したらスマホがない方がスッキリすると、
電源をオフにしたまま帰られる方もいた。

DVDが観たいと駄々をこねるお子さんが、帰りの車の中でテレビをつけたら、
“眩しいから消して”と言ったので驚いた、というご両親もいました」(同)

 
この夏は、「スマホを捨てよ、旅へ出よう」を実践すれば、
忘れかけていた何かを取り戻せるかもしれない。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。

               

記事を読み終わった後、スマホも使えない私でも、
私は自宅で据え置き型のパソコンを利用しているが、平素は4時間前後パソコンを活用している。

近現代史とか世代格差、団塊世代のことなどを書物で読んだりしている中、パソコンで調べたり、
或いはブログを殆ど毎日投稿したり、私が魅了された御方の投稿文を読ませて頂いている。

こうしたことに4時間ぐらい熱中していると、脳神経外科医の奥村歩(おくむら・あゆみ)さんが指摘された、
《・・脳の処理能力が落ちるこうした状態を「脳過労」・・》を感じる時がある。
 
こうした時は、小庭の樹木を眺めたり、或いは自宅の周辺を散策している。

そして私たち夫婦は、国内旅行が共通の趣味のひとつで、
年に数回ぐらい、6泊7日前後で観光ホテルに滞在して、周辺を遊学した旅路を重ねてきたりした。

こうした時は、もとよりスマホは無く、パソコンもなく、語り合ったりして周辺を歩いたりして、
年金生活14年半が早や過ぎている。

こうしたことを思い馳せると、《・・スマホ、パソコンなどを“断食”する「デジタルデトックス」・・》、
たまには必要だよねぇ・・と微苦笑を重ねたりしている。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする