夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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寝たきり状態で強制退院、「3カ月ル-ル」の非情、78歳の私は学び、悲嘆して・・。

2022-11-13 14:56:31 | 喜寿の頃からの思い
先程、ときおり愛読している【 東洋経済オンライン 】東洋経済オンラインを見ている中で、
『 寝たきり状態で強制退院、「3カ月ル-ル」の非情
        緩和ケアは高額、「終活」に立ちはだかる難題 』、題した見出しを見たりした。

私は東京の調布市に住む年金生活の78歳の身であるが、
私より5歳若い家内と共に、古ぼけた戸建てに住み、ささやかに過ごしている。

こうした中で、私たち夫婦にとって難題は、
やはり晩秋期の不安は、いつの日にか、介護・要となり、
介護施設にお世話になる時と思われる。

或いは体調を崩して、長らく入院している中、寝たきり状態になるかもしれない、
と危惧したりしている。

今回、《・・寝たきり状態で強制退院、「3カ月ル-ル」の非情・・》って、
どのようなことですか、と思いながら記事を読んでしまった。

この記事は、マネーセージCMOの佐藤 健太さんの寄稿文であり、
東洋経済オンライン 】の『ライフ』に於いて、11月13日に配信され、
無断であるが、記事を転載させて頂く。




《・・皆さんは、病院の「3カ月ルール」をご存じだろうか。

入院生活を送っていた患者が、「治療済み」を理由として、
90日以内に退院を促されるものだ。

自らの最期を通い慣れた病院で迎えられると思っていたら、
別の病院や介護施設などに移らざるをえなくなるケースがある。

人生の終わりに向けた「終活」が注目される中、
入院して安心とはいかない事態も想定しておく必要がありそうだ。




「そろそろ退院の準備を始めてもらえないでしょうか」。
東京都内に在住する40代の専業主婦Aさんが医師から告げられたのは、
高校生の長女が夏休み中の8月上旬だった。

一人娘であるAさんの父親は、
胃がんが進行し、78歳の誕生日を迎えた5月下旬から入院している。

家具メーカーに定年まで勤めた父親に、
3つ年下の母親は寄り添ってきたが、
食欲や体重の低下を見かねて強く入院を勧めた。

「お父さんには悪いけど、
自宅での介護は、高齢のお母さん一人では大変。
とりあえず病院に入っていれば、お母さんも安心ね」。

父親の最期を予感し、こう考えていたAさんは、
病院からの思わぬ電話に困惑を隠せなかった。




☆ほとんど寝たきり状態で退院

担当医は「できる治療はやりました。今は症状も安定しています。
お父様の年齢や身体を考えると、手術もおすすめできません。
そろそろ3カ月になるので、退院を考えていただきたい」と告げる。

看護師によれば、入院前に比べて、父親の体重は5キロほど落ち、
ほとんど寝たきりの状態だが、
1日3回の服薬で発熱や痛みは抑えられているという。

状況を理解できなかったAさんは、
「以前は自分で車椅子に乗って移動したり、
トイレにも行ったりできたのに、今はできない。
そういう状態で退院というのは困ります」と食い下がった。

だが、看護師は
「治療していない患者様に、3カ月以上いてもらうことは難しいです。
これは病院の決まりですから」と繰り返す。

一度は「最期の場所」と覚悟した入院先から、
治癒したわけでもないのに、
退院を余儀なくされるなんて思いもしないことだった。



いったい、なぜなのか・・・。

その理由は、大きく分けて2つある。

1つは、病院のベッド数には限りがあり、
医療機関としての機能を維持していくためには、
急患を受け入れられる体制を保つ必要があることだ。

緊急性を要する患者に医療を提供する病院は、
いつ、どのような状態の患者が訪れるのか分からないため、
一定の余力を持ちながら入退院の運用に努めるケースが見られる。

新型コロナウイルスの感染拡大時に病床が埋まり、
医療提供体制の逼迫がニュースで取り上げられたが、
そうした状況下でも、可能な限り医療資源を向けられるよう準備している。




そして、2つ目は診療報酬制度の問題が存在する。
医療機関が受け取る診療報酬は、
高齢者が長期入院すれば、低くなるような設計になっている。

超高齢社会の到来で、膨張する医療費を抑制する一環で、
一般病棟で90日を超えて入院を継続する場合には、
病院の利益が少なくなってしまう仕組みなのだ。

このため、早いところでは「治療済み」を理由に、
2週間で転院や介護施設に移るよう検討を促すことがある。

母親と一緒に病院に赴いたAさんは
「退院するといっても、自宅での介護は、大変。
いったい、どこに行けば良いのでしょうか」
と半ば喧嘩腰で伝えた。



すると、医師は
「近くに緩和ケアをする病院があるので、
そちらに行って入院予約を取ってきてもらえませんか」
と淡々と答えるだけだった。

やむなく教えられた「転院先」に向かうと、
追い打ちをかけるような事態に直面する。

転院先候補の緩和ケア病棟は、高額だった

「お父さんの場合、1カ月で50万円以上は必要になりますね」。
緩和ケア病棟を持つ医療機関の看護師は、
入院費用が高額になることの説明を始めた。

もちろん、入院治療や手術などで医療費が高額になった場合、
加入する公的医療保険に申請すれば、
自己負担限度額を超えた分が取り戻せる「高額療養費制度」は適用できる。

これまで入院してきた病院では、
保険適用される診療で支払った額が「ひと月」で上限額を超える場合、
その超過分の支給を受けることができた。



上限額は、年齢や所得水準によって異なるものの、
Aさんの父親の自己負担額は、1カ月で10万円程度だ。

だが、高額療養費制度では先進医療にかかる費用や
入院時の食事代、差額のベッド代が対象外となる。

緩和ケア病棟は全室個室で、
すべての部屋にテレビや洗面所、トイレが備え付けられている。

ベッド代として1日あたり約1万7000円、
食事代として1日約1500円などの自己負担が必要とのことだった。

父親は医療保険に未加入であり、月額約20万円の年金で暮らす母親が
一気に5倍に膨れ上がる入院費を支払い続けることは困難だ。

老後のために夫婦で貯めた預貯金は、人並み程度にあるものの、
残される母に少しでも遺しておきたい、との思いも脳裏をよぎる。


症状緩和、終末期ケアを目的とする緩和ケア病棟は、
1990年に緩和ケア病棟入院科が、
診療報酬制度に新設されたことを背景に、整備が進められてきた。

設置主体は国や地方公共団体、大学、民間病院などで、
全国にある病床数は、一般病床約90万床の1%程度に相当する。

がん患者の死亡者数は、年間40万人近くになっているが、
その死亡場所は、診療所・病院が約7割を占め、
緩和ケア病棟も1割強に上る。

説明した医師は「この10年くらいで、
緩和ケアを利用する人は、増えていますよ。
患者本人も家族も、安心して過ごせるようにサポートしていきます」と語る。




☆「入院破綻」を懸念し断念

たしかに、がんと診断されてから、家族は辛い日々を送ってきた。
父親の痛みや気持ちを考えれば、
最期は少しでも安らかに迎えてほしいとの思いはある。

しかし、Aさんは緩和ケア病棟に父親を入院させることを断念した。

貿易会社で働くAさんの夫の年収は、約800万円あるが、
大学受験を控える長女や私立校に通う次女の教育費が膨らみ、
父親の入院期間が長引けば、
「入院破綻」を招きかねないとの考えにいたったからだ。

「要介護4」と認定された父親は、
自宅に戻り、訪問医療・看護・介護をフル活用して療養生活を送る。
それでも、おむつ代などを含めれば1カ月に15万円程度はかかる。

しかし、「やっと、自分の家に帰ってこられたよ」
と笑顔を浮かべる父親の表情は、家族の負担を和らげる。

「緩和ケア病棟に入っていたほうが良かった、
と感じる日が、いつか来るかもしれない。

何が正解なのか分からないけど、
最期を一緒に迎えられれば、お父さんは嬉しいのではないかな」。
Aさんは自分に言い聞かせるように、母親の肩をなでた。



厚生労働省によると、2019年にがんと診断された人は、
約100万人に上り、死亡者は全体の3割近くを占める。

高齢化を要因に増加し続けており、部位別では、
男性は「前立腺がん」(16.7%)、「大腸がん」(15.5%)、「胃がん」(15.1%)が多い。

女性は「乳がん」(22.5%)が最も多く、次いで「大腸がん」(15.7%)、「肺がん」(9.8%)と続き、
がんは約40年間も日本人の死因トップだ。

人によって闘病期間は異なるものの、
通院先に入院できれば最期まで安心とは言い切れない。

老後に向けた資産形成への関心は強まっているが、
加入する保険の種類や退院後の生活イメージも確認しながら
「終活」すべきであることも忘れてはならない。・・ 》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。


 
今回、
医療の多岐に及ぶ難題など、多々教示させられたりした。

過ぎし2004年の秋に私は民間会社を定年退職となり、
大病になったら家内も困ると思い、民間の医療保険に加入継続した。

やがて3年前後過ぎた頃、高額療養費制度を学んだりした。

高額の医療費がかかった人は、支払った金額を取り戻すことができる。
70歳未満で年収が約370万円以下なら、医療費の自己負担限度額は月5万7600円。
これを超えた金額が払い戻される。


「重病で100万円かかった場合、払い戻しを受けられますが、
いったん病院で3割にあたる30万円を支払わなければいけません。

そういった余裕がない人は、事前に加入している健康保険組合などに申請し、
『限度額適用認定証』を受け取っておくといいでしょう。
これを医療機関の窓口に提示すれば、限度額を超えた金額を支払わずに済みます」


やがて高額の医療費がかかった人は、高額療養費制度に関して、
私は年金生活の中で、幾たびも享受してきた。

或いは『限度額適用認定証』は、過ぎし年に家内が大病で入院する直前、
院内にあるアドバイザーより、『限度額適用認定証』を教示して下さり、
私は市役所で申請をして、少なくとも高額と予期される病院の支払いに、
ある一定額までの範囲でよい、と私は教示されて、安堵したりした。



しかしながら、今回の《・・寝たきり状態で強制退院、「3カ月ル-ル」の非情・・》、

実態を学び、78歳の私は学び、悲嘆したりした。





こうした中で、がんが転移したら、個室を要望して、
出来る限り治療に専念できる入院生活・・、
やがて末期になってしまった時は、緩和ケアのできる病院に・・、
このように私たち夫婦は話し合ってきた・・。

今回、緩和ケア病棟の経費を含めたことを私は学び、
私たち夫婦は子供に恵まれなかった為、たった二人だけの家庭で、
家内の終末期、少しでも安らぐことも、思い馳せたりした。

こうした中で、老後の貯金を崩して、不足してしまったら、

断腸の思いながら、自宅を処分するのもひとつだなぁ・・、
と深く思い馳せたりしている。


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6 コメント

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Unknown (ra9gaki_do)
2022-11-13 15:28:30
こんにちは(^-^)
いつも温かいリアクション
ありがとうございます。
人生最期の時をどう迎えるか?
どんな風に過ごすか?
後期高齢者の今、考えずにはいられません。
夫婦が共に元気で居る時間が
少しでも長く続きますように!
願って止みません。

寒くなりました。
くれぐれもご自愛下さいませ。
返信する
心あるコメントを頂き、感謝・・。 (夢逢人)
2022-11-13 19:18:17
ra9gaki_doさま。

先程、貴女様より頂いたコメントに気付き、
大変失礼を致しました。

>人生最期の時をどう迎えるか?
>どんな風に過ごすか?
>後期高齢者の今、考えずにはいられません。
>夫婦が共に元気で居る時間が
>少しでも長く続きますように!
>願って止みません。

それぞれの御夫婦の晩秋期、そして終末期は、
私は友人、知人、親戚・・或いは書物、映画などで学んできましたが、
多岐多彩な人生航路に驚嘆、悲嘆したり、感動したり、感銘させられて、きました・・。

人生、一生お勉強だよなぁ・・と思いを深めている次第です。

>寒くなりました。
>くれぐれもご自愛下さいませ。

貴女様のブログに於いて、貴地の多彩な情景を拝見し、
秋から初冬の確かな情景を私なりに受容できまして、
貴地に向かって、最敬礼したくなった次第です。

心あるコメントを頂き、感謝致します。

寒さが増す時節、貴女様も御身体を十二分に御自愛され、
お過ごしして下さい。
返信する
Unknown (ちび子)
2022-11-14 10:42:42
夢逢人様
こんにちは。
紅葉、美しくなって参りましたね!
つつじヶ丘方面から自転車を走らせ、例の素敵なマンション前の公園が見える辺りがとても好きです。
季節を感じる事が出来ます。

さて…
『3ヶ月ルール』については何となく知っていましたが、『緩和ケア病棟』の事はあまり知りませんでした。費用の高さにはびっくりしました。 でも長期でなければ(うちは、です)利用すると言う選択肢もあるのかもしれませんね。 
認識しておく良い機会になりました。 いつも良い記事をありがとうございます。

今日も素敵な秋に出会えます様に‼︎
返信する
Unknown (ハイジ)
2022-11-14 12:08:24
彦根も紅葉。やがて苦手の寒い冬、雪となります。奥さま、三年過ぎられましたか。このままの生活が続いていきますように。ハイジは難聴になりました。不便。でも夫婦それなりに暮らしてます。人生楽しんだもの勝。小原庄助さんを目指し。ハイジはお酒は駄目。オリックスの山本投手を応援。岡山出身。京セラドーム行きました。オリックスが期間限定したホテルのオリックス部屋に娘と孫と泊まり夕食は娘がちょっとリッチにレストランでご馳走してくれたり。最近後どれくらい、こんな生活が出来るかと思います。介護必要になると困りますね。でも、その日は近い。年は毎年増え。来春は娘一家東京。婿は先日から単身赴任、東京。ハイジも来春からは遊びに東京に何度も行きたいと考えてます。コロナ次第。
返信する
朱紅色、紅色、黄色、茶色などに染錦繍に彩った情景・・。 (夢逢人)
2022-11-14 14:58:54
ちび子さま。

先程、貴女様よりコメントを頂いたことに気付き、
大変失礼を致しました。

>紅葉、美しくなって参りましたね!
>つつじヶ丘方面から自転車を走らせ、例の素敵なマンション前の公園が見える辺りがとても好きです。
>季節を感じる事が出来ます。

まもなく朱紅色、紅色、黄色、茶色などに染められた錦繍(きんしゅう)に彩(いろど)った情景、
私は見惚(みと)れながら歩いたりしています。


>『3ヶ月ルール』については何となく知っていましたが、
>『緩和ケア病棟』の事はあまり知りませんでした。
>費用の高さにはびっくりしました。 

>でも長期でなければ(うちは、です)利用すると言う選択肢もあるのかもしれませんね。 
>認識しておく良い機会になりました。 

私も遠い親戚のある御方が、終末期に入院されて、
まもなく入院先が変わった・・と聞いたりしましたが、
今回の『3ヶ月ルール』で、ガッテンした次第です。

私は『緩和ケア病棟』は、ある作家が亡くなる数カ月前に入院されて、
やがて亡くなった・・と読んだ記憶がある程度でしたので、
今回の費用を学び、驚嘆した次第です。

私たちの住む地域、錦繍の時節を迎えますので、
今年の秋も受容したい、と思っている次第です。

コメントありがとうございました。
返信する
ひとえに多くの御方に・・。 (夢逢人)
2022-11-14 15:17:47
ハイジさま。

お久しぶりです・・。

>彦根も紅葉。やがて苦手の寒い冬、雪となります。

私の住む地域は、11月3日の『文化の日』から、23日の『勤労感謝の日』まで、
朱紅色、紅色、黄色、茶色などに染められた錦繍に彩った情景となります。

>奥さま、三年過ぎられましたか。
>このままの生活が続いていきますように。

幸運にも転移することなく3年半を迎えることが出来まして、
ひとえに多くの御方に、感謝いたします。

>ハイジは難聴になりました。不便。でも夫婦それなりに暮らしてます。
>人生楽しんだもの勝。小原庄助さんを目指し。ハイジはお酒は駄目。

>オリックスの山本投手を応援。岡山出身。京セラドーム行きました。
>オリックスが期間限定したホテルのオリックス部屋に娘と孫と泊まり
>夕食は娘がちょっとリッチにレストランでご馳走してくれたり。

最近後どれくらい、こんな生活が出来るかと思います。
介護必要になると困りますね。でも、その日は近い。
年は毎年増え。来春は娘一家東京。婿は先日から単身赴任、東京。
ハイジも来春からは遊びに東京に何度も行きたいと考えてます。
コロナ次第。

この人生、プラス思考で、一日・・明るく楽しく過ごせれば、
と私は思いながら過ごしている次第です。

コメントありがとうございました。
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