横浜中華街、上海路の広東料理・点心の「菜香新館」 再訪。
広東料理好きの友とのランチで、当日は店前での集合。昼の営業は11時30分からですが、
予約をしていない場合は、店先のウェイティングシートに氏名と人数を記入し、
呼び出しの順番待ちに備えます。支度が整うと、氏名を呼ばれ、スタッフさんから、
平日限定のランチかアラカルトかを聞かれ、その結果、今回私達が振り分けられたのは1階席。
(レンタロー) 今日はアラカルトで、點心、例湯、煲仔飯を楽しむだ。オラも友達だで同席な。
テーブル・セッティング等は、変わりがないため省略。
卓上には醤油、酢、食べる辣油、マスタード、正式名は不明ですが、万能で使えそうな
ぴりっと辛甘の旨味みそ。ほか、爪楊枝、紙ナプキンが準備。
料理はグランドメニュー及び本日のおすすめからチョイスした。
糖芯皮蛋皇(クリーミーピータン)@450(税込)
キリンラガー(中瓶)@700のつまみに目をつけたのが皮蛋。
黒酢タレと野菜(大根、キュウリ、ニンジン)の甘酢漬けもお供で同席。
美麗なピータンは質も良く、アンモニア臭とは無縁で、中心部分がとろ~んと文字どおりクリーミー。
舌にねっとりまとわりつくようなコク旨さに陶酔し、食べ終わるのが勿体ないと思える美味さです。
(レンタロー) タレはいらんで。こんままで十分完成されてる思うだ。
鮮蝦仁腸粉(海老入り蒸しクレープ)2個@560(税込)
腸粉とは米粉を原料として作った皮の中に、具を巻き込みクレープ状に蒸したもの。
蒸しクレープは、エビ、チャーシュー、ネギ、の3択からチョイス。
鮮蝦仁腸粉はぷりぷりのむき海老3尾を、むっちりとした厚めの生地で巻いており、
ボリューム感はありますが、如何せんもちもち度が凄くて、腹にドスンと溜まる。
好みとしては、もう少しつるんとした口当たりで、蒸しクレープに軽やかさを望みたかった。
菜乾紅蘿蔔痩肉湯(干し白菜と人参の菜香健康スープ)2名様@1,500(税込)
春の例湯。容器ごと蒸す広東スタイルの薬膳スープは、南方の広東料理を菜系として
愛する私達の憧れ。スタッフさんが目前で蓋を外し、取り分けてくれます。
具材は他にほろほろになったスネ肉や棗など。
乾物の旨味を引き出し、素材の生命力をいただく滋味豊かな味わいは、胃袋にしみわたり、
お替わり争奪戦が繰り広げられるのである。
白灼猪肝(新鮮豚レバーの湯引き)小サイズ@1,000(税込)
数量限定の本日のおすすめは、新鮮な豚レバーが入荷した時だけのスペシャルメニュー。
“湯引き”というフレーズがたまらないわよね、と同行の広東派女子に私も激しく同意。
この三文字はピュアでミラクルな美味しさのキーワードなのかも、と胸が高まります。
白ネギ、生姜、香菜をのせた豚レバーの湯引きは、嫌な臭みがなく、タレとの相乗効果で
ぱくぱくいただけ後味も綺麗。
また、レバーは鉄分、ビタミンも豊富で栄養価が高く、美容にも良いとされています。
(ノブロー) 酒のつまみにもなる湯引きだで。レバー食うて肝機能アップも狙いてえな。
鮮蝦蒸粉果(五目蒸しぎょうざ)2個@420(税込)
ベタなオーダーかもしれませんが、スケルトンタイプの皮に包まれた五目蒸しぎょうざも。
一般的に蒸籠に収められる點心は3個というものが多い中、当店では2個でセットされており、
カップルで利用の際、個数調整をお願いする手間がないのが有り難い。
沙茶金銭肚(牛モツエスニックソース蒸し)@600(税込)
沙茶醤(バーベキューソース)をたっぷり使っているためだろうか、甘みが優勢し、
味にくどさがでてしまっている。ハチノスの処理は完璧なので、他の調理法なら、
箸が止まることもなかったかもしれません。
鹹魚肉餅煲仔飯(塩漬け魚とひき肉のせ蒸しご飯)@980(税込)
注文が入ってから炊き始めるため35分ほど時間を要するメニュー。
「大珍樓」さんとは異なり、カセットコンロの使用はなく、タレとともに皿にのせサーブ後、
煲仔飯の仕上げの作業は客自らが行う参加型スタイル。
塩漬け魚とひき肉もガシガシと崩し、醤油ベースのタレをかけ、混ぜ合わせて完成。
期待していた副産物のオコゲに出会えなかったのは寂しいけれど、この片手鍋、
意外に容量が入るよう。2人でシェアして程よいのではないかしら。
ひき肉はやや硬めでしたが、鹹魚の独特の風味と塩気が旨味となり、タレの染みた
ご飯とともに口に含めば、思わず笑みもこぼれましょう。
(ノブロー) な、卓に置かれている旨味みそ!
あれのちょいつけで味覚にナックルボールを投げ込めるだよ。
黄金流沙球(とろーり金のゴマだんご)2個@400(税込)
煲仔飯を楽しみ尽した後はデザートタイム。
こちらも注文を受けてから揚げ始めるため10分ほど時間を要します。
まあるく美しくに揚がったゴマだんごを噛んだ瞬間、熱々のカスタードがとろ~りと
流れ出しますからお覚悟を。塩たまごの卵黄を使用した餡は黄身の味が濃厚で
素朴ながら非常に好感度が高く、万人に好まれること請け合いです。
これはこれで完成されているけれど、欲を言わせてもらえるなら流沙包でも提供してほしいわあ。
(ノブロー) 甘さに嫌味がなくて、卵黄のコクがたまらねえ。待つ甲斐のある甜點心だべ。
当店、無料のお茶はなく、中国茶をいただきたい場合は
烏龍茶(ウーロン茶)、普洱茶(プーアル茶)、香片茶(ジャスミン茶)各220円から注文が必要。
大きなポット出しで提供され、湯のお替わりも自由なので、テーブルに1つ頼めば退店時まで
十分に楽しめます。会計は、その追加注文した普洱茶を含め
1人当たり4,000円(千円未満四捨五入)明朗会計。
點心でいくつか個人の嗜好にマッチしないものもありましたが、大外しはなく、それが当店への
安心感に繋がり、店頭で気になるメニューを見つけたときは自然に足が向いてしまいます。
きっとまたお邪魔することでしょう。
菜香新館
神奈川県横浜市中区山下町192
TEL 045-664-3155
営業時間/ 月~金 11:30~21:30(L.O.20:45)
土・日・祝 11:00~21:30(L.O.20:45)
定休日 第2火曜(祝日の場合と、8月、12月は営業)・12/31・1/1 -店舗情報「食べログ」より-