「千成飯店」 (センナリハンテン)
最寄駅は大森。山王口側を出て右折し、池上通りからジャーマン通りに入ったすぐの路面店。
その外観と「中華そば」の暖簾から、街の日式中華というイメージの店構えである。
某日、一人飯のランチにと入店してみた。
店内は厨房前にL字型のカウンター席を配し、テーブルは2卓とコンパクトな造り。
厨房内のご夫婦と思われる年配の二人が店を切り盛りしていて、ご主人が調理を担当、
奥さんがサポート役のようだ。
この人物設定も完璧!絶滅を逃れた昭和の街場中華の雰囲気がぷんぷんだ。
カウンター席の端に腰を下ろすが、卓上にメニューの用意はなく、それとなく辺りを窺うが、
どうやら壁に貼られた品書きから選ぶシステムのよう。
実は入店前、店の脇に掲げられたおすすめをチェック済。広東メンか中華丼かと迷っているの
だけれど、ご主人の、注文どうぞ、という声に反射的に「中華丼」と答えてしまったわ。
卓上には、調味料一式(醤油、酢、辣油、ブラックペッパー、塩、一味唐辛子)と爪楊枝、
割り箸(箸立て内)。奥さんからカウンター越しにコップで水をもらい、おしぼりはなし。
料理の出来上がりまで、店内のTVを見ながら過ごした。
中華丼@770
中華丼に同行するスープは、昭和生まれの心をわしづかみにする正しい醤油味。
刻みネギと胡椒の似合う実直な味わいは、しみじみと懐かしい旨さを感じます。
豚肉、タケノコ、人参、白菜、青菜、キヌサヤ、干しシイタケ、ヤングコーン、などが
白飯の上につやつやこんもりと盛り付けられ、さすが日本が発祥とされる中華丼、
見目良いビジュアルで、同時にそのボリュームに圧倒された。
海鮮の入らぬ中華丼ですが、醤油味ベースのちょっぴり甘めのあんでまとめられ、
これもまた懐かしテイスト。そうそう、1個だけお宝のようにウズラの卵が隠れていましたよ。
たっぷり具材に、しっかり“あんだく”だから、白飯に絡み充足感もひときわで満腹感を得られます。
支払いは奥さんに声をかけてカウンター越しに会計。個人店ならではの温かみを感じられ、
昭和ノスタルジーを体感できる中華丼&醤油スープでした。満足。
千成飯店 (センナリハンテン)
東京都大田区山王1-4-3
TEL 03-3771-1490
営業時間/ 月~土 18:00~23:30 ※ランチ営業もしています。
定休日/ 日曜日 -店舗情報「食べログ」より-