四川料理「天外天」 (テンガイテン)
以前、不忍通り沿いに面した本店にお邪魔したことがありますが、そちらの店舗は閉店。
現在は通りからひとつ脇道に入った当時の別館で営業を一本化、
ビルをまるまる店舗活用し、客席は2階からで、1階奥にはエレベーターを完備。
ぐるなびによると総席数は110席です。
さて、今回は当店に馴染みのある友人にランチの予約をお願いしたのですが、
コースで3,500円とのこと。リザーブされたのは2階窓際の4人掛けテーブル席です。
テーブル・セッティングは、アンダープレート、ペーパーナプキン、カトラリーレスト、レンゲ、箸(縦置き)。
着座後には、タオル地のおしぼりが籠で運ばれ、卓上には調味料一式と紙ナプキン、爪楊枝。
また菜譜は銘々に置かれています。
ドリンクメニューから、瓶ビール(中瓶)@700×2、とカメ出し紹興加飯酒(デキャンタ中)
@2,500を選び注文。
コース料理は、大皿で供されるものと、各人ごとのポーションで供されるものが入り混じった
スタイルで、大皿の場合はお披露目後に店側で取り分けサーブ。
美麗七冷菜(七種類のオードブル盛り合わせ)
説明がなかったので正確さには欠けるかもしれませんが、
1.イカの湯引き、2.ミニトマトの甘酢漬け、3.野菜のピクルス、4.タケノコの醤油煮、
5.マコモの蝦子煮込み、6.紅芯大根と大根餅 だと思います。
この中で1番、印象に残ったのは、短冊状に切った大根 、細かい腸詰の入った大根餅で
素朴ながらも塩気と旨みのバランスに優れていました。
蛋黄和扇貝(帆立貝のマヨネーズ和え)大皿
水菜やパプリカなどの野菜に、マヨネーズで和えた肉厚の帆立、エリンギ、ヤングコーンを
盛り付け銘々へサーブ。重たさのないマイルドな味わいで、優しく安心感のある美味しさを提供。
宮保炒牛肉(牛肉の唐辛子炒め)大皿
柔らかい牛肉、銀杏、ネギ、カシューナッツらは、水溶き片栗粉でまとめられ、昭和テイストな
ご馳走感が満載で、辛さはほんのり程度。当店はご家族での利用が多いため、万人に
受け入れられやすい味を考えてのことだと思います。
海鮮蒸焼売(海鮮シューマイ)
体格の良い焼売にかじりつくと、練られた肉餡は生姜が効いて、親しみやすく、意外と
言っては失礼なのですが、懐かしさとほのぼのとした美味しさがあって、好感度が高い。
老若男女に愛されそうな味わいで、辛子醤油にもマッチします。
黒醋愛甘豚(愛媛産甘とろ豚の黒すぶた)大皿
衣をつけカリッと揚げた豚肉に山芋、タマネギ、パプリカ。
使用している特製黒酢ソースは中国鎮江黒酢と鹿児島の桷志田黒酢をベースにしているそう。
インパクトの強さはありませんが、まろやかな味わいで、このコースらしい穏やかな味の仕上がりです。
小吃子点心(御飯又は麺類)
この日の麺飯は、炒飯or担々麺からのチョイス。各自違えて注文も可能。
濃いオレンジ色のスープに浮かぶ具材は、肉そぼろ、チンゲン菜、刻みネギ。
麺は角ばったストレートタイプ。
ゴマのコクに酸味と辛味が調和したすっきりキレの良い担々麺です。美味しい。
好みの味だから、レンゲで底に沈んだそぼろを救出しつつ、スープも完飲です。
什景凍甜心(冷たいチョイスデザート)
6種より選択可能。やわらか杏仁豆腐、マンゴーソースをチョイス。
これは旨い!杏仁の風味が、吃驚するほど、まったりと豊かに広がった。
実は、当店、ソースをかけない、やわらか杏仁豆腐もあり、これこそ単体で勝負できる自信の表れ。
媚びた甘さがなく、ソースなしでも満足度は高いと思います。
会計は、1人当たり5,000円(千円未満四捨五入)
当該ランチコースは、エッジの効いた四川というより、利用するお客様の層を広く考えた
家族向けのファミリー中華的な印象。シャープな味を求めたいときはアラカルトチョイス
又はお店に相談してみるのが良いかもしれません。
店の裏手には、緑豊かな須藤公園。食後の散歩も楽しめるロケーションです。
天外天(テンガイテン)
東京都文京区千駄木3-33-6
TEL 03-3822-3333
営業時間/ 日~土 11:30~14:30 17:00~21:30
定休日 年末年始