その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋工房(最後の一葉)

2012-10-23 12:30:08 | 夢屋工房

秋色が深まって参りますとO・ヘンリーの短編「最後の一葉」を思い出します。登場人物の名前など忘れてしまっておりますが、老画家が描いた人生の最高傑作…レンガの壁に描いた一枚の蔦の葉が、自らの命と引き換えに若き女性画家の命を救うという物語であります。
はてさて、「あの最後の蔦の葉が散る時、私の命も終わるの…」などと考える乙女が、この世の中に存在するのでありましょうか?「乙女チック」などという言葉も今や死語と成りつつあります。年齢や安定といった日常が「乙女心」を泰然自若の『女老心(姥心)』に変容させてしまうのだと、未だに信じている『夢屋国王』であります。ハハハ、「乙女心」などと言うものは、無い物ねだりのオヤジが創り出した虚像なのかも知れません^^;
さて、冷たい西風に枯葉が舞うようになると、何故か変温動物である『オヤジ』という生物は、やることを見失い動きが鈍くなってしまうのでありまして、ただただ、ゴロゴロとしてしまうのであります。このまま、あの桜の木の葉が全て落ちてしまったら、私は完全に動きを止めてしまうでしょう…オジサン流の「最後の一葉」でありますが、オジサンの場合は、冬を迎えるための準備を始めなければならないのでありまして、夏の(夏と言っても9月下旬まで猛暑だったのだから)暑さから秋を飛び越えて急激に寒くなってしまったものだから、体が気温の下降について行けないようであります。

この時期、屋外に出てもアブの類がほとんどで昆虫たちも鳴りを潜めておりますが、ちょっとした陽だまりでも見つけようものならば、ベニシジミは翅を拡げて体温上昇を図っております。もし、オジサンが背広の前を広げて公園のベンチで日向ぼっこをしていたら、間違いなく変態扱いされるのでありまして、こうした行動は慎まなければいけません。今は亡き祖母も古老も、晩年は「寒い、寒い。」が口癖でしたが、「心配することはない。その内、全身が冷たくなるから…。」などと悪態をついてたのも、この私…ホント、加齢とともに身体が冷たくなっていくようであります。若者の場合は、明日が来るとか暖かい春がまたやって来るなどとは考えない。当然、夜が明ければ朝が来るものでありまして、冬を乗り切れば春がやってくるのでありますから…。オジサンの場合は、夜に目をつむり明日が来ることを願い、また春が来ることを願う…こりゃ~心が折れかかっているのかも知れませんなぁ^^;
このところ毎年、身体が寒さに慣れるまで身も心も憂鬱になるのでありますよ。「う~し、頭の毛はまだ残っている。五十肩の状態もヨ~シ!」自分自身に声掛けしないと動き出せない寒がりの『夢屋国王』でありますよ^^;

コメント
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