朝から風が強く幾分暑さが和らいでいます。強い風がほこりを吹き飛ばしてしまったのか、伊吹山をはじめ周囲の山々がくっきり見えます。ああ、伊吹山のお花畑がうつくしい時期なのでは?こう暑いのどうもそれどころではなくなります。
お世話になった方々にささやかなお礼をお送りしているのですが、母が最期までお世話になったデーサービスのSさんからお礼のお電話がありました。最期まで、認知症なのですがしっかりと自分を維持していたと話してくださいました。もちろん、彼女のおかげなのですが。ちょうどその時お話に出た皆さんが作った袋に(草履袋のようなもの)母が刺繍をしてあげたそうです。今回私が使わなくてはならず、引っ張り出してきました。図案も何もないそうですが、私が子供のころにブラウスなどにしてくれた刺繍と同じでした。私も、そんな風に生き抜きたいなぁと思いました。
誰もがあっぱれの最期でしたねというように、母は会いたい人に会い、話したい人と話し、私には何の迷惑もかけずに天に召されました。「終わりの美学」でした。
「終わり」「別れ」はうつくしくありたいと思います。その人と過ごした素敵な時もあったのですから、心無い言葉でののしり合ったりはしたくないものです。「ありがとう」と感謝して「さようなら」を言えるといいなぁと思います。私も年を取りました。