街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。
このところおもしろい映画に当たってなかったが、今日観たクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」は久しぶりにおもしろかった。主人公の頑固さ、偏屈さに思わす苦笑いしてしてしまう。その言葉は過激で、差別用語のオンパレードだが、時折見せるかわいさにくすっと笑える。日常生活に銃が大手を奮うのはいかにもアメリカだが、大事なものを守るための最後の行動には思わず泣けてしまう。その大事なものが家族ではなくて、赤の他人というところがミソか。日本では家族とも他人ともうまく付き合えない人間が問題になっているが、外国映画では他人とはうまく付き合えるのに、自分の家族とはうまくコミュニケーションがとれないことをテーマにした映画が多いような気がするのだが、どうだろうか。イーストウッドもいいが、教会の若い神父の役がいい味をだしていた。