WOOD JOB!神去なあなあ日常

大学受験に失敗して、ガールフレンドにも振られた主人公の勇気。街で見かけた表紙にきれいな女性が描かれた林業の実習生募集パンフレットに惹かれて携帯の電波も届かない深い山の中へ。途中逃げ出しそうにもなるが林業を体験してたくましくなっていく成長物語。

林業というのは普段取り上げられる機会が少ないが、自然相手の仕事ということもあってガテン系の仕事の中でも厳しい仕事といえる。いかにも頼りなげな軟弱男子と指導役のワイルド丸出しの男性というのはお話の定番だが、その林業の現場を舞台にしているところが観ていて飽きさせない。頼りないなりに少しずつ仕事に慣れてくる勇気と指導役ヨキの2人が種取のために高い木に上って行くシーンがなかなかよくて思わずじんとくる。脇役の老婆や子供たちもワイルドで田舎の雰囲気にはまっている。

独創的で少々こっけいでもある村の祭りにも参加し、勇気は周囲からも認められるようになっていく。そんな彼が実習期間が終わり街に帰っていくのだが・・・。

エンドタイトルが流れ最後の最後にちょっとしたおまけがあるのも楽しい。

田舎暮らしは街に住む者の憧れである。自然はいいなぁなどと時折山へ登っては満足しているが、普段街に住んいてたまに行くからいいのであって、実際に住むとなると躊躇してしまう。アウトドアライフなどと浮かれてはいられない厳しさに順応できる自信のない軟弱アウトドア人間は思うのであった。