天気予報どおり今日は全国的に高気圧に覆われ快晴。絶好の登山日和である。目指す唐松岳(2,696M)へは2年前の3月にもトライしたが、そのときも快晴だった。ただ風が強く途中の丸山ケルンで撤退したので今日こそは頂上まで行きたい。捲土重来である。
6時発の大糸線始発に乗って白馬駅へ向かう。今の時期、進行方向左側には常念岳から始まり、雪を被った北アルプスの峰々が次々と姿を現し、見飽きることがない
信濃大町付近からの爺ヶ岳
昨夜から未明にかけての降雪で覆われ、青木湖の辺りの平野部もほんとうに美しく、この雪景色を見るためだけに始発電車に乗っても決して惜しくないと思える
雪景色を堪能し、白馬駅で下車。勇躍八方行きのバスに乗ろうと足を踏み出したのだが、思わぬ災難が待っていた。駅前は除雪のための水が撒かれていたのだが、早朝で気温が低く一部が凍結していて水との境目に気づかず、見事にすべって転倒してしまった。「何でもないもんね」と平静を装いバスに乗ってから手の甲が出血しているのに気づいた。足は大丈夫だったので登るのには支障はなさそうでホッとする。
八方からゴンドラとリフトを乗り継いで終点の八方池山荘前で装備を整え0915時登り始める。このお天気なので早朝からスキー、ボーダー、登山者と多くが上っていてトレースがはっきり
初めはツボ足だったが、やはりすぐにもぐり始めたのでスノーシューを履いて快調に登っていく。五竜岳と鹿島槍が見えてきた。
不帰の險も
1130時丸山ケルン到着。ケルンの後に白馬三山
ちょっと大きくして左から鑓、杓子、白馬
ここまでは無風で手袋もいらなかったが、さすがにここからは風が出てきたので手袋をはめ、ヤッケを着る。前回のような強烈な風ではないのでなんとか先へ進めそうだ。
高度が上がり、唐松岳が見えてきた
唐松頂上山荘手前が少しエッジになっているので慎重に登る
1235時山荘到着。ここでやっと劔岳が見える。感激!
白馬への稜線パノラマ
パンをかじりお茶を飲んで一息入れてから、スノーシューとストックをアイゼンとピッケルに持ち替え、頂上を目指す。下りてきた人一人
1320時唐松岳頂上着。2年越しの本望達成!
劒方面パノラマ
堂々の五竜
白馬方面
見下ろせば小屋明けを待つ唐松頂上山荘
自分の写真を撮ってもらいたいと誰か来ないかしばらく待っていたが誰も現れない。去るのが惜しいような眺望だが1330時下山開始。トラバース気味のルートなので慎重に下りる。
りっぱな雪庇
岩から生える氷の爪
尾根の狭いところは慎重に
振り返れば唐松と不帰の險
登るのは大変だが、下りはあっけないほど早い。2時間ほどで第1ケルンまで下りてきた。だだっ広い尾根はガスに撒かれると方向がわからなくなるが今日のように午後になっても視界のいい日は安心していられる。
影も長くなってきて1550時下山完了。今日は八方池山荘に泊まる
どの写真も絵葉書に出来る
大荒れの前で良かったね