のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

恋の花咲く季節

2005年05月18日 23時55分47秒 | 日常生活
新人研修も残るところあと二日。
るんたるんたと毎日を過ごしてます。

昔から試験前日には「試験終了だ!」と
心晴れやかになれるお得な性格の子でした。

センター試験前日に
すべての教科書を潔く捨てました。
思い切りの良い性格なんです☆

しかし、研修はまだ終わってません。
そして、2ヶ月もの間
密度の濃い時間を過ごしてきた新人さんたちは、
そろそろ恋の花咲く頃です。

新人研修終了間近で淋しいのと
恋の花咲き浮かれているのとで
新人たちはなかなか研修室から去ろうとしません。

新人が帰らないと
のりぞうも帰れません。

帰りたくない新人は
今週から研修内容が難しくなったこともあって
居残り学習を始めました。

明快な恋愛相関図が書けそうな
研修室は空気もうっすら桃色です。

そんな中、仕事終了後
鍵を閉めるためだけに残っているのりぞうは
淡々と妹との交換日記を書いています。


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拝啓 妹様
  四月は忙しくてなかなか書けませんでしたが
  四月分もまとめて書いてます。
  安心してくださいませ。
               のりぞう
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・・・狭い研修室ですが
あちらとこちらでは
明らかに季節が異なります。



こっちにも春よ、来ーい!

未来の思い出 / 梶尾 真治

2005年05月18日 23時25分18秒 | 読書歴
■ストーリ
 登山が趣味の主人公滝水。ある日、彼は山で美しい女性
 沙保流に出会う。ほんの束の間の逢瀬にも関わらず
 惹かれあう二人。だが、手がかりを基に彼女を探し始めた
 滝水は、彼女が異なる時代の人物だと知る。

■感想
 「愛」を確信するのは難しい。巷にあふれる小説や
 歌の多くは「愛」について語っているが、現実世界で
 その存在を心から実感できている人がどれだけいるだろう。
 「好き」ではなく「愛している」という言葉を
 使ったことがある人がどれくらいいるのだろう。

 少なくとも私は使ったことがない。
 それは簡単に使ってはいけない言葉だという認識が
 私にあるからかもしれない。言葉は正しく。
 軽はずみに使ってよいものではない。

 だからこそ、「愛してる」どころか「好き」という
 言葉さえも使わない彼らに親近感を抱いてしまう。
 言葉があふれているこの世界で交わせる言葉の数を
 限られ、直接会うことも適わない中、彼らは
 ドラマティックな環境に酔いしれようとはしない。
 自分の中に芽生えた感情を探り当て、
 少しずつ少しずつその正体を確かめる。

 その結果、彼らが選んだ言葉は
  「もう一度お会いしたい。」
 ことさらに大袈裟な言葉を使わないからこそ
 その言葉の重み、気持ちの真剣さが伝わってくる。

 短いお話なので1時間もあれば読み終わる。
 結末は好き嫌いが別れるところだろう。
 だが、私は読後に幸せな気持ちを味わえた。
 誰かを好きになると、嫉妬や恨みなど
 マイナス感情がもれなくついてくる。
 それでも好きな人、大切な人、その人のために
 何かを失ってもいいと思える人、
 そんな人を見つけたい。そう思えた。