のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

オペレッタ狸御殿

2005年05月29日 19時34分52秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 狸と人は恋に落ちてはならないといわれている中、
 唐の国から狸御殿に招かれた狸姫(チャン・ツィイー)と
 がらさ城城主の世継ぎ・雨千代(オダギリジョー)は
 ひと目で恋に落ちてしまうが……。

■感想:☆☆+
 豪華絢爛なミュージカルでした。
 チャン・ツィーがきれい。
 そして、要所要所でクスリと笑わせてくれます。

 が、「面白い!」と胸をはっていえるかどうかというと・・
 のりぞうの好みとは少し違いました。
 錆びの部分がくっきりはっきり分かる演歌ではなく
 どこが錆なんだろうと一生懸命、聞いているうちに
 乗れずに終わってしまうフリージャズみたいなかんじ。
 嫌いじゃないし、見てて面白いけど
 今ひとつ世界に入り込めませんでした。

 ただ、見てよかったと思ったものBEST3は
 1.薬師丸ひろ子の腹鼓
   最近、のりぞう的に大チェックの彼女ですが、ここでも
   恥じらいを捨て、一皮も二皮もむけた演技を見せてくれます。
   うん、こういう演技はどーんと演じてくれないと、ね。

 2.オダギリさんの目線
   狸姫を愛する雨千代の役なのですが、彼の視線を
   見ているだけで、彼がどんなに彼女(?)を
   愛しているかが伝わってきます。彼女のどこに惹かれたのか
   そんな説明はまったくないのですが、彼の甘い視線を
   見ていると、恋は理屈じゃないのね、と納得してしまいます。
   ていうか、ああいうふうに見つめられたい!

 3.美空ひばりさんの名演技
   由紀さおりさんの美声
   同点3位です。美空さんの存在感はやはり偉大。
   デジタル処理での出演ですが、その神々しさは他を圧倒しています。
   そして、由紀さんの歌唱力は「オペレッタ」というこの
   映画の題名を納得させていただけるものでした。

うん、よくよく思い返すと、やはり「見てよかった」作品かも。
映画館という集中して見れる環境だからこそ、見ることができた
作品なのは確かです。

壬生義士伝(上)(下) / 浅田次郎

2005年05月29日 19時20分42秒 | 読書歴
■ストーリー
 小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、
 満身創痍の侍がたどり着いた。貧しさから南部藩を
 脱藩し、壬生浪と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎。
 “人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため
 守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。
 元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。

■感想
 歴史の持つ大きな力は、人を飲み込み、翻弄する。
 武士としての技術力があり、周囲から慕われる
 人柄を持っていてもどうにもできないもどかしさ。
 現代から客観的に見ると、もっと他の生き方も
 あっただろうに、と思ってしまうが、その時代を
 生きている彼らにとっては、「精一杯の」生きかた。

 そもそも、「精一杯」生きている人が
 今、どれくらい存在するのだろう。
 命をかけて、自分の生き様をかけて、生きている人たちが。
 「幕末」という時代は、誰もが必死に精一杯生きなければ
 明日を見ることができない時代だったのだ。

 もっとも「歴史」だけが原因ではないだろう。
 人として、男として、武士として、剣士として、
 どんなに立派でも生き方が不器用な主人公。
 彼の能力とその人柄をうまく使いこなすことができれば
 「ひとかどの人物」として、幸せに生きることも可能だっただろう。
 それでも、そう生きられない哀しさ。

 幸せってなんだろう。
 新鮮組も含めて、あの時代を駆け抜けた人たちが
 今、この世界を生きるとしたら、どんな生き様を
 見せてもらえるのだろう。
 私が「幸せに」「精一杯」「義のために」生きるとしたら
 大切にしなければいけないものは何なんだろう。

 一番、大切にしたいものが何なのか。
 そこがまだはっきりしていないから、私は
 まだふらふらと不完全燃焼の想いを抱えてしまうのだろう。

 浅田さんらしく、随所に泣ける部分が随所に用意されている。
 特に下巻は、いたるところで泣きのツボを刺激される。 

炎のメモリアル

2005年05月29日 10時11分11秒 | 映画鑑賞
■ストーリー
 9.11同時多発テロの現場で英雄的な活躍を繰り広げた消防士たち。
 彼らに、心からのリスペクトを捧げたい。そんな純粋な思いから
 生まれた本作は、仕事を愛し、仲間を愛し、家族を愛した
 ひとりの消防士ジャックの人生の軌跡を、リアルなまなざしで
 描いている。

■感想:☆☆☆☆☆ / 涙指数:☆☆☆☆☆
 単純明快でストーリーに何のひねりもないと言われれば
 返す言葉もない。テロで亡くなった消防士たちにささげられた
 あまりに「アメリカ」的な映画といわれると反論できない。
 だが、心から感動した。ひたすら泣いた。

 ニュースや新聞では決して伝えられない名もなき人たちの
 働きによって私たちの生活が守られていることを実感する。
 そして、そういった彼らの周囲には必ず、彼らを愛する
 人たちがいて、危険な任務についている彼らの仕事に
 理解を示しながら、無事を祈りながら生活していることにも。

 人の命の重みを心から実感した。

ミリオンダラー・ベイビー

2005年05月29日 10時02分14秒 | 映画鑑賞
■ストーリー
 フランキーはジムを経営するトレーナー。
 育てた若者は欲を求めて彼の元を去っていき、実の娘にも
 縁を絶たれたフランキーは孤独の中にあった。あるとき、
 彼のジムに31歳のマギーがやってくる。彼女はボクサー
 志望だという。フランキーにとって、マギーなど眼中になかった。
 しかし、彼女のハングリーさに彼も徐々にマギーの練習を
 見るようになる。やがて互いを必要とし始めていくふたり。
 そしてマギーも頭角を現し始め、100万ドルのファイトマネーを
 賭けたタイトル戦への出場が決定する。

■感想:☆☆☆ 涙指数:☆☆☆☆
 見終わった後に、深く深く色々なことを考えさせられる。
 どこで異なる選択をしていたら、みんなが幸せになれてたんだろう。
 そんなことを考えてもしょうがないことと思いつつも
 そう思わずにはいられない。
 私にはラストの選択を肯定的に受け入れることは
 どうしてもできない。ただ、そう願ってしまうマギーの気持ちも
 彼女の願いを受け入れざるを得なかったフランキーの気持ちも
 それを見守るしかなかったスクラップの気持ちも分かってしまう。
 分かるからこそ、やりきれない気持ちになる。

 自分の努力だけでは、成功には到達できない。
 周囲の人の協力、愛情、みまもりが必要。
 でも、この世の中には、更に「運」というものが確実に存在し
 成功のためには必要不可欠なのだと思わされた。

 主要人物3名の演技力にただただ感嘆。
 愛情に飢えたもの特有の不器用な愛情表現を見事に演じている。
 「男と女のラブストーリーではなく、人と人との
  ラブストーリー」だと、どこかで紹介されていたことに
 心の底から納得した。
 陳腐な愛の告白など一言も発されない。言葉なんて存在しなくても
 伝わる感情もあるのだ。言葉では到底伝えられない感情が
 存在するのだ。

 固唾をのんで映画の中にひきこまれた二時間半。
 見終わった後に、思わず深い深いため息をついた。
 

報・連・相は大切です

2005年05月29日 09時41分27秒 | 日常生活
なぜか、恋愛関係のイベントが身の回りに勃発すると
必ずのりぞうに報告してくれる知り合いがいます。

報告内容は多岐に渡り、かつ詳細です。

・合コンに行って見つけたかわいい子の
 電話番号ゲットできた!
・1回目のデートは映画館。勿論、大成功!
・割といい感じで付き合ってたのに
 いまいち友人から抜け出せない!

のりぞうの知り合いの中でも
ポジティブシンキングランキング1位に位置する
彼は、いつも前向き。数知れない連敗にもめげず
その連戦連敗の戦況をのりぞうに報告してくれます。

そんな彼から久しぶりの電話。

「どうしたとー?」

と、聞いてはみたものの、彼から電話があるときの用件は
たいてい「恋愛に動きがあったとき」なのです。

「いや、別にどうもせんけど。。。。」

嘘をつくなぁ!!
どうもしなくて電話がかかってきたことなんて
ほとんどないぞー!
っていうか、話しっぷりで
話したいことがあることぐらい分かるぞー。

と思いつつも

「何?なんかいいことあった?」

と、ついつい聞いてしまいます。
だって面白そうなんだもの!(きっぱり)

「あった。何があったかは、お前の想像に任せる。」

いやいやいや、おかしいでしょう。その話の流れ。
電話してきたからには、すんなりさっさか話なさいな。
どうせ話したいんでしょう?

と、言いつつも

「もしかして、彼女ができた?」

と、ついつい話を振ってしまいます。
だって話をひっぱるのが面倒なんだもの!(あっさり)

「あたり!すげぇなぁ、お前。
 さすが俺のこと、よく分かってるな。」

・・・・・分かりやすすぎるし。

「よかったやーん。でも、今、友人の家に来てるから
 明日にでもゆっくり聞かせてよ。」

「やだ。照れくさいもん。教えたくない。
 それに彼女の年齢聞いたらお前、驚くと思うし。」

そう来たか。あくまでも、「今」お話したいわけね。
でも、無理なんです。今はゆっくり話すことはできません。

「明日、聞かせてよ。
 ゆっくりじっくり聞きたいわぁ。」

「分かったよ。じゃあ、明日な。
 でもさ、本当に驚くと思うよ。
 彼女の年齢、お前より下なんだ。22歳。」

あぁ。なんだかとっても得意げ。
ここは、やはり驚いてあげとくべき?


・・・っていうか、本当に驚いたんですけど!

「に、にじゅうにさいー?一回り違うやん!」

彼は今年33歳なんです。
うわぁ。うわぁ。なんて物好きな・・・(こっそり)

「ていうか、33歳のオトコがいちいち
 彼女ができたぁ!
 って報告してくることにびっくりだよ。」

これは、そのとき一緒にいた友人の言葉。
・・・おっしゃるとおりです。
でも、おめでたいお話はみんなで共有しなきゃね。

幸せのおすそわけは大切なのです。
なにせ、のりぞうの周辺は幸せの絶対量が少ないですし。