■内容
短編集。各編の主人公は、もう若いとはいえない年齢の女性たち。
家族や恋人を持ち、同性の友人にも恵まれている
一見、幸福そうな生活を送っている。その隙間に忍び寄る
一抹の不安やざらざらした孤独、すれ違いを描く。
■感想 ☆*
さすがだと思う。彼女のざらざらした感触の文章はすごい。
読んでいる最中、ひたすら私の心に違和感のある
ざらざらしたものがせまってくる。
デビュー当初はあんなにやわらかい文章で
金平糖のような綿菓子のような甘いお話を書いていたのに。
ここ数年、彼女の描く女性に妥協はない。甘さもない。
恋愛に対する幻想もない。
女性の中に潜む弱さや虚栄心、孤独や不安定さを
真正面から突きつけられる。これがざらざらの正体。
読んでいて楽しい小説ではない。
でも、何かが残る。決して私とも無関係ではない何か。
あと10年経って、この本を再読したとき
私はこの小説に共感するのだろうか。
もっと「ざらざら」を身近に感じるのだろうか。
それとも他人事のように「こういうことを考えてる人も
いるのね。」と思うのだろうか。
私はどんな40代を迎えるのだろう。
できれば、孤独ならば、本当の孤独の中にいる人でありたい。
家族に囲まれているのに孤独、とか、
かつて愛していたはずなのに、今や何を考えているのかも
分からない人と過ごす孤独、などは味わいたくない。
そんなことを思った。
短編集。各編の主人公は、もう若いとはいえない年齢の女性たち。
家族や恋人を持ち、同性の友人にも恵まれている
一見、幸福そうな生活を送っている。その隙間に忍び寄る
一抹の不安やざらざらした孤独、すれ違いを描く。
■感想 ☆*
さすがだと思う。彼女のざらざらした感触の文章はすごい。
読んでいる最中、ひたすら私の心に違和感のある
ざらざらしたものがせまってくる。
デビュー当初はあんなにやわらかい文章で
金平糖のような綿菓子のような甘いお話を書いていたのに。
ここ数年、彼女の描く女性に妥協はない。甘さもない。
恋愛に対する幻想もない。
女性の中に潜む弱さや虚栄心、孤独や不安定さを
真正面から突きつけられる。これがざらざらの正体。
読んでいて楽しい小説ではない。
でも、何かが残る。決して私とも無関係ではない何か。
あと10年経って、この本を再読したとき
私はこの小説に共感するのだろうか。
もっと「ざらざら」を身近に感じるのだろうか。
それとも他人事のように「こういうことを考えてる人も
いるのね。」と思うのだろうか。
私はどんな40代を迎えるのだろう。
できれば、孤独ならば、本当の孤独の中にいる人でありたい。
家族に囲まれているのに孤独、とか、
かつて愛していたはずなのに、今や何を考えているのかも
分からない人と過ごす孤独、などは味わいたくない。
そんなことを思った。