のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

14歳の母

2007年01月27日 11時49分01秒 | テレビ鑑賞
■のりぞう的2006年秋クール4位
■水曜22時放送
■出演:志田未来 、田中美佐子、生瀬勝久、
    三浦春馬、山口紗弥加、高畑淳子
■ストーリ
 都内の私立中学2年生の主人公・未希。
 中流家庭に生まれ、成績は中の上というごく普通の女の子。
 15歳の恋人と初恋もおう歌している。
 だが、恋人の子供を妊娠していることが判明し、生活が一変する。
 家族と学校は激怒し、出産に猛反対。ボーイフレンドも
 逃げ腰になり、四面楚歌(そか)の中で、未希は新しい命を
 一人で産むことを決意。幾多の困難を乗り越えて「14歳の母」
 になろうとする。

■感想
 最近の子役さんって演技うまいですねぇ。
 ・・・と、最近、ドラマを見るたびに思うのです。
 子役としての愛らしさを兼ね備えつつ、演技もうまい。
 まさに無敵です。
 このドラマの主役に抜擢された志田未来ちゃんも
 「演技力ある子役」さんのひとりです。
 「女王の教室」で初めて大きな役をもらい
 その演技力に注目が集まったのだとか。
 ワタクシは「女王の教室」では、
 断然、福田麻由子ちゃん派だったのですが
 今回、このドラマを見てびっくりしました。

 すごい・・・。すごすぎる・・・。
 「女王の教室」ではお調子者の小学生だった志田さんが
 このドラマでは、思春期真っ只中で思いもかけず妊娠してしまい
 悩んだり辛い思いをしたりしながらも頑張る中学生に
 見事に変身してました。
 前作ではムードメーカーでおどけた表情が多い
 明るい役立ったのに、今回は笑顔少なく、
 常に目に涙をたたえているようなけなげな役です。

 子役パワーに圧倒された作品でした。

 ただし、話のほうは・・・・。
 辛くて、辛くて、なおかつ、「うーん」と考え込んで、考え込んで
 やはり共感できないと思うところもあって
 「この作品、好き!」と言い切れるものではありませんでした。
 なので見たのも全体の半分程度です。
 録画してまでは見ることができませんでした。

 もっとも、ドラマ自体のつくりは大変丁寧で
 この問題に対して、真正面から向き合っていましたし
 小学生や中学生のちびっこに対して、性のモラルを教えたこと
 母親になることの大変さを伝えたことは
 すっごく素敵なことだと思います。
 このドラマを見て「母親になってしまった」子が減ることを
 心から願うのです。何が幸せかなんて、すぐには分からないし
 本人たちにしか分かるものではないかもしれないけれど
 どうせなら、生まれてくる赤ちゃんもお母さんも
 皆から祝福される状態でいてほしい。
 本来、新しい命を宿すことは素敵なことのはずだから。

たったひとつの恋

2007年01月27日 11時37分26秒 | テレビ鑑賞
■のりぞう的2006年秋クール5位
■土曜21時放送
■出演:亀梨和也、綾瀬はるか、田中聖、
    平岡祐太、戸田恵梨香、要潤
■ストーリ
 横浜元町の大きなジュエリーショップの娘で
 みんなに愛されてスクスクと育った女の子
 ナオ(綾瀬はるか)。
 父親は小さい頃に亡くなり、場末の傾きかけた
 町工場を継ぎ、母と体の弱い弟を支えて
 何とか生きてきた息子ヒロト(亀梨和也)。
 ふたりは出逢い、やがて恋に落ちる。

■感想
 妹がすっかりはまっていたドラマです。
 のりぞうもキャスト陣は大好きでした。
 男女問わず、綺麗な人って大好きです。
 見てるだけで幸せ気分を味わえます。
 特にこのドラマで主役の綾瀬さんの親友を演じていた
 戸田さんは、いかにも優等生風な顔が大好きなのです。
 それに、主役の亀梨君の親友にも関わらず、
 亀梨君と同じくヒロインに思いをよせてしまった平岡くんも
 お年寄りからもかわいがられそうな好青年風の顔が大好きです。
 あ、あと、家族思いでヒロインを思う存分、甘やかしていた
 綾瀬さんのお兄さん役、要さんも
 仮面ライダー時代から見守り続けているのです。

 というわけで、妹と一緒のときは、きゃーきゃー言いながら
 このドラマを見てました。
 どのシーンを見ても大好きな役者さんが画面にいるって素敵。

 が。しかし。
 ドラマとしては、まったくはまることができず。
 ダメなんです。こういう甘々のラブストーリ。
 見てて、むずがゆくて仕方がないんです。
 もう、ひたすら恥ずかしいんです。
 というわけで、2話目で挫折。(はやっ!)
 でも、妹のために保存版を録画し続けたので
 CMカット作業を行いながら、早送りでちらちらと見ました。
 ・・・・うん。やはり無理。
 音声がなくても恥ずかしい。
 科白が入ると、余計に恥ずかしい・・・・。

 恋愛体質には程遠い自分を実感した作品です。

きいろいゾウ/西加奈子

2007年01月27日 11時25分35秒 | 読書歴
■ストーリ
 夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。
 お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う仲のよい夫婦が、
 九州の片田舎にやってきた。
 背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、
 どこか頼りなげで、ふわふわしていてつかみ所がなくて、
 その上、犬の声や周りの草花の声や木々の囁きや夜の大気の声まで
 聞こえてしまうツマをやさしく見守る。
 しかし、背中の大きな鳥に纏わるある出来事を機にムコさんは
 ツマを残して東京へ向かってしまう。

■感想 ☆☆☆☆
 ゆったりとした時の流れと暖かい感情のやり取りに
 思わずこみ上げるものを感じながら読み終えた。
 というよりも、思う存分、こみ上げるものを
 体外に出し切った。暖かい感情が切ない。
 そんな小説だった。

 都会の喧騒が嘘のような田舎町で紡がれている日常生活。
 少々ぼけているおばあさんや寝たきりのおじいさん
 いつもチャックをあけっぱなしのおじいさんや
 挫折を味わった漫才師「つよし・よわし」や
 登校拒否の小学生、大地君がムコさんとツマの日々に
 自然に溶け込み、彼らの毎日を彩る。
 確かな愛情でつながれているかのように見えて、
 大事なことをちっとも共有していないふたりの絆は
 ほつれたり、こんがらがったり、きれそうになったり
 またしっかりと結びなおしたりの繰り返しだ。
 けれど、夫婦なんてそんなもんなんだろうな、と思う。

 ムコさんの同僚、平木直子も言う。
 夫婦の幸せなんて外から見ても分からない。
 本人たちにもすぐには分からない。
 ひどい旦那だと思い続けていても、人生の終わりを
 迎える頃にしみじみといとおしく振り返ることもある。

 何が幸せかなんて、結局のところ、本人にも
 すぐには分からないものなのかもしれない。
 けれど、ふたりが共有する「ここにいるとほっとする」
 という安心感はあたたかくて、あたたかいというよりも
 ややぬるいぐらいの感触で、読んでいて心地よかった。

 けれど、読んでいて私が最もぐっときたのは
 小学生の大地君がツマに書いて送ったラブレターだった。
 少し大人びていて、けれどもやっぱり子供で
 幼いなりに一生懸命、自分の気持ちをまっすぐ伝えてくる
 子供でしか書けないような手紙の文面が切なくて
 そんな手紙をもらえるツマさんの幸せを思って
 泣けて仕方がなかった。

がんばれるかな。がんばれそうかな。どうかな。

2007年01月27日 11時24分28秒 | 日常生活
ここを見てくださっている方々の中には
会社の方もいらっしゃるので、
こういうことを書くのはどうだろう、とも思うけど。

久々に真面目な話。
というよりも、単なる私のストレス発散を。
心の中のもやもやをここで吐き出してみる。

昨日は顧問と上司とのお食事会だった。
顧問は豪放磊落な方で、自分が正しいと思ったことは
立場が上の人にも弱腰にならずにきちんと意見を言える方で
グループ会社の中では、冗談半分に「カリスマ」と
呼ばれるほどの人だ。

「馬鹿が!」
「あほう。」
「なんや、これ?」
と、こわもての顔に渋いしゃがれた声で
こんなふうにお叱りの言葉を受けた方も多い。
私は顧問に直接、報告するような立場ではなかったので
いつも周囲の先輩が怒られたり注意を受けたりする姿を見ていた。
顧問を慕う方は社内外を問わず、多い。
今も会社に顔を出されたときには、多くの社員が
笑顔で駆け寄っていく。それぐらいに信頼の厚い方だ。

そんな顧問と初めてゆっくりと話す機会が持て
企業についての顧問の考えを伺うことができた。
勿論、お食事をしながらだったので
雑談交じり、冗談交じり、何から何まで真剣に話していたわけではない。
それでも、話を伺っている最中に
なんだか泣きたいような気持ちに襲われた。
顧問がなぜあんなに先輩方に慕われていたかがよく分かった。

私は会社の間接部門にいる。
間接部門の社員は直接、利益を生み出すことはない。
直接、お金を稼ぐのは直接部門の社員であり
間接部門の社員は直接部門の社員が仕事をしやすいように
万全の体制でサポートを行う。
また、どうしても目の前の仕事で頭がいっぱいになりがちの
直接社員に代わって、会社を全体で捉え、
今後の方向性を見極めていく役割も持っている。

ここ数年、ずっと私が感じていたのは無力感だった。
私のやってること会社にとって本当に必要なことなのか。
やらなくても成り立つことなのではないか。
むしろ、お願いしていることは、直接部門の方々の
負担になっているのではないか。

やってもやらなくても同じ、ではない。
やらないほうがいいこと、なのではないか。

そんな気持ちが渦巻いていた。

けれど、顧問の話を伺って、ほんの少し救われた。

・企業が大きくなるためには、間接部門が
 しっかり機能してないといけない。
・教育なんて、すぐに答えがでるものではない。
 5年後、10年後にようやく結果が見えるもの。
・間接部門員は卑屈にならず、直接部門の幹部社員と
 対等に会話をしなければいけない。勿論、そのために
 自己研鑽をし続ける必要はある。
・直接部門と間接部門の役割は全く異なるのだから
 直接部門の幹部社員に「現場を知らないくせに」と
 言われてもひるむ必要はない。直接部門の幹部社員が
 間接部門の業務を行えるかというと、そうでもない。

ここ数年、ずっと言われてきていたこと
その言葉に反発をしながらも明快に反論することができず
もやもやと心にたまっていたことに対する回答が
顧問との会話の中にたくさん潜んでいた気がする。
できることなら、もっともっといろんな話をしたかった。
もっと現状をじっくり話してアドバイスをいただきたかった。

けれども、それは「逃げ」なのかもしれない。
自分の仕事内容を認めてくださっている方に話を聞いてもらって
耳障りの良いアドバイスをもらおうとしているだけのような気がする。

ただ、心から思ったこと。
人間、認められてないとモチベーションもあがらない。

現場のことがまるでわかってない。
教育の結果が出てない。
現場に迷惑をかけている。
足をひっぱっている。

そういう風に言っているようにしか思えない言葉を
かけ続けられると心はどんどん卑屈になる。行動は萎縮する。
勿論、認められていない状況は
全て今までの自分の行動の結果だ。
それでも、マイナスの言葉の発信から
プラスの結果は生じるはずがない、と思った。

正直、今の状態でどこまで頑張れるのか分からない。
でも、これが企業なんだとも思う。
いろんな考えの方がいらっしゃって、
それぞれが自分の考えを仕事に反映させる。
その中でどう自分のモチベーションをあげていくか。
それが仕事をする上で必要な個人の能力なんだと思う。
認められているときは楽しく仕事ができる。
けれど、いつまでも同じメンバーで同じ考えの下
働く環境にあるわけがない。
考えが異なる人の中でどれだけがんばれるか。
自分で自分のモチベーションをどれだけ維持できるか。
それが大切で、なおかつ難しいことなんだと思う。

やはり、いろんな人と話すことは大切。
自分の立ち位置が見えてくる。
思わぬところで自分が悩んでいたことに対する回答ももらえる。
私は昨日の夕食会で「自分が悩んでいたこと」と「悩んでいた理由」
そして、そこにいたるまでの背景に気付くことができた。
自分の現在の心境を客観的に捉えることができた。

だからといって、明日からすぐに変われるか、というと
それはそれでまた別の問題、なんだけれども。
でも救われたことは確か。
とりあえず、あと2ヶ月はここで頑張れそうな気がする。

さて、思う存分書いてすっきりしたので
この記事が早く下に行くように
集中的に日常雑記と読書感想文をアップします。

お縫い子テルミー/栗田有紀

2007年01月22日 23時15分30秒 | 読書歴
■ストーリ
 依頼主の家に住み込み、服を仕立てる「流しのお縫い子 テルミー」
 こと照美。生まれ育った島をあとにして歌舞伎町を目指したのは
 十五歳のとき。彼女はそこで、女装の歌手・シナイちゃんに恋をする。
 シナイちゃんは歌に片思い中。そんな彼のために、一針入魂、
 最高のドレスを作り上げる。切なくもまっすぐな、叶わぬ恋の物語。

■感想 ☆☆☆☆*
 私とはおそらく全く違うテイストだと思われるのに
 なぜか好みや趣味が一致する部分が多いタマ子さんから
 お勧めしていただいた一冊を本屋で見つけ、嬉しくなって
 購入した。

 ページを開いて数分後
 「私の名前は鈴木照美。名刺には『一針入魂 お縫い子テルミー』と
  印刷してある。ミシンは使わない。正真正銘の、お縫い子だ。」
 というテルミーに私の心は鷲掴みにされた。
 義務教育も受けず、自分の家に住んだこともないテルミー。
 暮らしていた家は常に他人の家。
 祖母と母はいるけれど、祖父と父親の存在はまったく知らない。
 生まれてからずっと、他人の家に居候し、居候するからには
 ご主人様に奉仕するのも当然だと思っていたテルミーは
 流れ着いた歌舞伎町で恋をする。

 決してありえそうにない世界設定の中で、魅力的に
 動き回る主人公たち、これこそが小説の醍醐味なのだ。
 私の知らない世界。私が歩むことのない世界。
 その世界で、テルミーはどこまでもかっこよく潔く生きている。
 彼女だけではない。
 彼女が恋をしたシナイちゃんも同様にかっこいい。
 すべての女性に優しくて、だから多くの女性に惚れられて
 けれども歌に片思い中だから、決して心は許さない。
 テルミーもシナイちゃんもかっこいいけれど、挫折だらけ。
 挫折している途中だけれど、前に進む足は止めない。
 枕を涙でぬらしても、辛くて寂しくてたまらなくても
 恋したことを後悔しない。自分の選択に対する自信は揺るがない。

 読み終わった後に元気が出てくること間違いナシだと思う。
 なんなら、テルミーのおばあちゃんの格言
 「たわむれに恋はすまじ」
 「一事が万事、すなわち皿を拭くなら裏までも」
 「足は泥にとられても、見あげりゃ空には星がある」
 この言葉だけでも元気が出てくるのだ。

 残念なのは短編より少し長いぐらいの短いお話だということ。
 できればもっともっとテルミーと一緒に過ごしたかった。
 同時収録の「ABARE・DAIKO」も面白かったので、
 満足度は大きいのだけれど。



レベル推測が難しい・・・。

2007年01月21日 20時36分23秒 | 日常生活
年が明けてから、ひたすら遊び呆けていたため
本日、今年初めての礼拝でした。
ちびっこくんたちと会うのも久しぶりです。
本日はお話と関連したゲームを行いました。
ゲームの内容はとっても簡単。
本日の参加者の好きな色や食べ物、テレビ番組を
想像して書いていくというものです。

5人参加し、
1.花ちゃんの好きな色は、なぁんだ?
2.たろくんの好きな食べ物は、なぁんだ?
3.みっちゃんの好きな教科は、なぁんだ?
4.じろくんの好きなテレビ番組は、なぁんだ?
5.さとちゃんの好きな花は、なぁんだ?
というふうな問題に、本人も含めて全員で考えます。
すべて書いた後に本人と周囲とで考えたものが
どれくらいあっているかを見せあいっこします。

「ほーら、おともだちのことでも
 知らないことがたくさんあるでしょ?」
というゲームです。
他愛もないゲームですが、
問題になったちびっ子君も、自分の好きなものを
じっくりと考えたり、周囲のお友達にヒントを出したり
と大盛り上がりでした。

特に難しかったのは、じろ君のヒント。
好きなテレビ番組を聞かれたじろ君はにたぁっと笑い
自信満々に答えました。

「俺、言っとくけど、えろいよ!」





・・・・じろくん。
小学校一年生が自信満々に言う
「えろい」のレベルが皆目見当つきません。。。
えろいってどのくらい?
深夜番組じゃないよね?
散々、頭を悩ませましたが、あえなく降参しました。

じろくんの回答。

「しんちゃん!」

よかった。ゴールデンだった。
なんだか、姉さんはほんわかしましたよ。

セーラー服と機関銃/赤川次郎

2007年01月21日 20時03分20秒 | 読書歴
■ストーリ
 17歳の高校二年生、星泉。父の死をきっかけに、
 組員わずか4人の弱小ヤクザ・目高組の組長を襲名することに
 なってしまった。その直後から、泉のマンションが荒らされたり
 殺人事件が起こったり。どうやら、行方不明の大量のヘロインを
 巡って、大がかりな抗争が起きつつあるらしい。
 泉は組長として、セーラー服姿で敢然と悪に立ち向かう。

■感想 ☆☆
 ようやく、原作版も読むことができました。
 長澤まさみ好きの先輩に感謝です。

 思った以上にドラマは原作を大事にしていたんだなぁと
 そのことにびっくりしました。
 大筋はそのままで、組員の人物設定のみ、より詳細に
 そしてリアルにしているだけで、それ以外の話の筋は
 ほぼ原作どおりです。

 但し、原作の泉さんのオトコマエ度は映画、ドラマ含めて
 ナンバーワンです。男顔負けの度胸で、他の組の親分と
 渡り合い、めだか組の組員をひっぱっていくのです。
 「少女」から「オンナ」への成長を描いた映画版
 「子ども」から「大人」への変化と「家族愛」に
 焦点をおいたドラマ版、そしてあくまでも
 「星泉の人間的魅力」をあますところなく伝える原作と
 それぞれに特徴があって、比較しては楽しめました。

 こういうメディア展開したものをすべて比較することって
 「まったくの別物」と頭を切りかえることさえできれば
 意外と楽しいもんだ、と気付けたのが一番の収穫でした。

涙そうそう/吉田紀子

2007年01月21日 20時00分17秒 | 読書歴
■ストーリ
 亡き母の「タコライス屋」をもう一度出すという夢を持ち、
 ひたむきに生きる洋太郎。彼には別々に暮らす、
 血のつながらない妹・カオルがいる。カオルの高校入学を機に、
 同居することになり、恋人・恵子との間には微妙なブレが
 生じ始める。そして、洋太郎は自分の中にある特別な思いに気づく。

■感想 ☆☆
 妻夫木くんと長澤まさみちゃん主演の映画のノベライズ版です。
 長澤まさみちゃん大好きなおぎこさんから貸して
 いただきました。見ようかどうしようか迷っていた映画ですが
 きっとすぐにテレビ放送されるはずと信じて「待つ」ことを
 選びました。・・・正直、微妙な予感もしたので。

 こういった前提知識が頭に入っているため、小説を読んでいても
 すべてが映像化されて頭の中に入ってきます。
 会話もすべて長澤さんと妻夫木君の声です。
 まあ、なんて便利な妄想力。

 本を読んだというよりは、ドラマを見たような気分の読後感です。
 そして、2時間ドラマとしては大変魅力的なお話でした。
 兄と妹の微笑ましい会話も、お互いが自分以上に相手を
 思っているのに、なぜかうまくいかない切ない関係も
 胸に迫るものがありました。優しいもどかしい気持ちになります。

 しかし、やはり映像として考えられた作品は
 映像で見るものが一番という気がします。
 まだ映像を見てもいないのに、この小説は映像を
 超えるものではないという確信が持ててしまいます。
 映像で見たほうが、そして主題歌つきでみたほうが
 より一層、泣けるんだろうな。

 ・・・問題は、ワタクシがハッピーエンド大好きだということ。
 どうせドラマを見るなら、どんなにありえない設定でも
 幸せな気持ちで二時間を終えたいのです。
 「泣ける」ものも好きですが、「泣けて幸せ」が一番。
 恋愛モノなら、尚更です。

くるみ街道 /青木奈緒

2007年01月19日 23時32分24秒 | 読書歴
■ストーリ
 留学を終え、翻訳の仕事をしながらドイツで暮らす京。両親のいる日本と
 恋人の待つドイツを行き来しながら、心は両者の間をゆれ動く。
 旅先での出会い、友人の結婚と失意、恋人との諍い。幸せと苦悩を
 かさねながら、やがて京は歩むべき道を見定めていく。
 幸田文、青木玉を若い世代へ継ぐ感性溢れる長篇小説。

■感想 ☆☆*
 「ハリネズミの道」の続編。前作は「新感覚エッセイ」だったが、
 今回は「長編小説」として紹介されている。
 やはり「エッセイ」ではないのだろう。
 敢えて言いうならば「私小説」だろうか。

 どこの国でも、働く上での苦労や楽しみ、生きていくうえでの悩み
 は変わらない。京は年頃の女性が持つ焦燥感、行き詰まりを感じつつ、
 異国でひとりで生きていく。
 問題自体は変わらないけれど、異国で暮らすことによって、
 その問題と正面からひとりで対峙することが求められる。
 その厳しさや孤独は自国で生活している人が味わえないものだ。

 それでも、ゆっくりと前に進んでいく京。
 「ハリネズミの道」の冒頭、飛行場で自分の荷物を受け取れずに
 途方にくれていたオンナノコは、南ドイツの悠然とした時の流れの中で、
 愛する人を見つけ、心許せる様々な年代の友人を見つけ、
 学生時代の思い出が残る「くるみの道」の傍に、借家ではあるが、
 自分の家を持つことになる。
 ゆっくりとではあるが、確実に、自分で自分の歩む道を
 掴み取っていく彼女が羨ましくなった。

 これを機に、ぜひ、青木玉さん、幸田文さん、幸田露伴さんの
 作品にも手を伸ばしてみたい。・・・露伴さんは挫折しちゃうかな。


そこから連想しないでください

2007年01月18日 01時09分13秒 | 日常生活
京都から帰って以来、ひたすら遊び歩いてます。
遊びの予定が入ってなかったら
とても夜まで頑張れそうにないっ!
そんな気がして必死に予定を入れてみました。
餌が目の前にないと走れないウマ年人間です。

今日も同期と会社の先輩と、
そして、先輩お勧めのべっぴんさんも交えての飲みです。
このべっぴんさん、先輩いわく
「美人なのに性格はオトコ!すっごい面白いぞ!」
という素敵にさばさばした方で、
ひたすら笑いっぱなしの3時間でした。

そのべっぴんさんには、一風変わった先輩が
いらっしゃるのだとか。
どのあたりが一風変わっているのか
好奇心が刺激されて、詳しく聞きだすのりぞう。

何でも外見で似ているのは

・モアイのできそこない
・食パンマン
・ラーメンマン
・三蔵法師

・・・・共通点がまったく見つかりません。
なんていうか想像しようがありません。
どれからどのパーツを取ってくればいいのか
お手上げ状態です。

でも、外見なんて所詮、付属品です。
大切なのは、性格。そう内面です!内面は?

・クール で
・気障  で
・天然ボケ で
・いつも一生懸命 で
・宇宙人っぽい 人、だそうです。

・・・・余計謎に包まれてきました。
「クール」と「天然」
「気障」と「一生懸命」って同時に存在しえるんだ・・・。

と、頭を抱えていると
先輩がものすごくすっきりした顔でおっしゃいました。

「そういえば、前川清に似とうかも!
 うんうん。テイストは同じだ!」

・・・・先輩。このキーワードの
一体どこから前川さんを連想したんですか。。。。
危うく、前川さんの魅力について
小一時間ほど語ってしまうところでした。

いけない、いけない。
前川さんの魅力なんて、小一時間では語りきれませんわー。