旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

中山道紀行12 安中宿~松井田宿

2011-11-27 | 中山道紀行

「安中宿」 09:10
 安中宿を出ると緩やかな上り勾配、やがて目の前に立ち塞がる碓氷峠を予感させる。
安中城下を発ち、碓氷峠の熊野大権現まで七里余りを走る「安政の遠足(とおあし)」は、
藩士の心身鍛錬のために行われた。さながら日本マラソンの起元と云えそうだ。

「原市の杉並木」 09:55
 原市には江戸期には700本余り、日光と並び称される立派な杉並木があったそうだ。
ずいぶん枯死し今では10週本だけが残る寂しい情景になっている。

「八本木地蔵堂」 10:30
 杉並木を過ぎると八本木に立場茶屋本陣跡と、その向えに八本木延命地蔵尊が現れる。
日本三地蔵に数えられる地蔵尊は、参勤交代の諸大名も下乗下馬して参詣したそうだ。

「妙義道常夜燈」 11:10
 郷原は街道情緒の残る緩やかな上り坂が続き、妙義山が視界に存在感を増してくる。
再びR18と合流する地点にあるのが妙義道常夜燈、台石には「是より妙義道」と刻まれる。
郷原の妙義講の人たちが、妙義山への参詣の道標として建立したものだ。

さらに300mほど進めると中山道はR18を離れ左に下り、碓氷川の崖上の切通し出る。
ここからは奇峰・妙義山の眺めが堪能できる。

「松井田宿」 11:50
 崖を回り込むと中山道は直線となり松井田宿に入る。やはり旧い遺構は残っていない。
松井田は信州諸藩の城米が集積され、江戸廻米の中継地で「米宿」とも呼ばれ繁栄した。
本陣跡近くの古い家並みをゴール地点とした今日の行程は9.6km、約2時間30分となった。