旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

秀次が築いた近江八幡の町並み

2013-06-08 | にいがた単身赴任始末記

 近江八幡は安土廃城後、豊臣秀次が隣接する琵琶湖畔に八幡山城を築いたことに始まる。
為政者として有能だった秀次が商人職人を呼び込み発展させた町は近江商人のふるさとだ。

近江八幡市は城下の堀割や古い町並みの美しい景観を活かして観光町づくりをしている。
美しい町並みもさることながら感心したのは、そこに暮らす人々のホスピタリティー。
道いっぱいにあるく視察団に、車のクラクション・自転車の鈴ひとつ鳴らない。
視察団が気付いて道を空けるのを待ってから会釈をして過ぎて行く。
自分の町への愛着や誇りが訪ねてくれる観光客への思いやりになるのだろうか。

観光客が散策する八幡堀と町並みを挟んで東西に大型バスが止まれる駐車場がある。
清潔な公衆トイレが整備され、観光客は町並みをゆっくり散策し、
町家を改装した飲食店などで湖の幸や近江牛などを楽しむことができる。

ただ観光地然としていない街並みは、訪れる人々には心地よい時間を過ごせるが、
さて地元にどれだけの経済効果があるのだろうか。この点は調べてみる必要がありそうだ。

上越市が春日山城跡とともに観光資源として挙げる高田の町並み。
夜桜や蓮が有名な高田城公園、雁木通りと朝市が開かれる町は来年開府400年を迎える。
近江八幡の事例は高田の町の活かし方に参考になりそうだ。