旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

大航海時代の華麗なる都 / セビーリャ

2013-06-21 | 旅行記

 「カルメン」や「セビーリャの理髪師」の舞台セビーリャはアンダルシア州の州都。
大航海時代は河川港として栄え、伊達政宗が送った慶長遣欧使節の支倉常長も滞在した。
柱廊のある半円形の建物と水路・噴水からなる「スペイン広場」はセビーリャの象徴で、
1929年の博覧会場として建てられた。
数々の名画のロケ地としても使われ、有名なところでは「カサブランカ」に登場する。

一方、世界遺産「アルカサル」は11世紀までのイスラム時代のカリフの宮殿跡地に
キリスト教王の宮殿を建造したもので、歴代の王たちによって増改築が繰り返された。
写真は1366年建造のペドロ1世宮殿のファザード。

ペドロ1世宮殿の乙女の中庭を取り囲む建物は執務室や私室からなる。
1階は漆喰装飾の14世紀のムデハル様式、2階は16世紀に増築されたルネサンス様式だ。

アルフォンソ10世が建てたゴシック宮殿は、キリスト教王によるゴシック様式であり、
イスラム色は完全に排除されている。

グアダルキビール川畔に建つ12角形の塔、黄金の塔(海洋博物館)は海運で栄えた時代に
検問及び防衛の役割を担っていた。
今回は夕陽に映える黄金の塔をレストラン ABADES TRIANA の席から眺めることになる。

つい先日皇太子殿下が訪れたという(支配人談)川側が総ガラス張りの洒落たレストラン。
メインはリゾットにステーキとイベリコの生ハムを載せた逸品だった。
大切なひととウエイティングバーから楽しみたい素敵なレストランであった。