旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

古民家食堂と惣誉とSLもおか号と 真岡鐵道を完乗!

2016-10-01 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

久しぶりに晴れ間がのぞいた日曜日、東北本線と水戸線を乗り継いで下館にやってきた。
今日は真岡鐵道を呑み潰す。益子焼の町に古民家レストランと酒蔵を見つけたのだ。

駅前の酒屋で求めた市貝町の酒 “惣誉 辛口特醸酒”、さっそくスクリューキャップを切る。
デーゼルエンジンの振動に身を委ね、辛口の酒をちびりちびり。至福な日曜日になる。

沿線の中心駅真岡は、蒸気機関車を模した本社屋が建っている。
併設された「SLキューロク館」には、9600型、D51型が展示され、
ファンには楽しい空間に仕上がっていて、多くの親子連れで賑わっていた。 

北山駅近くに明治末期の大屋根の農家を再生した古民家食堂「tetto grande」がある。
新鮮な地元食材にこだわった南欧家庭料理を楽しめる素敵な「和モダン」の空間なのだ。
薪ストーブが赤々と燃える頃に訪れると良いかも。まずは “ハートランド” を呷る。

スパイシーなカレーをチーズでマイルドに仕上げた “夏野菜とカレーのオーブン焼き”、
ジャガイモとカボチャの甘みが引き立って美味しい。 

 北山駅から益子の市街地に向かってイチゴ農園の間を行くと「燦爛」の外池酒造が在る。
今日は “80だよ全員集合!!秋の酒蔵まつり” で出店ありライブありで賑わっている。
(80周年だそうですね、おめでとうございます)
土産に「純米酒ひやおろし」を仕込んでご機嫌なのだ。

益子駅から終点の茂木に向けてラストスパート。
レールバスは、時折こんな林のトンネルを潜ったりしながら、
車体を左右に揺らして疾走する。ちょっと健気で愛らしい。

鬼怒川を北上する真岡鐵道は、真岡から北東に転針して終点茂木はむしろ那珂川に近い。
茂木は「ツインリンクもてぎ」がある町、今月は “2016.FIM MotoGP” で賑わうはずだ。

気動車に休息はない。僅か5分の停車で小さな車体大きく震わせて下館へと折り返す。
代わりにシュッシュッと蒸気を鳴らし、側線からC11-325機が茶色の客車を押して来た。
幸運にも20分後の発車は “SLもおか号”、3等車の赤帯が入った客車に揺られて帰ろう。

真岡鐵道真岡線 下館~真岡 41.9km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
遠くで汽笛を聞きながら / アリス 1976