太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

オビワン

2013-08-25 14:18:42 | 人生で出会った人々
「とても寂しそうに見えますよ」

しゃがんで本棚の本を並べていたら

上の方から声がした。

見上げるとオビ ワンが笑っていた。

よくお店にみえる、白人のおじいさんで、

布を身体に巻いたら、「スターウォーズ」のオビ ワンそっくり。


私はまったく寂しくも不幸でもなかったけれど、

そんな顔をしていたんだろうか。

何ヶ月か前にも、近所に住むヘレンが、私が歩いているのを見かけて

寂しそうだったからといって、手作りのお稲荷さんを持ってきてくれたことがあった。




「あれー、私、寂しそうでした?」

「ほら、笑うと素敵です」


オビ ワンは優しく笑った。

「92まで生きてますとね、いろんなことがあるですよ。

笑っていたくないことも、笑えないこともありますけど

今わかるのは、それでもやっぱり笑っていた方かいいってことです。

私もシリアスになったりしてきましたよ。

ても笑える状態になったら笑ってやる、と言っていたらずっとそのままです」



オビ ワンは地上の天使だろか?

いつも穏やかに微笑んでいて、彼が来るとほんわかした空気が流れる。

「こーんなのはどう?」

私がニカー!と大げさな笑顔を作ると

「それそれ。この顔でいきましょう!」

「バカみたいだけどね」

すると私の目をのぞきこむようにして

「きっと人生はバカになれたもん勝ちですよ」

そしてウインクをしてみせた。


いやはやオビ ワンは深い…


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