太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

温泉いきたい

2016-12-20 10:02:39 | 日記
ハワイも南国なりに冬になって、朝晩は両親側の家では暖炉に火を入れている。

日本にいたら火を焚くほどの寒さではないのに、やはりここで暮らしているとそうなる。

先日、一人でベッドに寝ていたとき、シーツの中が全然温まらなくて

こういうときに限って猫達は来やしないし、

「はぁー温泉いきたい・・・」

と思ったのだった。



11月に日本に行ったとき、姉夫婦と妹と一緒に箱根にある足湯のあるカフェに入った。

掘りごたつのように、テーブルの下にお湯がはってあり、そこに足を浸けながらお茶を飲む。

テーブルが大きいので、自然と合席になる。


実は私は、足湯は入ったことがない。

それには理由がある。

昔、北海道の屈斜路湖の近くにある鄙びた温泉に行った時、

お湯から出たあと寛ぐ場所で冷たい水を飲んでいたら、おじさん連中がやってきた。

「いやぁー、気もちよかったーーーーーー!!!」

そのうちの一人がそう言いながら木のベンチに腰をかけた。

「ここのお湯に浸かったら、ほれこのとおり、水虫にも効くわさ」

見たくもないのに見てしまった、おじさんの皮剥けた足の指にのけぞりそうになったのは私だけではあるまい。

それがトラウマになって、公共の場にあるスリッパも気持ちが悪いと思うようになり、

それから何年もたって、足湯というものが出始めたときにも、行く気にはなれなかったのだ。



それなのに、箱根では真っ先に足湯に入った。

温泉に対する渇望が、トラウマを超えた。

合席しているのは若いカップルで、お湯は循環しているようにみえる。

11月の箱根は空気がピンと張って、もう冬の匂いがしていた。

夫とよく行った裾野市にある温泉は、露天風呂から富士山がドカンと見えて

首から上はしんしんと冷たく、首から下はポッカポカという、正しい露天風呂だった。

夫はいたくそこが気に入って、刺青が入っているにもかかわらず、平気で通った。

「ずーっとニコニコして、すごくいい人というのをアピールするんだよ」

刺青でも断られない秘訣だそうだが、ほんとかどうかわからん。



ハワイ島の火山地帯に行くと、そこいらじゅうに硫黄の匂いがして、

この下にはマグマが熱く流れているんだなと思う。

そして、もし日本だったら温泉地になって、

温泉まんじゅうとか、温泉卵とかが売られて、マスコットなんかできるに違いない。

それか、ひっそりと「隠れ家的な秘境の温泉」ていうのもいい。

そうならないのは、文化の違いなのか、気温の差なのか、

プールサイドにあるジャグジーは好きでも、温泉には心を惹かれないのは水着一枚の差なのか、

箱根の足湯カフェで、そんなことに思いを馳せたのであった。



それにしても、温泉いきたい。








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