太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ボーイフレンド

2018-04-01 09:01:43 | 日記
同僚のデイビスは58歳の、韓国・ハワイアンだ。

小柄でぽっちゃり、頭髪薄めの、アジアならどこにでもいるオッサン。

私は基本的に、同僚達のプライベートには自分からはあまり触れないようにしているので

デイビスとは1年ほど一緒に働いているが、家族の話が出てくることもなかったし、

妻と暮らしているんだろうと思っていた。

ところが、昨日のことだ。

マネージャーの一人が、遠くにいるデイビスに話しかけた。


「あなたの ボーイフレンド はいつ来るの?」


え・・・・ッッッ!!! 今なんて??


私は他の誰かをつかまえて聞いた。



「デイビスって、ゲイなの?」



すると彼女は、歯切れが悪いが言った。

「まあ、そうねえ・・今、ボーイフレンドと同居するとかしないとかってところみたいよ」

ボーイフレンド、ガールフレンドという言葉を、彼らはよく使う。

同僚達の何人かは、子供がいるけれど結婚していないので、相手のことをボーイフレンドと呼ぶし、

普通に女友達というべきところを、ガールフレンドと言ったりする。

しかし、男が男友達のことをボーイフレンドとは言わないのである。

男がボーイフレンドというときは、絶対にそういうことなのだ。





ハワイで暮らすようになって、同性愛の人たちが意外と多くいることを知った。

前の職場にも、ゲイも、レズビアンも、両方というのもいた。

今の職場にも、レズビアンがいる。

彼女は男役なので、名前も服装も男だが、三人称で呼ぶときにSHE(彼女)というべきかHE(彼)というべきか迷い、

いつも言葉を濁して言うことにしている。

日本でも、性的マイノリティの人たちが、30年前に比べたら認められるようになったけれど、

それでもやはり、職場などにおいてそのことを公言するかしないかは迷うところだと察するし、

公言しないので知らないだけなのかもしれないが、私は日本でそういう人達と知り合いになったことがなかった。

ここで暮らしていると、ただのオネエ趣味の男性とか、子供がいるけどゲイとかもいて、

私はそういう環境に慣れてきて、いろんなケースを受け流すことができるようになったはずだった。



しかし、デイビスのことはショックだった。

小柄で薄毛でぽっちゃりの、どこにでも歩いていそうなアジア顔のおっさんが、ゲイ?

たぶん私の中では、ゲイとは若くてガイジン顔、という思い込みがあった。

そりゃ、誰だって年とるもんなァ・・・












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