太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

料理の神様

2019-01-21 19:36:16 | 食べ物とか
ミートソースのパスタが食べたい、と夫が言い、

ミートソースなんか簡単じゃん、と私が言った。

料理好きな夫の叔父がくれた料理本に、たしかレシピが載っていた。


the food of Italy

3センチぐらいある美しい本で、どれも手に入りやすい材料で、作り方もシンプルだ。

が、作ったのはブルスケッタだけだけど(フランスパンの上にトマトを乗せただけ)。

あった、あった。TAGLIATELLE WITH RAGU

材料を書きとめ、出かけたついでに買ってきた。

その日の用事を済ませ、家に帰って料理本を広げて料理開始。

玉ねぎとセロリとにんじんを細かく刻んで、バターで炒める。

ふむふむ。でもなんでニンニクを入れないのかね。

これは入れたほうが美味しいでしょ、という独断でニンニクを入れる。

挽肉が多めだから、セロリは1本て書いてあるけど2本に、にんじんも増やしておこう。

「隣からオレガノとナツメグ借りてきて」

両親の家からオレガノとナツメグを持ってきた夫に、

「あ、ベーコンももらってきて」

「ねえ、材料、ちゃんと確認した?」

「うん、だいたいね」

ベーコンと挽肉を入れて、ワインを入れて、ビーフストック?

チキンストックしかないから、それでいいか。

牛乳のかわりにアーモンドミルクで。

それからどうするって?



あ。

弱火で3時間煮込む、って書いてある。

既に5時近い。

しまったなぁ。

私はいつだってそうだ。

適当に材料を流し読みし、予習もなしに、作りながらレシピを読むからこんなことになる。

「ねえ、3時間煮込むんだってさー」

「たくさん作るから、明日食べる分はきっと美味しくなってるさ」

私のような人間に、こういうユルイ人が付くのだから世の中うまくいっている。

気を取り直してミートソース作り続行。

ワインは目分量。スープストックも目分量。

鍋の中のミートソースの色が、写真に比べて薄い。

味もぼんやりしている。

トマトのみじんぎりを1個分増やして、

コンソメの元を足して、味をみる。

これはやっぱ、醤油でしょ。

なんにだって醤油を入れたら美味しくなるにきまってるんだから。

醤油を足すと、ソースも入れたら色が濃くなるのではと思い、ソースも入れた。

イタリア人が醤油やソースをパスタに使うわけがないので、本にはもちろん書いてない。







TAGLIATELLE WITH RAGUもどき


ミートソースぽい味にはなったと思う。

しかし、なにもかもが目分量で、存在しない調味料があれこれ入り、

いったいこの料理の本当の味はどんなものなのか、誰も知るよしもなし。

レシピに忠実なのは使った野菜の種類だけ。

もはや二度と同じものができない創作料理である。



どうして、こうなる。

書いてあるとおりの材料を揃え、書いてあるとおりに料理することが、

どうして私にはできないか。

めんどくさくなって、適当に、雰囲気で作る私にとって、

レシピ本は、その名のとおり絵に描いた餅だ。

材料をしっかり計量しなくてはならないお菓子作りができないわけは、ここにある。

ここまでわかっていて、それでもなお不思議な創作料理を作り続ける自分がわからん。

変な料理の神様が降臨しているとしか思えない。(都合の悪いことは人のせい)


「美味しいミートソースを作ってくれてありがとうー」

食のハードルが低いアメリカ人と結婚したことに改めて感謝しているのである。


















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皆既日食だったらしい

2019-01-21 18:13:03 | 日記
昨夜、食事に出かけた帰りに不思議な月を見た。

雲ひとつない晴れた夜空に、錆赤に鈍く色づいた月が、まるで作り物のように浮かんでいた。

あとで知ったが、どうやら昨夜はスーパームーンでレッドでウルフな月だったそうで。

携帯電話のカメラでは、とてもじゃないが実物から程とおい写真しか撮れないけど、

美しい写真は他の誰かに任せて、とりあえず載せておく。



ああ、やっぱね。

もっと全体が暗い。

背景の夜空と境目がわからないぐらい暗いんだけど。

家に帰ってきてから、いつもの月に戻るまで眺めていた。

夜中を過ぎても、月はそうとうにまぶしくて、庭の木々が濃い影を芝生に映していた。

なんかパワーがあったんだろうなあ。



今朝、ビーチに行って泳いだ。

満月の夜に満潮になって打ち寄せた波の跡が、砂浜のかなり上のほうまで残っていた。












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富士山

2019-01-21 17:46:03 | 日記
私は静岡で生まれて育ったので、毎日富士山を眺めて暮らした。

富士山は身近にありすぎて、写生大会では誰も富士山を描かないほどだ。

しかし今は、あんなに見慣れた富士山を、飽きるほど眺めたいと思う。

日本に行き、外に出れば、窓を見れば、富士山を探している。


静岡市にある日本平に、新しい展望台「夢テラス」ができたというので行ってみた。



駐車場には県外ナンバーの車がいっぱい。



建物のまわりを歩けるようになっている。



日本平から見る、駿河湾と富士山。

日本平には、静岡市側から登り、清水区(昔は清水市)側に降りて、エスパルスドリームプラザに行った。

清水に住んでいたことだってあるし、このあたりはよく知っているはずなのだけれど、

それも20年以上前の話。

新しい道ができ、景色が変わり、私の記憶も曖昧になれば、未知の街と同じだ。

なんとか目的地の「ちびまる子ちゃんランド」にたどり着いた。




ここは昔からあって、ちびまる子ちゃんグッズを売っている。

行ってみたら100人以上が並んでいた。

さくらももこさんの特別展をやっているとかで、そこに入りたい人達が並んでいるのだった。

むろん、それは諦めて、売店にだけ行った。

さくらももこさんは同年代でもあり、地元民でもあり、格別な思いがある。






数日後、姉夫婦が富士山の旅に連れていってくれた。



富士宮市にできた、静岡県富士山世界遺産センター。

建物が水に映って逆さ富士の形になっている。



建物の前にある大鳥居から見た富士山。



富士山



何度、いつ、どこから見ても富士山はいいなあ。



建物の4階にある展望ルーム。

映っているのはリノリウムの床。

置いてある椅子も逆さ富士。

ガラスはなく、素通しで外なのだけれど、手すりが目立たないようにできていて

まるで何もないように見える。






朝霧高原からの富士山。



富士五湖のひとつ、本栖湖。

気温は4度。

河口湖をまわって、静岡に戻る。



夕焼けに色づく富士山。





成田空港に向かう新幹線の中から見た富士山。




富士山に感動するのは、私が日本人だからなんだろうか。

いや、でも夫も富士山大好きだしなァ。







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