肌寒くなってくると、寒がりのチーズケーキボーイのためにキッチンのストーブを温める。
こんな具合
ストーブの上にタオルを敷き、4つある電熱器を適度に温める。
ホカホカカーペットだな、これは。
寒いと、ストーブの上に座って、じーっと待っている。
夫と二人で出かけるというとき、支度をして玄関の外に出ると、私が
「あ、携帯電話忘れた」
と言って家に戻る。
こんなことはいつものことで、一発で出かけられることのほうが少ない。
いつも「ンもう!」と夫が言う。
先週の日曜日のことだ。
2人で出かける用意をして、玄関を出たところで、
私がブックオフで売ろうと思って用意しておいた本を忘れたことに気づき、再び家の中に戻った。
すると、キッチンのストーブから煙がもうもうとあがっているではないか!
出がけに温めた電熱器のスイッチを、ひとつ切り忘れていた。
猫は恐れをなして逃げており無事。
あわててスイッチを切り、タオルを取ると丸く真っ黒に焦げている。
もしもあのまま出かけていたら、家を燃やしてしまうところだった。
危機一髪とはこのことだ。
「もし私がしっかり者で、何も忘れずに出かけていたら火事だったね。うっかり者でよかったねえ」
「いや、そうじゃないでしょ。ストーブのスイッチを切り忘れたのは誰?」
亡くなった父や母が、私に知らせてくれたのかも、とも思った。
「気をつけなきゃダメだよ、あんたはおっちょこちょいなんだから・・・」
母がそう言うのが聞こえるようだ。
それ以来、夫も私もストーブを温めたら指差し声出し確認をすることにしている。
4つのスイッチを指差し、
「切った、切った、切った、切った」
と声に出す。
JRの駅員さんみたいだなあと思いつつ、何度も繰り返す念の入れようである。