太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

危機一髪

2021-12-16 20:01:10 | 日記
肌寒くなってくると、寒がりのチーズケーキボーイのためにキッチンのストーブを温める。
こんな具合

ストーブの上にタオルを敷き、4つある電熱器を適度に温める。
ホカホカカーペットだな、これは。
寒いと、ストーブの上に座って、じーっと待っている。


夫と二人で出かけるというとき、支度をして玄関の外に出ると、私が
「あ、携帯電話忘れた」
と言って家に戻る。
こんなことはいつものことで、一発で出かけられることのほうが少ない。
いつも「ンもう!」と夫が言う。

先週の日曜日のことだ。
2人で出かける用意をして、玄関を出たところで、
私がブックオフで売ろうと思って用意しておいた本を忘れたことに気づき、再び家の中に戻った。

すると、キッチンのストーブから煙がもうもうとあがっているではないか!

出がけに温めた電熱器のスイッチを、ひとつ切り忘れていた。
猫は恐れをなして逃げており無事。
あわててスイッチを切り、タオルを取ると丸く真っ黒に焦げている。
もしもあのまま出かけていたら、家を燃やしてしまうところだった。

危機一髪とはこのことだ。

「もし私がしっかり者で、何も忘れずに出かけていたら火事だったね。うっかり者でよかったねえ」

「いや、そうじゃないでしょ。ストーブのスイッチを切り忘れたのは誰?」

亡くなった父や母が、私に知らせてくれたのかも、とも思った。
「気をつけなきゃダメだよ、あんたはおっちょこちょいなんだから・・・」
母がそう言うのが聞こえるようだ。

それ以来、夫も私もストーブを温めたら指差し声出し確認をすることにしている。
4つのスイッチを指差し、
「切った、切った、切った、切った」
と声に出す。
JRの駅員さんみたいだなあと思いつつ、何度も繰り返す念の入れようである。







オムレツにかけるもの

2021-12-16 08:17:18 | 食べ物とか
うちの朝食の定番メニューに、最近オムレツが加わった。
基本のメニューは、

・蕎麦ちょこに入った味噌汁(たっぷりのおろし生姜入り)
・湯豆腐(暑い時期には冷奴)
・フルーツ

夫がマイタケが好きで、最初は炒めて醤油で味付けしたマイタケに、スクランブルエッグを添えていたのを、卵でくるんでオムレツにしてみた。
2人ともランチに卵を持ってゆくので、いろいろ健康的にアレなお年頃でもあり、朝の卵は1個を二人で分けるようにしている。
1個の卵をオムレツにすると、オムレツというより卵巻きに近くなるけど。

このオムレツに何気なしにソースをかけたら、
「ああ!この味・・・・・!!!」
私は感無量になった。

母が作るオムレツには、ソースがかかっていた。
ひき肉と玉ねぎとニンジンなどを炒めたのを、卵で包んで焼く。
多少焼き色がつくまで焼くから、ふわふわのオムレツじゃなくて、しっかりした卵巻き風。
他の家ではケチャップ派がほとんどだというのを知ったのは、ずっと大人になってからだった。
こんなふうに、自分の家の味が他と違うことを後になって知るというのは、けっこうあるんじゃないかと思う。

余談だが、高校を卒業後に東京に出て、親子丼を外食で食べて驚いた。
私の知っている親子丼は、醤油味の鶏飯の上に焼きのりを散らし、
甘く煮たシイタケや、卵そぼろ、タケノコやニンジンを煮たの、彩に茹でたさやいんげんを乗せたどんぶり。
冷めても美味しいので、母が出かける用事があるときなどは必ず親子丼だった。
それは「静岡親子」というものなのだが、私はそれが全国一律の親子丼だと信じていた。



ある日、私はソースの上にマヨネーズを少し足してみた。
それを食べた夫が、
「あ!これ、鎌倉の味!!」
と言った。
昔、鎌倉に行った時にお好み焼き屋に入って、鉄板でお好み焼きを焼いたことがあった。
夫はあとにも先にも、お好み焼きを食べたのはそのときだけだという。
そうだっけ?
かわいそうに、今度日本に行った時にはお好み焼き屋に行こう。


毎朝、ソース味のオムレツ(もどき)を食べて、私は母を思い出す。