太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

他生の縁

2022-03-17 08:24:39 | 人生で出会った人々
先日、美容院の予約の前にMさんに会った。
日本人のMさんはツアーガイドを仕事にしており、私の職場によく出入りするので知り合った。
彼は私と同じ年齢で、なぜか最初に会った時から妙にウマがあった。
ツアーガイドをしている人というのは、どこか独特な雰囲気がある。
具体的にどんな、と説明するのは難しいが、Mさんにはそういうものが一切ない。
飄々としていて、ユーモアがあり、どこかとても懐かしい。
仕事のときは数分しか話せないので、いつかゆっくり会いたいねと言っていいつつ4年余りが過ぎた。
そこで先日、美容院がMさんの住まいに近いので、思い立って連絡してみたら、会えることになったのだった。

カフェで飲み物を買って、外のパラソル付きテーブルで海を眺めながら機関銃のようにしゃべりつつ、
私はこの人を知っている、ずっと前から知っている、という思いが沸き上がってきた。
するとMさんが
「なんかさー、変なんだけど、懐かしい同級生に会ってるみたいな気がするんだけど」
と言った。
「だよねえ!!」
実際には互いのことは何も知らない。
私はMさんをニックネームで呼んでいるので、本名すら知らないのだ。
家族の話、ここに至る人生で起きたことの話、スピリチュアルな話、どれだけ話しても尽きない。
1時間半ほどはあっという間に過ぎて、今度また美容院に行くときに会おう、と言って別れた。

その話を夫に言うと、
「それはよかったねえ。そういう友達は大事にしたほうがいいよ」
と言った。
年を重ねてきて思うのは、自分にしっくりくる人に出会うのは難しく、もし出会えたらそれはかなりラッキーだということ。

美容院に行く楽しみが、増えた。
今度は名前を聞いてみようか。
まあ、名前などどうでもいいような気もするけども。