太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

亡くなった両親からの伝言

2023-02-19 08:02:01 | 不思議なはなし
両親の夢を見た。
母は時々夢にみたが、父が出てきたのは初めてだ。
そして、今までの夢では母は生きている設定だったけれど、この夢では初めて両親は既に他界していることを認識していた。


ホテルのパーティ用の部屋のようなところに、たくさんの人が集まって歓談している。
私が建物に入っていくと、お気に入りだった光沢のあるグレーのスーツを着た父が、楽しそうに人々の中を歩き回っていて、母は受付に他の人と座っていた。
母の元に行き、
「お父さん、いるね。ほら、グレーのスーツ着て」
と言うと、
「ああ、あのスーツ好きだよね。せっかちに歩いて、まぁ、人の世話やいちゃって」
と言って笑った。
この建物のどこかに姉と妹もいるはずなので、私は走って行って、彼女らを探し、
「お父さんとお母さん、いるよ!!」
姉と妹は同じように
「えーーーーーーッ!!」
と驚いていた。

私は母と、飲み物を買い(花のおしべのようなものが入った不思議な飲み物で、代金は小さな紙きれで払う)、あいていたテーブルに座った。
そして私は疑問に思っていたことを聞いた。

「お母さん、アッチで何をしているの?」

「アッチ?」

「そう、アッチ」

母はちょっと困ったように笑って言った。

「んー・・・・もっといろいろなものを持っていけばよかったかなぁ」

「なに?持っていったものしか使えないの?」

「そう」

「だって何ひとつ持っていけないじゃん?」

ちょうどそこに父がせかせかと合流し、母の答えは聞けなかった。父は、

「電話が鳴ってるのに誰もとらなくて困ったよー。俺がとるとうまく掴めなくて落としちゃうしさぁ」

と言って笑った。



ここで猫が鳴いて起こされて、夢はおしまい。
夜中だったが、忘れないうちに姉妹にLINEを送った。
妹が、亡くなった人が言ったことはメッセージなんだってよ、と言ったけれど、この夢の何がどうメッセージなのかわからなかった。

翌日、心理カウンセラーである友人にこの夢の話をした。

「そう、何ひとつ持っていけないけど、経験は持っていけるよね。
1日、1日を楽しく過ごして、たくさん幸せな経験を集めて生きてね、ということなんじゃないの?」

父の電話の話は?

「お父さんはいろいろメッセージ送ってるのに、なかなかそれを受け止めてくれないって思ってるんじゃないかなあ。いつも近くで見ているよっていうことだよ」

それを聞いたら、泣けてきた。
私の両親を知る友人も、
「私も泣けたー・・・」
と言った。


お父さん、お母さん、ありがとう。