太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

謙虚になるとき

2023-09-20 13:41:37 | 日記
30年近く車を運転しているが、特に運転が好きというわけではなく、誰か運転してくれる人がいたらありがたいと思う。
絶望的な方向音痴だからというのもあるし、なにかと緊張するので疲れるのだ。

よく、ハンドルを握ると人が変わる、という人がいる。
普段は穏やかな人が、運転するときには荒っぽくなったりスピード狂になったりするというわけだ。
そういう人は、きっと自分の運転能力に自信があって、周囲がとろくさく見えるのかもしれない。
私は運転歴こそ長いが、けして自分が運転能力が高いとは思っておらず、無事故できたのはラッキーだとさえ思う。
それなのに、私は気づいてしまった。


私は自分は運転がうまい、と、どこかで思い込んでいたことを。


何車線もある道を走っていると、ウィンカーを出したままの車を見かけることがある。
車線を変更するのにウィンカーを出し、そのまま忘れているのだ。
でも、後続車からすると、車線を変更したくてタイミングを待っているのか、単に忘れているのかがわからない。
うっかり隣のレーンから追い越そうとして、その車が車線変更してきたら接触してしまう。
だからしばらく様子を見ていて、忘れているだけだと確信したら、

(ウィンカーを出すとカチカチという音がするのに気付かないかなあ?
それに気づかないぐらいの注意力で運転しているなんて危ない人だから、さっさと距離をあけて離れよう)

と思って、できるだけ遠くに離れる。

しかし、今日、カハラに行くのにフリーウェイを走っていて、車線変更しようとしてウィンカーに触ったら、動かない。
それもそのはず、私は先ほど車線変更したときに出したままで走っていたのである。
1マイル(1.6キロ)以上はそのまま走っていただろう。

ウィンカーを出しているときのカチカチ音も、周囲の騒音で聞こえなかった。(もしや聴力に問題が・・・)
そんな程度の注意力で運転している危ない人は、私だった。
私を見て、さっさと距離をあけた車がたくさんいたに違いない。

私はもう、ウィンカーを引っ込め忘れている車を見ても「チ!」などとは思いません。
今まで、危ない人のレッテルを貼った人たち、ごめんなさい。

年を重ねると、人は謙虚になっていくものだろうか。