ジミーの自然ブログ (Jimmy's Nature blog )

花の美しさ 自然の素晴らしさを 伝えたい。 

窪川原発阻止の闘い!  島岡幹夫さんの著作 『 生きる 』 から  その4

2017年09月11日 | 自然 花 写真

    ( 私のマンションの庭に咲く 秋明菊(シュウメイギク)) 


四国電力が愛媛伊方原発に続いて 四国の太平洋岸に原発建設を計画したのは昭和40年後半だった。
当初窪川町に隣接する佐賀町が浮上、激しい住民反対運動により町議選で原発反対派が多数を占め
誘致への動きは消えた。反対の要になったのは海の汚染を恐れる漁協の反対だった。しかし原発の
火の手は旧窪川町で再び燃え上がった。55年6月町長が『原発誘致もあり得る』と表明したからだ。

窪川町は高知市の西75kmにある 豊かな農業台地である。島岡さんは肺結核の為勤務先の大阪府警
から窪川町に戻っていた。その時乳がんだった母親と同じ病院でベッドを並べた。コバルト照射で
傷口は真っ黒に焦げていたという。『 放射能だけは・・』 という思いが起こった最初だった。
原発反対の動きは 島岡さんと11人の共産党幹部が呼びかけ 反対組織作りと署名集めに乗り出した。

約30人の準備会で 保守は島岡さん一人だった。窪川町は保守支持1万人 他の会派は合計しても
1/3だった。保守票にどうアピールするかが運動の分岐点だった。以前は熱心な自民党員だったが 
『 原発は駄目だ。党をやめる! 』と党籍を離れ 昼間は宣伝カーで街宣運動、夜は130集落で
学習会を開いた。
小学校単位で11の支部をつくり 労働組合の参加を促した。島岡さんの活動力は凄いものだった。
乳牛を飼っていたので 最初に酪農農民会議を40戸で立ち上げ 500人が参加した。婦人会議も結成
妻の和子さんが代表を務めた。 30才までの青年会議もつくった。反対署名は7013人を集めた。

窪川町議会が始まり 推進、反対の両請願が審議された。反対請願代表として 島岡さんは演壇に立ち 
『窪川町は県内有数の農業の町 生命を生み育てる農業、畜産と原発は絶対に共存出来ない。放射能は
微量でも環境破壊が起きる。次の世代へ遺伝子障害が起きる。原発設置で年間10億円の収入が得られ
ても 100億円ある一次産業が衰退する。年10億の収入は 町おこし村おこしで充分に可能だ。』 と
訴えた。
結果は 推進派は13、反対派は4であった。議場は大きなどよめきが起こった。傍聴席にいた元町議が
『 議会の決定は間違っている。私は請願の代表の一人だが 辞退届を出す。今後反対運動に協力する。』
以降 氏は反対町民会議の会長に就任。町を憂う保守派や中立の人々が町民会議に参加されるようになった。

推進派は県知事と共に原発推進に取り組むとし 四国電力も「窪川は最適地」として立地調査に進んだ。
町民会議は町長のリコールを決断した。投票までの4ヶ月間は 窪川町民にとって苦悩の期間だった。
署名を集める受任者は350名になった。町民会議は 「郷土をよくする会」に改組された。元農協組合長が
会長になった。保守派の重鎮だった。署名は5954名にのぼり 選挙管理委員会へ届けられた。有権者の
43.5%になった。マスコミも報道し 静かな町は日本中の言論の戦場のようになった。県知事は変わらず
原発推進を表明していた。国 県 四国電力の全面バックアップを受けた町長側は 大物政治家 国会議員
30数人が常駐し 握手作戦を行った。電力会社の宣伝マンが動員され 右翼も加わり様々な圧力 妨害が
行われた。しかしリコール賛成6332名 反対5848名でリコールが成立した。投票率は92%だった。

曲折を経て 町長は辞表を提出した。辞任届には 「公約実現が不可能なことが明確になった」 とあった。
小さい町である。兄弟姉妹が相分かれ骨肉争う長いトンネルであった。昭和63年議会の原発論議終結宣言は
過去の対立を超え 満場一致だった。事実上の原発計画撤回であった。8年にも及ぶ長い闘いだったが
自分たちの町への自覚に目覚めていく過程でもあった。禍根を未来に残すことは防げた。 以降も各地の
反対闘争に関わってきた。3.11東日本大震災が起こった時 島岡さんたち原発反対派の主張は意味ある
ものとして思い出された。「 原発を止めた男 」として再びスポットライトを浴びた。しかし島岡さんは
寡黙だった。福島の人たちに思いをはせる時 『 何故もっとやらなかったのか? 』 と何度も口にした・・。





釣船草(つりふねそう)も各地で咲き出しました。 いつもながら文章と写真は無関係です。


晒科升麻(さらしなしょうま) マンションのの周りの草むらでも咲き出した。




道路脇の花壇に植えられている ラベンダー。


関東ヨメナ。 白いのと 青っぽいのとありますね。


赤マンマは俗称で イヌタデと言います。 この花も秋の気配。


オオマツヨイ草。 色んな所で咲いています。 9月一杯咲いています。


風変わりな アジサイが咲いています。


ススキ(尾花ともいう) の穂。まだ針金のように細いが これから花が咲き 種が出来る。


穂に 小さなつぼみ 花が見えますか ? 


国道から ほんの少し離れた林道ですが とても静かで散歩にはもってこいです。


秋の気配を感じる 蔦(つた)の紅葉。


朝焼けの空 雲は厚く 富士山もすぐ隠れてしまう・・。


近くのレストランのランチで オムライス。 大胆ですね。

コメント
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