覚 悟～橋田幸子さん

以前原作を読んでいた、橋田幸子さんの手記『覚悟』。
終戦の日の8月15日にテレビドラマ化されたのを観た。

フリージャーナリストの橋田信介さんが、昨年5月、イラクで武装勢力に殺害された時、メディアに登場した妻幸子さんのきりりとした態度はまだ記憶に新しい。

その時から1年以上経って、事態は好転したのだろうか？否じゃないか？
というか、本当の姿が伝わってこない。報道機関が直接イラク国内の状況を伝えてこないからだ。その間にもイラクの民間人がアメリカの若い兵士が日本人も亡くなっている。

非戦闘地域（？）のサマーワに派遣されている自衛隊には1日約1億円の費用がかかっているそうだ。他国の軍隊に護られて、引きこもって。これ以外の関わり方はできないのだろうか。

老練ジャーナリストの橋田さんでさえやり遂げられなかったイラクでの取材。橋田さんは自分の目で現実を見ようとする若者が好きだったそうだ。

でも、イラクに乗り込んで人質にでもなってしまったら、とてつもなく激しい誹謗・中傷の嵐、石つぶてがふりかかる。
幸子さんのところにも、無言電話や嫌がらせの手紙が届いたという。なんと貧しい心根の人間がいるんだろう。

でも、片隅で傍観している私に、偉そうなことは言えないか。うむっ。