自遊空間、 ぶらぶら歩き。

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ブロークン・ブリテンに聞け(講談社)~ブレイディみかこさん

2021-05-13 | 

『ブロークン・ブリテンに聞け』は2018年から2020年まで『群像』に連載された時事エッセイを書籍化したものです。
ノンフィクションが好きでブレイディみかこさんファンの私としては興味津々で手に取りました。

 

2018年編はのっけから、「ピリオド・ポヴァティ」という言葉から始まります。
直訳は「生理貧困」。貧困層の女性が生理用品を買えないということです。

英国では2016年に公開された、ある映画をきっかけに貧困家庭の少女たちに無料で生理用品を提供する運動が始まったそうです。

無知をさらすようですが、私はつい最近ドキュメンタリー番組で日本でも同じ状況にあり、コロナ禍でさらに深刻になったことを知りました。
フードバンクで用意されたり、行政機関で支給されるところが出てきたようですが、まだまだ行き渡っていないようです。

ほかにもランチなどの食事の呼び方など身近な話題もあるのですが、労働党、保守党の政索や紙幅をさいているEU離脱のいきさつなどは理解力が足りなくて内容がスムーズに入ってきません。
それもそのはずです。今の日本の政権与党の政治が決してうまく回っていないと分かっていても、野党の正式党名と党首の名前すら一致させられない私ですから。

みかこさんはあとがきでこう書きます。
暗い時代ほど、書き残しておくべきことはたくさん転がっているのだ。
時事ネタを書くことは、どんどん日付が古くなるスナップ写真を残すことに似ていると思う。

 

ブロークン・ブリテンの現在は数年後の日本の状況かもしれません。

 

 

コメント
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