「農業」である。
いろんなことをやってきたけど、
この分野はほとんど触ったことがない。
別に不安はないけど、まずは興味を抱けるかどうか。
その辺が問題である。
コメ農政の転換は、限界集落を救わない。
「戦略のある撤退」を模索しているのも、理解できる。
ただ、そんなあえぎが都市住民に届いているかどうか。
共通の「痛み」となり得ているかどうか。
奥さんの実家もそうだ。
齢八十近い老夫婦(義父母)が汗を流す。
おそらく数年後には、
そのいくばくかが耕作放棄地になるであろう。
それがどんな影響を及ぼすのか。
良いわけはないんだけど、金とヒトはつっこめないのが現実だ。
「粗放型農業」なんて言葉も浮かんできますわな。
まあ、何の問題にせよ、
「一たす一は二」というような公式めいた話は世の中には少ない。
それぞれの利害が複雑に絡み合うから、難しいんだよね。
要するに、みなが幸せになるにはコストがかかる。
都市住民の暮らしだって、それはそれでキビシイわけで、
無条件に手を差し延べるのはなかなか難しい。
「中山間地振興税」とかいった、
新税を導入するしかないような気さえする。
猪に踏み荒らされた稲を見ながら、
いろいろと考える秋である。