今週予定していた「月山」が天候不良のため呆気なく中止になり、と同時に僕の今シーズンのスキーは終了となりました。
もともとバックカントリースキーの下見登山で山に登るという話でしたが、もうそんなことはどうでも良くなった2人はひとまず筑波山で登山そのものを楽しもうということになりました。
いくつかの山を候補に上げましたが、2人が選んだ山はなんと僕の庭である筑波山。
『えっ?いいの?』
それなら僕も安心だし、連れて行ける山として最も優しく知識も割とある。
簡単にも出来るし、大変にも出来るのがこの山です。
無理そうなら行程をカットしたりするのも簡単です。
でもテレマークスキーで鍛えた足腰は伊達じゃなかったようです。
僕が用意した少し長めのルートを歩ききってくれました。

行くで〜。
とりあえずつつじヶ丘下の無料駐車場におのおの車を停めて登山口まで移動しました。

つつじヶ丘から女体山は幼稚園児も登るルートです。
今朝の筑波山は霧に包まれていました。
気温が上がるころには霧は取れると思われます。

カメラを向けるとポーズをとって答えてくれる千代丸(芸名)さん。
最初の登り出しはゆっくと。セカンドウインドウが吹くまで待ちます。
千代丸さんはその辺分かっていて、同じ事を言っていました。

ゆっくり登って「弁慶茶屋跡」です。
軽く休憩中。

その後すぐに現れる筑波山で最も有名な奇石「弁慶七戻り」です。
終始ニコニコ顔のTさん。
ほとんど小学生と同じような表情してます。
『楽しい?』と聞くと『楽しい〜』と答えてくれます。

「高天原(たかまがはら)」を過ぎるとほとんど岩場になります。
この日の斑れい岩は濡れていてさらに滑りやすくなっています。

「胎内くぐり」
新しい自分に生まれ変わるんだと言いながら2人ともくぐり抜けていました。
ちなみに僕は一度もくぐった事がありません。

前日の雨で苔もいきいきとしていました。
千代丸さんはしきりに『いいですねぇ〜』を連発しています。
千代丸さんは地図をダウンロードして来て、さらに地図アプリを起動させています。
準備の良さはさすがバックカントリー入るだけあって万端です。

そして女体山山頂。

そして女体山山頂。
日本百名山の中で一番低いけど、歴史的にも地質的にも生物学的にもとても重要な部分を持ち合わせている山ですね。

何度も眺めた景色ですが、来るたびその感覚は違いますね。
こんどは夜景も見に来て下さい。

そして「がま石」このがま石のことを別名「おたつ石」と言います。
つつじが丘からのコースはこの名前をとって「おたつ石コース」と呼んでいるのでしょう。
『ガマ石の口に石を入れると金持ちになれますよ』マジか!
何度か挑戦しましたが誰も入らずでした。
割とあっさりやめてました。
諦めが早いので金持ちにはなれなさそうです。

御幸ケ原です。

御幸ケ原です。
左奥の一角が「バーナーエリア」で、筑波山全体が火気厳禁となりました。
筑波山で火を使いにくくなりましたが、これも長く筑波山を大切にする意味でも良い決断なのかもしれません。

男体山の頂上にも寄ります。
「ホシザキユキノシタ」はまだ開花していませんが、あとちょいとって感じです。

自然遊歩道へ入っていきます。
この日は人とすれ違うこともほとんどなく静かな遊歩道でした。
千代丸さんはとても気に入ったようです。
小鳥のさえずりがひっきりなしでした。

再び御幸ケ原に戻ってお昼にします。
全員ラーメン。
Tさんはやっぱり箸を忘れてきました。
そんなこともあろうかと、僕は箸を3人分持ってきてました。
後ろには子供たちが遠足でしょうね、みんな同じ方向を向いて座ってお弁当にしていました。
感染対策なのでしょう。
早起きしておうちの人が作ってくれた力作弁当を美味しそうに頬張っていました。
Tさんもその中に入れそうなぐらい可愛いらしいですね。

お昼ご飯が済んだらすぐそこに入口がある「紫峰杉(しほうすぎ)」に行ってみます。
筑波山の新名所として道が作られたこの場所。
千代丸さん大感激。
とにかく大きい杉です。

さあ、神社に向かって下山開始です。
木段が続きます。
歩幅にあわず、てこずります。

Tさん、さあ小学生だった頃を思い出してごらん。
柵にしがみついてケーブルカーに手を振るんだ 。
『おーい』って言うんだ。
子供たちが手を振ってくれたそうです。

二股になった大杉。
これも筑波山の名木。
なぜかみんなが触るのでテカテカしています。

木の根が張り出した道。
滑るので乗らないこと。

神社に降りました。
でも終わりじゃないよ。

白雲橋を渡ってすぐの曲がり角、白雲橋コースへ入る右手になぜかホシザキユキノシタがあります。
ここに移植されたのではないかと考えるのが妥当かと思います。

この時期だし葉っぱが小さいのでサツキなのかな?
ホシザキユキノシタと同じところに生殖していました。

スイカズラもいました。

このポストは駐車料金入れです。
白雲橋コース入口にあるこの駐車場、一日300円でした。
白雲橋コースから迎場コースに分岐していきます。

ゆるやかに再び登り返していきます。
白雲橋コースから迎場コースに分岐していきます。

ゆるやかに再び登り返していきます。
このルート取りは最初の登りが楽なかわりに最後に避けては通れない登りが待っているというものです。
初めにガッツリ登らされて嫌になってしまうのを防ぐため2回に分けて登りが訪れるということです。

迎場コースの中盤を過ぎたあたりにギンリョウソウの群生があります。
この目玉オヤジみたいな部分が花です。
一応ツツジ科の植物で菌類に寄生し、共生する樹木が光合成で作り出した有機物を菌経由で得て生活しています。
一応ツツジ科の植物で菌類に寄生し、共生する樹木が光合成で作り出した有機物を菌経由で得て生活しています。
花期が終わるとその果肉をチャバネゴキブリに提供しそのかわりに種子を散布するという共生関係にあります。
別名「ユウレイタケ」といいますね。

ゴーーール!
終始ニッコニコだったTさん。
お疲れ様でした。

皆さんお疲れ様でした。
おかげさまで楽しい一日になりました。
千代丸さんの見出し画像、最高でした。
また機会を作って登ってみましょう。
所要時間 6時間30分
歩行距離 11.2km
累計登坂標高差 +1,034m