原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

米大統領選 トランプ氏勝利に関する原左都子の「雑感」

2016年11月11日 | 時事論評
 いやはや、米国とは幾重にも凄い国だ!


 これが、昨日(日本時間で2016年11月10日)決着を見た米国大統領選挙の行方を“野次馬根性”で見守っていた私の一番の感想である。

 (今回のエッセイはあくまでも我が野次馬根性に基づく“戯れ雑感”を語る内容であり、決して論評なる内容ではない事を最初にお断りしておく。)


 米大統領選は日本時間9日午前より開票され、優勢を伝えられていた民主党ヒラリー・クリントン氏を破り、共和党のトランプ氏が当選した。
 トランプ氏は、米国初の公職経験の無い大統領となる。 既成政治への不満や怒りを背景に支持を集めたが、超大国の指導者としての手腕は未知数。 
 トランプ氏は、選挙戦を通じて、メキシコからの不法移民の強制送還やイスラム教徒の一時入国禁止政策、女性蔑視の発言より、その「資質」を問われてきた。 トランプ氏は既存の政治・金融システムが一部の既得権層に不正操作されていると主張し、白人労働者階級中心に支持を広げた。 
 第45大大統領として2017年1月20日に就任、歴代で就任時に最高齢の大統領となる。
 (以上、朝日新聞2016.11.10一面トップ記事より、一部を引用したもの。)

 続いて、上記朝日新聞一面トップ記事の左横に掲載されている 「内向きな超大国のリスク」 と題する当新聞米国総局長氏が書かれた論評記事の一部を、要約して紹介しよう。
 過激で差別的な発言を繰り返し、極端な保護主義を掲げるトランプ氏が超大国のトップに就く。 大方の予想は覆され、荒れた金融市場が世界に与えた衝撃の大きさを物語る。
 今回の選挙は「古いアメリカ」対「新しいアメリカ」、「地方」対「都市」の激突だった。 都市部の人口は黒人やヒスパニック系移民の増加と共に、白人の人口が約半分にまで減った。 人種や文化の多様性が尊重される時代への焦り、古き時代への郷愁がある白人労働者の不満をトランプ氏は救い上げた。
 自己愛が強く、批判されればすぐカッとなるトランプ氏。 演説や討論で嘘や誇張を重ねつつも、トランプ旋風が席巻するにつれ、「真実を超えた政治」との言葉をよく耳にするようになった。 
 トランプ氏が言うところの「偉大な米国」という夢が裏切られた時、米国民の行動は予想がつかないものになるかもしれない。 かつてなく「内向き」になった米国。 世界はその変容を覚悟し、向き合わねばならない。
 (以上、朝日新聞2016.11.10 一面左側記事より一部を要約引用したもの。)


 ここで原左都子の私論(ではなく)、単なる我が野次馬根性に基づいた“雑感”に入ろう。

 と言うのも、米大統領選はトランプ氏が勝利したと言えども、氏が大統領に就任するのは2ヶ月後の事だ。  その間に、如何にトランプ氏が今までビジネス界で成就して来た成功体験を活かし、次期大統領とての資質を開花させるべく精進し得るのかが勝負どころではなかろうか?? 
 大統領当選直後の会見に於いても、既にトランプ氏は「共和党内でも、更には民主党の支持者とも一致団結して米国を作り上げたい」意向を表明している。
 もしかしたら、選挙戦時の極端なまでのクリントン氏との“潰し合い”合戦は、(特に末端の)国民に分かり易い選挙戦を敢えて自ら演出したのではなかろうかと、私など振り返ったりもする…

 それにしても、アメリカ国民の “凄さ” に私は昨日から感嘆させられている。
 何分、トランプ氏とは政治経験が一切無い人物だ。 この人物を支持しようとした国民が半数を超過した(実際の得票数に関しては、民主党クリントン氏側が僅差でトランプ氏よりも総得票数が超過しているようだが。)事実こそが驚異的だ。

 政治力未知数のトランプに賭けた米国国民の多大さに驚かされると同時に、我が国に於ける選挙戦の惰性・腐敗の実態に改めて嘆かわしい思いすら抱かされる…
 
 その我が国の選挙戦の実態を振り返ると……
 確かに過去の国政選挙戦に於いて、ビジネス界からの出馬もあるにははあった。 例えばライブドア堀江貴文氏やワタミの渡辺美樹氏。 それらとトランプ氏とのビジネスマンとして成し遂げた業績の程を比較出来るべくもなければ、日本の事例に於いては必ずや政党側から国民間の“知名度のみ”が買われての貧相な立候補だったものだ…
 そんなみすぼらしい我が国の選挙戦に比し、超大国アメリカでトランプ氏が嫌われつつも、実は水面下では虎視眈々とビジネス大成功者である氏が国民に支持されない訳もなかろうかと想像したりする。

 朝日新聞米国総局長氏は、今回のトランプ氏勝利を受けて「内向き」との評価を下しているようだ。

 我が雑感としては、この米国大統領選の結果を「内向き」と表現するのは如何なのだろう?
 そんな事を言うならば、我が国政を操る安倍政権など、この貧弱国にしてもっと強固な「内向き」を目指し、素直で従順な国民から“まやかしの票”を貰って、皆の首を絞めつけようとしている実態と私など認識している。

 あっと、スミマセン。
 今回の我がエッセイはあくまでも雑感であり、決して論評ではない事を最後に今一度表明しておきましょう。