原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「メンサ」

2017年04月03日 | 自己実現
 皆様は、「メンサ」をご存知だろうか?


 冒頭から話題が変わるが、先週木曜日の夜だったと記憶しているが、民放テレビ夜の時間帯に「クイズ・タイムショック」の特集番組があった。
 何でも3年ぶりの放送との事だ。 どおりで最近この番組を視聴する機会がなかったはずだ。

 実は私は、この「クイズ・タイムショック」の遠い昔からの大ファンだ。
 初代の司会者は俳優の田宮二郎氏だったと記憶しているが、その頃から好んで毎週視聴していた。
 様々なクイズ番組が昨今に渡り放映されているが、1分間に12の問題を聞きながら即答する「クイズ・タイムショック」の、その“スピード感”を好む故である。
 これぞ一番の脳の活性化に役立つ感覚で、いつもテレビに身を乗り出し、テレビの解答者に負けるもんか!との勢いでテレビ解答者よりも先に答える事に必死になる。 あの緊張感と正解した時の達成感に自己満足しながら毎週見ていた。

 その後、この「タイムショック」はバラエティ色を前面に出す等、邪道色が強まり始めた。
 あるいは出場者タレントのレベルに合わせて難易度を大幅に下げたりもしつつ、最近放映されなくなってしまった。

 さて、先週見た「タイムショック特集」は出題方式が初期の頃の初心に戻った感覚で、私の好むパターンだ。 ただし、出題が小中レベルの一般教養的な内容ばかりで多少の物足りなさをも感じた。
 一つ嫌気がさすのは、何故こんな低レベルクイズ番組に於いて、出場タレント達の「出身大学」を大っぴらにせねばならないのか!? との点だ。
 よくぞまあ出場タレント達もその措置を恥とも思わず、司会者より、例えば「東大出身の〇〇さんです!」などと紹介され、いい気になっている姿に滑稽感すら抱かされた。


 話題を表題の「メンサ」に戻そう。

 この「メンサ」だが、上記の先週放映された「タイムショック特集」に出場していた俳優の渡辺大氏が、自身の解答時にそれに関する情報を少し述べたのだ。
 渡辺大氏によれば、「メンサ」とは “IQが150以上の人達がそれを証明するために集う組織” ナンタラカンタラ……  と説明した。(正確でない点をお詫びするが。)

 
 ここで一旦、原左都子の私事に入らせていただこう。

 実はこの私も、昔 “IQ168” を誇っていた時代があった。
 それは、今から遡る事60年近く前の幼稚園時代だ。
 過疎地出身の私だが、どうやらその頃私が住む過疎地では、子どものIQを教師陣が大っぴらに公開していたようだ。 何でも母が幼稚園の面談に行った時に、その話を聞いたのだと言う。 「〇ちゃん(私の事)が今回の幼稚園でのIQテストで当該幼稚園過去最高の“IQ168”の記録を樹立したのだが、ご自宅で何らかの特別教育をされていますか?」 母は「いえ、何もやっていません」と応えたらしい。
 その後時が過ぎ、子どものIQを非公開にするべく学校教員指導がなされた様子だ。 にもかかわらず、相変わらず教員とはそれを口外したい生き物のようだ。 我が中学校卒業時点で同級生より「〇ちゃん(私の事)は県内有数の名門高校に進学する生徒の中で一番IQが高いと、担任が言ってたよ」と聞いた。

 それだけ周囲から私自身のIQに関して聞かされれば、私本人とて「私って、IQが高いんだ」と自覚するのは必然だったと言えるだろう。

 そんな私が大人になって(おそらく28歳頃に)付き合った男性とIQの話題になった。
 酒の席での事だが、「私のIQは168なのよ」と切り出すと、すかさず「僕のIQは172だよ」と来た。
 生まれて初めて、IQで負けた感覚もあったが、なるほど!と思い当たるふしもあったのだ。  彼は、当時大手企業に勤務しているSE(システムエンジニア)だったが、これ程までにパソコンが普及した今と大違いで、コンピュータ初期当時のSEと言えば新鋭花形職業だったと記憶している。
 しかも良き人だった記憶もある。 ただし何分結婚願望がない私故、通り過ぎて行った一人の男性として思い出すに過ぎないのだが……


 ここでウィキペディア情報より、「メンサ」に関して少し以下に要約して紹介しよう。

 メンサ(英: Mensa)は、人口上位2%の知能指数 (IQ) を有する者の交流を主たる目的とした非営利団体。 高IQ団体としては最も長い歴史を持つ。 会員数は全世界で約12万人。支部は世界40か国。イギリス・リンカンシャーにあるケイソープ(英語版)に、本部(メンサ・インターナショナル)を持つ。
 イギリス人科学者で弁護士でもあるランス・ウェアと、オーストラリア人弁護士のローランド・ベリルによって、1946年10月1日にイギリスのオックスフォードで設立された。
 メンサの組織は、各国のナショナル・メンサとナショナル・メンサが存在しない国を統括するメンサ・インターナショナルからなる。 各国のナショナル・メンサの代表者とメンサ・インターナショナルの役員とから構成される国際評議会において様々な方針を決定している。 また資金管理団体としてメンサ・インターナショナル・リミテッドが存在する。
 メンサには以下の3つの目的がある。
 1.知性才能を、認知、育成し、人類の向上に役立てること。
 2.知性の原理、性質、そしてその適用などを研究することを激励すること。
 3.メンバーのための知的、かつ社会的活動を促進させること。
 その活動としては、一般会員向けの「International Journal」や、幹部会員向けの「Mensa World」、非会員向けの「Mensa Research Journal」などの発行が行われている。 成績優秀な学生のための奨学制度、学校に適応できない児童の支援、会員向けの旅行案内、金融機関と提携したクレジットカードの発行、レンタカーやホテルの割引、パズルや書籍の販売、就職の斡旋などの活動を行っている支部も存在する。
 メンサに入会するためには人口上位2%に属する知能指数(IQ)を有することを証明しなければならない。
各国基準が違い、それぞれの国の上位2%である。 試験問題もアメリカのメンサと日本のメンサでは違う。Flynn effect(フリン効果)を考慮せず、違う年齢の人間を同じ基準で比較する。つまり20歳でも50歳でも、ある一定以上のスコアを出せば入会可能。
 入会資格を得る方法として最も一般的なものは、メンサの実施する入会テストに合格することである。なお、受験回数には制限が設けられており、1年の期間を空けて、生涯に3度までしか受けられない。 日本はメンサによる入会試験と申請前1年以内に受けたwais-Ⅲ wais-IV wisc-III wisc-IVの検査証明書による入会を対象としている。 テストに合格しても会員となるわけではなく、入会する場合は年会費を支払う必要がある。 ジャパンメンサのように支部によっては入会しなければ合格そのものが取り消されることもある。


 最後に、原左都子の私論に入ろう。

 なるほどねえ。

 要するに「メンサ」会員になろうと志し試験を受けても、その後大したメリットがないという事だね。
 しかも「年会費」が必要!?!
 これ、単に「メンサ組織」が私利を得ているとの結論に達しそうだ。

 そんな事に会費を支払ってまで自分のIQを誇る必然性が無いばかりか、自分がIQが高いと信じた愚かさを会員になることにより暴露して、世からの信頼を失わないとも限らなそうにすら思える。

 日本の著名人の多くもこの「メンサ」会員になっているようだが…。

 いやはや一庶民の私は、今まで通りテレビでクイズを楽しむ事を堪能しよう!