(写真は、昨日私が訪れた「古代オリエント博物館」にて入手した現在開催中の“危機にあるシリア文化遺産の記録”のパンフレット。)
冒頭より、古代オリエント博物館のHPより、現在開催中の“特別展示・危機にあるシリア文化遺産の記録”に関する記載内容を以下にコピーして紹介しよう。
8年以上続く内戦によって多くの文化遺産が破壊、盗掘、略奪などの被害にあったシリアにおいて、内戦前まで長期にわたって同地で考古学調査を継続してきた筑波大学が、文化庁文化遺産保護国際貢献事業の委託を受けて実施したシリア文化遺産の記録事業や文化遺産の重要性に関する啓蒙活動について紹介し、その成果を広く公開します。 主に「北シリアの古代村落群」(世界危機遺産指定)でおこなっているデジタルデータ収集とそれに基づいた3Dイメージ制作について報告します。 併せて、アレッポ、パルミラ、イドリブ博物館などの被災映像や写真を通じて、シリア国内の被災状況や文化遺産の保護に懸命に取り組む人々の姿も紹介します。
会期 2019年6月8日(土)~2019年6月30日(日)
※休館日なし
入館料 一般 600円、大高生 500円、中小生 200円
(20名以上の団体割引、障害者割引あり)
引き続き、上記パンフレット「危機にあるシリア文化遺産の記録」より、本日は最初のページに記載されている、原左都子でも理解しやすい「シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動」項目のみを以下に引用しよう。
(と言うのも文化遺産の調査・研究・記録とは、例えば「3次元計測」等々の手段を用いたりと専門度が高く、素人の私が一読したのみでは理解し難い部分もある故だ。 時間が取れる時にこれら専門部分も是非読解したいものだが、とりあえず今回は手を抜かせて頂こう。)
〇 シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動
シリアの歴史は、農耕の始まりや都市文明の開始、文字の始まり、冶金術やガラス工芸技術の発達、アルファベットの発明、ヘレニズム文化の波及、ローマとパルチアの工房、初期キリスト教会の発達、イスラーム初期王朝の発展など、人類史上極めて重要な役割を果たしてきた。 そしてそのような歴史を伝える証人として、遺産や文化財が残された。 しかし残念ながら、人類史上に果たして来たシリアの歴史の重要性を、シリア人自身が十分に理解していると言い難い現状がある。 もし、シリアの人々がその重要性を十分に認識出来れば、それを失ってしまうことが取り返しのつかない、いかに大きな損失なのかを理解できる。 それは何も歴史学者や考古学者のためばかりではない。 貴重な文化遺産は、時として世界遺産として、あるいは歴史的景観や観光資源として、シリアの人々の将来を、精神的にも社会的にも、そして経済的にも潤すのだ。 シリアの人々に、そして世界の人々、そうしたシリア文化遺産の重要性を伝えるための書籍や冊子を、シリアで活動していた多くの考古学者たちの協力を得て、英語やアラビア語で作り、シリア内外の教育施設で配っている。 また、トルコやレバノンにあるシリア難民学校の先生たちを集めて、これらの書籍を使ってワークショップを開催し、シリアの歴史と文化遺産の重要性について伝えてきた。
原左都子の私論に入ろう。
シリア内戦は、シリアで2011年3月15日に起きた一連の騒乱から続く、シリア政府軍とシリアの反体制派及びそれらの同盟組織などによる内戦である。(ウィキペディア情報より引用。)
このシリア内戦が2011年に勃発して以降この戦禍は難民を量産し、世界規模に波及し、これに関するニュース報道を世界中で視聴しない日は無いとも言えよう。
博物館関連に関して上記パンフレットより引用すると、2016年9月の爆撃によりシリア北部のイドリブ博物館が破壊され、貴重な文化財が激しく被災している、とのことだ。 この博物館の復元作業も、研究・支援団体により実施されているようだが。
何故、このような無意味かつ愚かな戦禍を人類は繰り返すのか?
これぞ、上記に紹介した「シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動」内に記載されている通り。
<< 残念ながら、人類史上に果たして来たシリアの歴史の重要性を、シリア人自身が十分に理解していると言い難い現状がある。 もし、シリアの人々がその重要性を十分に認識出来れば、それを失ってしまうことが取り返しのつかない、いかに大きな損失なのかを理解できる。 >> という事に尽きるだろう。
要するに悲しいかな、人間の無知や愚かさが成した負の所産である事に間違いない。
何故私は昨日この博物館を訪れ、現在開催中の「危機にあるシリア文化遺産の記録」を垣間見たかったのか?
おそらくそれは、7月出発を控えている「ウィーン個人旅行」直前準備中の身にして、一旦“旅行の原点”に立ち戻りたかった故かもしれない。
我々母娘が訪問するのは、決して激しい戦禍が勃発している国ではない。 その真逆とも言える、文化が素晴らしいまでに発展した美しき先進国だ。
その地で、まさに貴重な文化遺産の数々に旅行中触れるに際し、初心に戻り心掛けておかねばならない重要点を再確認したかった故のような気がする。
実際、昨日この博物館へ足を運んだことにより、ウィーン旅行出発に向けて心がリフレッシュ出来た感覚があるのは幸いだ。
冒頭より、古代オリエント博物館のHPより、現在開催中の“特別展示・危機にあるシリア文化遺産の記録”に関する記載内容を以下にコピーして紹介しよう。
8年以上続く内戦によって多くの文化遺産が破壊、盗掘、略奪などの被害にあったシリアにおいて、内戦前まで長期にわたって同地で考古学調査を継続してきた筑波大学が、文化庁文化遺産保護国際貢献事業の委託を受けて実施したシリア文化遺産の記録事業や文化遺産の重要性に関する啓蒙活動について紹介し、その成果を広く公開します。 主に「北シリアの古代村落群」(世界危機遺産指定)でおこなっているデジタルデータ収集とそれに基づいた3Dイメージ制作について報告します。 併せて、アレッポ、パルミラ、イドリブ博物館などの被災映像や写真を通じて、シリア国内の被災状況や文化遺産の保護に懸命に取り組む人々の姿も紹介します。
会期 2019年6月8日(土)~2019年6月30日(日)
※休館日なし
入館料 一般 600円、大高生 500円、中小生 200円
(20名以上の団体割引、障害者割引あり)
引き続き、上記パンフレット「危機にあるシリア文化遺産の記録」より、本日は最初のページに記載されている、原左都子でも理解しやすい「シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動」項目のみを以下に引用しよう。
(と言うのも文化遺産の調査・研究・記録とは、例えば「3次元計測」等々の手段を用いたりと専門度が高く、素人の私が一読したのみでは理解し難い部分もある故だ。 時間が取れる時にこれら専門部分も是非読解したいものだが、とりあえず今回は手を抜かせて頂こう。)
〇 シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動
シリアの歴史は、農耕の始まりや都市文明の開始、文字の始まり、冶金術やガラス工芸技術の発達、アルファベットの発明、ヘレニズム文化の波及、ローマとパルチアの工房、初期キリスト教会の発達、イスラーム初期王朝の発展など、人類史上極めて重要な役割を果たしてきた。 そしてそのような歴史を伝える証人として、遺産や文化財が残された。 しかし残念ながら、人類史上に果たして来たシリアの歴史の重要性を、シリア人自身が十分に理解していると言い難い現状がある。 もし、シリアの人々がその重要性を十分に認識出来れば、それを失ってしまうことが取り返しのつかない、いかに大きな損失なのかを理解できる。 それは何も歴史学者や考古学者のためばかりではない。 貴重な文化遺産は、時として世界遺産として、あるいは歴史的景観や観光資源として、シリアの人々の将来を、精神的にも社会的にも、そして経済的にも潤すのだ。 シリアの人々に、そして世界の人々、そうしたシリア文化遺産の重要性を伝えるための書籍や冊子を、シリアで活動していた多くの考古学者たちの協力を得て、英語やアラビア語で作り、シリア内外の教育施設で配っている。 また、トルコやレバノンにあるシリア難民学校の先生たちを集めて、これらの書籍を使ってワークショップを開催し、シリアの歴史と文化遺産の重要性について伝えてきた。
原左都子の私論に入ろう。
シリア内戦は、シリアで2011年3月15日に起きた一連の騒乱から続く、シリア政府軍とシリアの反体制派及びそれらの同盟組織などによる内戦である。(ウィキペディア情報より引用。)
このシリア内戦が2011年に勃発して以降この戦禍は難民を量産し、世界規模に波及し、これに関するニュース報道を世界中で視聴しない日は無いとも言えよう。
博物館関連に関して上記パンフレットより引用すると、2016年9月の爆撃によりシリア北部のイドリブ博物館が破壊され、貴重な文化財が激しく被災している、とのことだ。 この博物館の復元作業も、研究・支援団体により実施されているようだが。
何故、このような無意味かつ愚かな戦禍を人類は繰り返すのか?
これぞ、上記に紹介した「シリア文化遺産の重要性を伝える教育活動」内に記載されている通り。
<< 残念ながら、人類史上に果たして来たシリアの歴史の重要性を、シリア人自身が十分に理解していると言い難い現状がある。 もし、シリアの人々がその重要性を十分に認識出来れば、それを失ってしまうことが取り返しのつかない、いかに大きな損失なのかを理解できる。 >> という事に尽きるだろう。
要するに悲しいかな、人間の無知や愚かさが成した負の所産である事に間違いない。
何故私は昨日この博物館を訪れ、現在開催中の「危機にあるシリア文化遺産の記録」を垣間見たかったのか?
おそらくそれは、7月出発を控えている「ウィーン個人旅行」直前準備中の身にして、一旦“旅行の原点”に立ち戻りたかった故かもしれない。
我々母娘が訪問するのは、決して激しい戦禍が勃発している国ではない。 その真逆とも言える、文化が素晴らしいまでに発展した美しき先進国だ。
その地で、まさに貴重な文化遺産の数々に旅行中触れるに際し、初心に戻り心掛けておかねばならない重要点を再確認したかった故のような気がする。
実際、昨日この博物館へ足を運んだことにより、ウィーン旅行出発に向けて心がリフレッシュ出来た感覚があるのは幸いだ。