原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

再掲載 「航空機座席の運不運、どうにかならないものか?」

2019年08月04日 | 旅行・グルメ
 「原左都子エッセイ集」に於いて、現在はパソコンからの「いいね」を受け付けていない。

 これに関しては、忘れもしない辛い過去がある。

 既に数年前になるだろうか?  当該gooが編集画面リニューアルを実施したとのその日の朝、我が「原左都子エッセイ集」を開くと、どういう訳か過去に皆様より頂戴した「いいね」のすべてが“0(ゼロ)リセット”されているではないか!

 これぞ悪夢、我が目を疑う出来事だった。

 gooにこの件に関し調査を依頼すると、どうやら使用しているプラウザのせいではないかとの回答。 ではその復旧を如何に成すべきかを問うたところ。  今後いただく「いいね」に関しては再設定出来るが、過去の「いいね」を元通りに復元する手段は一切無いとの絶望的回答だった。

 私は腹をくくった。 もう今後、「いいね」は要らないと。 
 その結果として、我がエッセイ集の「いいね」欄を削除した。

 今年3月のリニューアル以降は、どうやらスマホからの「いいね」や「応援」「続き希望」等々の反応を届けて頂いている様子だ。

 それは嬉しい反面、やはり過去に長きに渡りパソコンより頂戴した「いいね」のすべてを失った我が無念と喪失感は、今後一生消え去る事はないだろう… 


 ありがたい事に、それまで実に沢山の「いいね」を皆様より頂戴していた。
 
 その中で思い出すのが、今回再掲載せんとしている上記表題エッセイに30近い「いいね」を頂いていた事実だ。
 gooを超越して世間からの反応が実に多かったエッセイである。


 ウィーン旅行より帰宅して日が浅い事もあり、本日はこのエッセイを以下に再掲載させていただく事としよう。


 昨夜旅行から帰宅した原左都子だが、復路航空機便座席でとんでもない「不運」に見舞われ、せっかくの旅行が台無しとなってしまい腹立たしいやら落胆させられるやらの後味の悪さである。
 そこで今回は、マイナーな内容の旅行記を読者の皆様に公開し恐縮だが、昨日私が航空便復路で味わわされた機内座席の「不運」に関して論評させて頂く事とする。

 そもそも航空機に限らず、劇場であれ映画館であれ居酒屋であれ、はたまた学校教室の席順であれ、予約したり案内されたりくじ引きで決まったりの自分の座席に関する「不運」とはつきものだ。 ろくでもない輩やグループの前後左右座席の“外れくじ”を引かされた時の無念に関しては、誰しも経験があるであろう。
 人為的なミスによるものでない限り、たとえ“外れくじ”を引かされたとて、その「無念」のはけ口が何処にもなく、ストレスを自身の内部に溜め込み胃を痛めつつ時を過ごすしか方策がとれないものだ。

 旅行に際し航空便を頻繁に利用する私だが、大抵の場合はネット検索により早期に自分自身で航空機座席を予約する。
 その際の最大の留意点とは、当然ながら他の旅行客に邪魔されずに快適に過ごせそうな座席を如何にセレクトするかである。 ところが座席予約の際の情報とは限られているのに加えて、結果として満席になる場合は当然ながら何処の席を予約したとて「不運」は避けられない運命にある。 それは致し方ない事として私も耐え忍ぶ事が可能だ。
 
 昨日帰宅した旅行に際しては(敢えて実名を挙げさせてもらうが)ANA便を利用したため、同じ目的地を往復するJAL便よりも空席が多いことを私はあらかじめ周知していた。
 今回は娘との二人旅のため、3席並列の座席を通路側から2席予約しておけば、空席が多いANA便でまさかその横の窓側席を敢えて予約する人物はいないだろうと予測していた。
 往路に関してはこれが大正解で、3席の空間を二人で独占でき娘と水入らずの片道旅程が叶った。

 ところが、どうしたことか!?!
 復路便では、信じられない「不運」が降りかかる運命となったのだ! 

 帰路の空港に到着すると、案の定我々親子が乗り込むANA便の搭乗者数が少ないようだ。 「これはまた、3席並列座席を独占できそうだね!」と娘と共に喜びつつ飛行機に乗り込んだ。
 やはり搭乗者が少ない様子で、座席に着いてすぐに「まもなく離陸」案内がアナウンスされた。

 その時である。
 離陸間際に搭乗してきた男性客の座席が我々の横の窓側席だったようだ。  女性客室乗務員に「お席はこちらです」と案内されつつ、なんと前後左右に空席が目立つ機内で何故か我々の横の窓側座席に入り込もうとするではないか!?
 
 その時、私の脳裏に様々な思いが過った。  空席が目立つ機内シチュエーションに於いて、何故、客室乗務員は「よろしければこちらのお席はどうですか?」と別空席を男性に勧めないのか??
 もしかしてこの男性自らが座席を予約したとして、この客は如何なるルートで座席を予約したのか? もしかしたら人に囲まれたい性質の人間なのか??  まさか予約画面で隣席が女性2人だからその隣席を希望する、なる個人情報を得られないことに期待したいが、ANAでは例えばVIP客にはその種の特権でも与えているのか???
 あるいは現地空港予約の際にANA担当者が“意地悪観点”から、機内空席が余りあるにもかかわらずあえてその男性に我々母娘の横の席を指定したのか????

 原左都子のANA疑惑は行きつくところを知らない。
 ANA機内に於いて搭乗客が少なく空いているにもかかわらず、味わわされた航空機座席に関する「不運」を今尚根に持ち続けている。
 もちろん我々母娘の方から、ANA客室乗務員へ“座席変更”願いを持ち出す事など周知の上だ。
 ただ不運な事には、上述のごとく搭乗客が少ないが故すぐさま離陸体制に入ってしまったのだ。 その状況下でまさか非常識に“座席変更”など言い出せる訳がない。
 それに加え、たかが1時間程度の飛行距離において、離陸体制が解除された後に至って“座席変更”など嘆願する乗客も皆無であろう。
 結果として、周囲の乗客が3席分の座席を独占してゆったりしている機内風景を見るにつけ、「何で我々は空いている航空機内でこんな窮屈な空旅を課せられなきゃならないの!?!」なる理不尽とも言えるANAから課せられた行脚に耐え忍ばされたのが事実だ。 (帰宅から1日経過した今現在もANAには“恨みつらみ”の感覚が消え去らない。)
 (しかも、その窓際席男性の「チック神経症状」とも捉えられる“鼻すすり”大音声が1時間の飛行時間真横の席から絶え間なく繰り返された事実にも、元医学関係者の私としては耐えがたい屈辱を味わわされ辟易としたのだが…)

 最後に、原左都子からの航空機会社への提案で締めくくろう。

 近年は日本国内のみならず、世界各国大小規模にかかわらず航空機各社も「空席」を出来るだけ最小限に留めるべく経営努力をしている様を実感している。
 それでも、機内で空席が出てしまった場合の対策をもっと吟味してはどうなのか?
 たかが国内零細便一般席座席に関しても、杓子定規ではなく臨機応変な対応を実行出来ないものなのだろうか??

 今回我々親子が昨日ANAで経験したような、「周囲の乗客は空席たっぷりの機内でゆったり寛いでいるのに、何故我々親子のみが3席との狭い空間で他人と同席せねばならないのか」なる“不公平感”のみは即刻解消して欲しい思いだ。
 その際、一番に採るべく対応策とは、客室乗務員の再教育であろう。
 現在では航空機業界に於いて客室乗務員のパート化が急激に進んでいるようだ。 たとえパート乗務員であろうが、機内空席状態を一瞬に見定め、すべての顧客に不公平なくより快適な空旅が叶うようなシステム作りを(特にANAには)早急に願いたい思いを持って、今回このエッセイを綴った次第だ。

 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより再掲載したもの。)


 
 今現在 2019.08.04に話を移そう。


 今回のウィーン旅行にて搭乗した航空機もANAだった。

 上記の不運を今でも根に持っている故になるべくANAは避けたいのだが、直行便希望のためそうもいかず往復ANA便にてのウィーン旅行を決行した。

 何分、早い時期より満席状態だった。 ネットにて往復便共々我々母娘は通路側の座席に変更し、どうか良き方が窓側席を予約されますように!!と心より願いつつ搭乗日を迎えた。


 結果としては、実にラッキー!  今回、天は我々母娘に味方してくれたようだ! 

 往復便共々窓側席は若き男性(往路は外国人、復路は日本人)だったのだが、どうしたことかご両人共々、とても礼儀正しく我々に接してくれた。
 
 これには理由があるかもしれない。 中席に母の私が陣取ったのだが、必ずやお隣の窓側席の男性に笑顔と共に軽い会釈を申し上げてから着席したのだ。 その最初の“ご挨拶”の時から既に、往路復路ご両人男性共々同じような軽い会釈を返して下さっていた。 

 今時これがしつこ過ぎてもマイナスになる事など、年季が入った私は重々承知している。
 挨拶が“軽かった”からこそ、ANA機内にての良き旅に繋がったと私は自己評価している。


 それにしても私が来年65歳に達して公的年金が増額した暁には、「ビジネスクラス」にての海外個人旅行をエンジョイしようね! などと調子のいい話を娘に提案しているのだが…。

 世界規模でマナーを心得た人種が増えると、エコノミーシート空旅も捨てたものではないのかもしれない。