“ヤットサ~、ヤットサ~” これが何の掛け声だかご存知であろうか?
答えは、徳島の阿波踊りである。女踊りの女性が踊りの途中でかける掛け声である。
徳島の阿波踊りは毎年8月12日~15日までの4日間、徳島市内数箇所の演舞場及び市内の至る所で繰り広げられる。この4日間、徳島市内は踊り子と観光客でごった返し、道を歩くのもままならない程である。
これに先立ち、徳島県内各地でも阿波踊りが繰り広げられる。中でも鳴門の阿波踊りは8月9日~11日の3日間開催されるが、徳島市程の混雑もなく演舞場の桟敷券も入手し易く比較的落ち着いて見物する事が出来るため、隠れた人気がある。
さて、私は物心がついた頃からこの阿波踊りが大好きである。
阿波踊りの魅力は何と言っても“お囃子”が生演奏であることだと私は感じる。各連(“連”とは踊りの一団体のこと)に必ず生演奏の“お囃子”が付くのだが、私は元々音楽好きであるためか、あの打楽器中心のビートの効いた“よしこの”のリズムがはらわたに染み渡る。それにあのノリのよい踊りに魅了される。
“踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン…”と歌われている通り、実際に踊ってみるとこれまた楽しい。
私は高校生の時に2年続きで阿波踊りを実際に踊った経験がある。母の仕事の関係で「鳴門大橋架けよう連」という素人の連で女踊りを踊った。
一応、プロの踊り子の指導の下前もって何日か練習をするのだが、これがなかなか難しい。ご存知ない方は、阿波踊りって適当に手を振って足を運べばよいとお思いかもしれないが、なんのなんの、正当な踊り方をマスターするのは至難の業である。
という訳で素人連の踊り子は皆下手なのであるが、とにかく下手なりに私も踊った。女踊りは揃っていることが肝心であるため身長順に並ぶことになり、身長が高い私は最前列で踊ることになった。女踊りは腕を上げたまま演舞場を出るまで下ろせないのだが、後で半端ではない筋肉痛が襲ってきたものだ。今となってはいい思い出である。
阿波踊りを見る場合は、是非とも有名連の踊りを見ていただきたいものである。
素人連とは格段の差のプロの踊りを堪能していただきたい。
「阿呆連」「えびす連」「のんき連」「蜂須賀連」「阿波扇連」…… 有名連は数多いが、私が個人的に好むのは女踊りが美しい連である。
「うずき連」は女性の踊り子の体型まで揃っていておそらく皆さん170cm以上身長があり全員がスリム体型である。「新橋連」や「笹連」は美人揃いであるのが特徴だ。
有名連の場合、いずれも踊り子になるためには厳しい選抜を通過しなければならないと見聞している。
近年の阿波踊りの特長は“お囃子”や踊り方の自由度が高まっている点である。
中でも、“お囃子”を打楽器だけで構成し、8ビートではなく16ビートで踊りを繰り広げる連も存在するのだが、なかなかの迫力で私は個人的には好みである。
この自由度の高まりに対し、伝統的な阿波踊りを継承していく立場からの批判もあり、論争が繰り広げられているとも見聞する。伝統の継承と時代の進化との狭間で揺れ動く阿波踊りでもある。
もし機会がありましたら、是非徳島へ行かれて本場の阿波踊りを堪能されてはいかがでしょうか。 “ヤットサ~、ヤットサ~”
答えは、徳島の阿波踊りである。女踊りの女性が踊りの途中でかける掛け声である。
徳島の阿波踊りは毎年8月12日~15日までの4日間、徳島市内数箇所の演舞場及び市内の至る所で繰り広げられる。この4日間、徳島市内は踊り子と観光客でごった返し、道を歩くのもままならない程である。
これに先立ち、徳島県内各地でも阿波踊りが繰り広げられる。中でも鳴門の阿波踊りは8月9日~11日の3日間開催されるが、徳島市程の混雑もなく演舞場の桟敷券も入手し易く比較的落ち着いて見物する事が出来るため、隠れた人気がある。
さて、私は物心がついた頃からこの阿波踊りが大好きである。
阿波踊りの魅力は何と言っても“お囃子”が生演奏であることだと私は感じる。各連(“連”とは踊りの一団体のこと)に必ず生演奏の“お囃子”が付くのだが、私は元々音楽好きであるためか、あの打楽器中心のビートの効いた“よしこの”のリズムがはらわたに染み渡る。それにあのノリのよい踊りに魅了される。
“踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン…”と歌われている通り、実際に踊ってみるとこれまた楽しい。
私は高校生の時に2年続きで阿波踊りを実際に踊った経験がある。母の仕事の関係で「鳴門大橋架けよう連」という素人の連で女踊りを踊った。
一応、プロの踊り子の指導の下前もって何日か練習をするのだが、これがなかなか難しい。ご存知ない方は、阿波踊りって適当に手を振って足を運べばよいとお思いかもしれないが、なんのなんの、正当な踊り方をマスターするのは至難の業である。
という訳で素人連の踊り子は皆下手なのであるが、とにかく下手なりに私も踊った。女踊りは揃っていることが肝心であるため身長順に並ぶことになり、身長が高い私は最前列で踊ることになった。女踊りは腕を上げたまま演舞場を出るまで下ろせないのだが、後で半端ではない筋肉痛が襲ってきたものだ。今となってはいい思い出である。
阿波踊りを見る場合は、是非とも有名連の踊りを見ていただきたいものである。
素人連とは格段の差のプロの踊りを堪能していただきたい。
「阿呆連」「えびす連」「のんき連」「蜂須賀連」「阿波扇連」…… 有名連は数多いが、私が個人的に好むのは女踊りが美しい連である。
「うずき連」は女性の踊り子の体型まで揃っていておそらく皆さん170cm以上身長があり全員がスリム体型である。「新橋連」や「笹連」は美人揃いであるのが特徴だ。
有名連の場合、いずれも踊り子になるためには厳しい選抜を通過しなければならないと見聞している。
近年の阿波踊りの特長は“お囃子”や踊り方の自由度が高まっている点である。
中でも、“お囃子”を打楽器だけで構成し、8ビートではなく16ビートで踊りを繰り広げる連も存在するのだが、なかなかの迫力で私は個人的には好みである。
この自由度の高まりに対し、伝統的な阿波踊りを継承していく立場からの批判もあり、論争が繰り広げられているとも見聞する。伝統の継承と時代の進化との狭間で揺れ動く阿波踊りでもある。
もし機会がありましたら、是非徳島へ行かれて本場の阿波踊りを堪能されてはいかがでしょうか。 “ヤットサ~、ヤットサ~”
今年の阿波踊り見物に誘われている最中ですので、より一層興味がわきました。
それにしても、阿波踊りは奥深いですね。知れば知るほど、踊れば踊るほど、阿波踊りの魅力に惹かれるのでしょうね。「踊らにゃソンソン」です。
阿波踊りのオリジンや踊りの文化史にも関心が沸きます。
余談ですが、鳴門大橋の開通を記念して淡路島に「うずしお科学館」を会館するにあたり、その展示企画とデザイン・設計に携わりました。お陰で、渦潮の発生原理や海の事、鳴門大橋の架橋技術や橋の歴史などを全般的に勉強する事ができました。関連して、淡路島には人形浄瑠璃があることも知りました。
時節柄、タイムリーなこのエッセイに拍手を贈ります。
最近は、関東地方でやたらに真似を
していますが、あまりにも醜い踊り姿に、
がっかりしてすぐ帰ってしまいました。
名指しにはしませんが、
自分の町にあったお祭をしてほしいですね。
また現地に行きたくなりました。
都内では高円寺を筆頭に実に多くの場所で行われるのはなぜなんでしょうね?
ちなみに北海道ではよさこい祭りをパクった行事が定着し、「よさこい」で検索すると本家よりも上に表示される有様です。
‥っていうのも変か?
早速、コメントを折り返していただきまして、ありがとうございます。
もう阿波踊りの季節なんですね!
しばらく、土佐のよさこい祭り一辺倒で、あのリズムを忘れかけていました。
徳島を離れて‥同じ四国ですが、隣県といえども全く帰っていないのが現状です。‥育ててくれた期間以上の歳月が過ぎてしまいました。
公園や校庭や路地裏では、よしこのの音(リズム)が鳴り響いているのでしょうか?
徳島から離れて暮らす県出身者にとって、なんとも懐かしい情景が、まぶたの裏に浮かんできました
ありがとうございます!
それと懐かしい想い出も一緒に‥!
高校生の頃、新町川の畔で、大好きだった彼女とのデート。どこからともなくお囃子が聞こえてきたものでした。
‥「原左都子エッセイ集」楽しく読ませていただきました。
非常に深い内容で、一気にファン度がアップしたみたいです。
これからもよろしくお願いいたします!
ほとんど知らなかったので、興味深い情報ですね。
本筋を知っているということでしょうか。
伝えるから伝統かも?
自分の五体で聞いて見て感じてそのすばらしさを実感できる事象であると思います。
そんなすばらしい文化が根付いている地方にたまたま生まれたことを、これ程うれしく感じることはありません。
ガイアさん、影像ではなく是非本場の熱気を感じて欲しいものです。阿波踊りに関しましては、影像と実物がかけ離れている文化のひとつかと思います。
徳島には眉山と言う山があるのですが、その麓に阿波踊り会館という一種博物館のような施設があります。そこに行きますと、ある程度の阿波踊りの歴史、分化史も垣間見れるようです。
鳴門大橋の「うずしお科学館」のお話も興味深いですね。徳島にも阿波浄瑠璃があり、今尚継承されています。
ガイアさん、せっかくの阿波踊りをご覧になれる機会ですので、お誘いに乗って現地まで是非行かれて見ていただきたいものです。
私も“阿波踊り”の名につられ、関東近辺で開催される「阿波踊り大会」とやらに何度か行ったことがあります。
正直申し上げまして、その度にがっかりです。
こんなものを“阿波踊り”と勘違いされたのではとんでもない話です。
もちろん、お祭りとは皆が楽しむものですので、何をして楽しんでもいいのですが、“阿波踊りもどき”に“阿波踊り”の冠を付けることは、その文化の発祥地出身の人間としては許し難い屈辱です。
今日たまたま江古田でも“阿波踊り大会”があった模様です。果たしてどんな大会だったのやら……。
江古田のヨッシーさん、阿波踊りは是非とも徳島でご覧下さいね!!
そんな“阿波踊り”の歴史を抱える高円寺としては、既に地元に根付き代々伝えられる程のビックイベントと化しているようです。
この現象は、本場徳島の人間としまして大変困惑します。
どう解釈しても、その趣や方向性が異なるのです。それは私のみならず、徳島の阿波踊り愛好者は皆同じ思いかと思います。
時代の進化に伴う他地方での愛好者の増殖は喜ばしいことである反面、文化の伝承との兼ね合いは難しい課題でもありますね。
“よさこいソーラン踊り”に関しても同様でしょうが、“よさこい踊り”自体の歴史が新しいため、発祥地の高知はむしろ全国に広めたい意向なのではないでしょうか??
それでも、本当に阿波踊り好きでして、それが子どもにまで伝染し、それを利用して子どもが小さい頃は徳島帰省の都度、阿波踊りを見歩きました。(そして、誰でも踊れる「にわか連」や「みなの連」でよく踊りました。)
ichiさんは徳島市内のご出身でいらっしゃるので“新町川”がデートの場だったのですね!
私の場合徳島でも地方の出身ですが、ひとつ目の大学時代に徳島の某医学部に所属しておりまして蔵元辺りをうろうろしました。
それから、大学の合コンで秋田町界隈にも朝まで出没したのが懐かしいです! (ものすごいローカルな話題でした。この話、きっと私とichiさんにしかわかりませんよ!)
ichiさん、私のブログをお読み下さりありがとうございます。今後共是非お訪ね下さいますように!