原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「老後2000万円必要」問題、“釈迦に説法” 余計なお世話だよ!

2019年06月12日 | お金
 2本前の本エッセイ集にて、久々に「酒」カテゴリーエッセイを綴り公開した。

 本日は、「お金」カテゴリーだが。
 このカテゴリーも2017.07.01以降、約2年間に渡りエッセイを公開していない事実を発見した。

 先だって、標題に掲げた「老後2000万円必要」問題を金融庁審議会がまとめ世に発表した際、私は表題の通りの違和感を抱かされたものだ。
 実に“余計なお世話!”だ。
 「今後は年金を少ししかやらないから、国民は皆、若い頃からリスク承知で投資してでも自分で老後資金を貯めておけよ!」と金融庁及び国家が言いたい魂胆であるのは分かるが、何ともお粗末な提案だ。

 そもそも、国民それぞれの多様性をまるで無視してかかっている。
 家庭の収支試算などを勝手に作成した表が発表されたが、そんなの、各家庭の経済力によりまちまちに決まっているじゃないか!? にもかからわらず、「食費」にどれだけかかり、以下同様に「税金」「社会保険料」「光熱費・水道代」「電話代」「被服代」等々… にどれだけかかるから、トータルで老後「2000万円必要」との収支計算表まで提示して、「ほ~~ら、若いうちから貯めておかねば老後大変な事になるぞ~~」と国民を脅してかかる始末… 

 こんな愚かな国が世界中の何処にあろうか?
 まったくアホらし過ぎて呆れ果てていると、今度は麻生金融担当相が、「政府の政策とは全然違うから、正式な報告書としては受け取らない」と“火消役”に徹する始末… 
 (ウソ扱けよ、あんたと安倍首相が結託して、この報告書をまとめさせたんだろ?? この報告書を見た国民が混乱を来しているのを知り、慌てて選挙対策に金融庁報告書の受理拒否したんだろ? と言いたいところだ。)


 さて、ここで私事に入らせていただこう。

 本エッセイ集「お金」カテゴリーに於いて、我が「お金」にまつわる幼少期より現在に至るまでのポリシーや実体験を綴り公開している。
 それらを我が記憶に頼り、以下に再公開することとしよう。

 私はもの心付いた頃より「貯蓄」の趣味があった。 決して親にそうせよと言われた訳ではなく、元々天然資質として“自己管理力”のある子供だった。
 幼少の頃、毎日小遣いをもらっていたが、その小遣いを「貯める」との発想が幼き頃より芽生えていた。 小学生の夏休み時に希望で「肝油ドロップ」を購入する習慣があったが、その「肝油ドロップ」の缶に小遣いを少しづつため貯め込んでいた。 その噂を聞きつけた近所の“悪ガキ”から、早くも“カツアゲ”の被害に遭ったりもしたものだ。
 
 中学生になって以降小遣いが「月単位」支給となった。 それと並行して我が小遣いがコインから札へと移り行き。
 高校生になった頃、ある程度のまとまった金額になった事を機会に、私は近くの郵便局へ一人で出向き、人生初の「貯金通帳」を作りそれを貯金した。 (参考だが、当時の金融機関は“本人確認”等のシステムが一切無く、子供でも単独で「通帳」を作る事が可能だった。)

 その頃より、その「貯金通帳」の残高が増えるのが“快感!”だったものだ。 
 大学進学と同時に、(“職業訓練校”とも揶揄される程の超多忙な医学部学生であるにもかかわらず)私は余暇を見つけては家庭教師や喫茶店のウエイトレス等々のアルバイトにも励んだ。 (既に時効故にナイショ話を披露するが、大学の長期休暇には姉が住む大阪へも出掛け、心斎橋あたり?のスナックやバーにて“夜の蝶”稼業に励んだこともある。 何と言うのか誤解を恐れずに言えば、冒険好きの私にとって実に楽しいアルバイトだった記憶がある。 それで稼いだお金も、もちろん「貯金通帳」に貯め込んだ。)

 その一方、医学部にて真面目に学び卒業後、きちんと「医学関連国家資格試験」に合格し、就職先を東京の民間医学関連企業に決定した頃には、我が貯金通帳残高はおそらく同年代の一般勤め人よりも多額だったのではなかろうか?? 
 それがあったからこそ叶った単身上京だと言えよう。

 その後も、我が「貯蓄増強作戦」は続く。
 一見して見た目も活動も“派手”な外観の私であるため、我が本質を知らない他者からは「浪費家」との悪評価を得ていた記憶もある。 ところがどっこい、持って生まれた我が“自己管理力”は衰える事を知らない。
 30歳が近づいた頃、未だ結婚願望希薄な私は単身で住むマンション物件を買い求めた。 その当時、既に全額自己資産で購入可能な資金力があったものの、誰か(おそらくそれで得する金融機関だったのだろうが)の勧めにより、一応住宅ローンを組んだ。
 そのローンを独身中7年間で単独完済した後、私は見合い結婚にて亭主と出会っている。

 晩婚後も、我が「経済観念」は衰えを知らない。
 産んだ娘に若干の不具合があり学校現場でいじめに遭ったりした等々の事情により、我が家はその後3度に及ぶ住居買替を果たしている。
 それにも関わらずすべての住宅ローンを短期完済出来たのは、我が手腕によるものと自己評価している。

 我が亭主が定年退職を迎え、その後私も厚生年金を受取れる年代になって以降は、我が家は「公的年金独立採算制」を導入している。 
 すなわち、亭主の年金は亭主の自由裁量、私の年金は私の自由裁量だ。 
 これが功を奏して、我が家に於いてはむしろ亭主定年後の方が夫婦間の軋轢が軽減されたような実感すらある事実に助けられ、心が豊かになる思いだ。


 最後に、話題を金融庁が提案した「老後2000万円必要」議論に戻すならば。

 この報告が、確かに多くの国民に“無駄な恐怖心を煽った”事実は否めないであろう。
 どうなのだろう。 このような乱暴な提示を全国民相手に実行するよりも。
 今まで通り役所の個別対応により、国民個々が上手く機能する方策を国家は取るべきではなかろうか??
 

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