今回の記事のタイトルを見てこれが何だかお分かりになる方がいるならば、おそらく半世紀以上生きていらっしゃる方だと思う。 正解は、1960年代後半頃大ヒットしたソフトロックバンドのアーチスト名である。代表曲は“サイモンセッズ”だ。
その頃私は中学生であったが、とにかく音楽好きだった。日本のグループサウンズも大ブームの時代であるが、当時は洋楽を聴くことは(少なくとも私が住んでいた田舎では)まだ一般的ではなく、洋楽通であることがひとつのステイタスでもあった。音楽媒体といえばレコードしかない時代で、まだ中学生の私はレコードには手が届かず、専らラジオの音楽番組から洋楽情報を入手していた。
当時の数あるアーチストの中で、なぜ「1910フルーツガムカンパニー」を表題に掲げたかと言うと、後年になって当時のアーチストのカセットテープやCDを探しては入手しているのだが、どうしても「1910フルーツガムカンパニー」だけはどこを探しても見つからないのだ。いつまでたっても当時自分でラジオから録音した音の悪いテープでしか聴けない。手に入らないもの程、欲しい思いを募られるものだ。半年程前にネットで検索しようとした時も、どう検索しても「項目が見つかりません」とのメッセージしか出ない。やっと今回この記事を書くために先程検索してみたら、検索できた!! 早速注文しよう!
私が洋楽に入門したのは小学校高学年の頃だ。姉の影響があったお陰で周りよりずっと早い入門である。ビートルズ全盛期の頃で、もちろんビートルズもその後解散するまで大ファンだった。解散したときのショックといえば、それはもう全世界が激震したものだ。ビートルズはほとんど全曲歌詞を憶えていて今でも歌える。
小中学生の頃「ビートルズ」よりもっと好きだったのは「モンキーズ」と表題の「1910フルーツガムカンパニー」だ。両者の特徴はボーカル(男)の声がとにかく可愛くてセクシーなことである。その頃、大人になりかけていた私の少女心を大いにくすぐられたものだ。モンキーズといえばボーカルはデイビー・ジョーンズだ。声が可愛いけりゃ、顔も可愛い。数多いモンキーズの名曲の中でも私の一番のお気に入りは“デイドリーム・ビリーバー”である。この曲はカバー曲らしいが、デイビー・ジョーンズの可愛いセクシーボイスが一番映えている曲だと私は感じる。この“デイドリームビリーバー”は日本ではジャニーズ事務所の「フォーリーブス」がカバーした。私は「フォーリーブス」の大ファンでもあったのだが、ボーカルの青山孝の声がこれまた可愛くてセクシーなのである。ジャニーズ事務所からはその後どんどん若手グループがデビューしているが、青山孝のようなタイプのボーカルは未だかって私は見たことがない。
さて、「1910フルーツガムカンパニー」の日本でのヒット曲は上記の“サイモンセッズ”と“トレイン”である。もちろん2曲とも大好きであるが、私の一番のお気に入りは“I think I love you”だ。やはりボーカルの声の特徴が一番出ている曲だと思う。ラジオから聞くだけで歌詞カードもないのだが、聞き取りで歌詞を憶えたものだ。“This morning I wake up with this feeling …”やはり、今でも憶えている。
では、私の記憶と当時ラジオから録音したテープを頼りに1960年代後半に活躍していたアーチストとその曲名をランダムにあげてみよう。「エジソンライトハウス」もソフトロックグループで“恋の炎”がヒット曲だ。「ビージーズ」は70年代後半に大方向転換してディスコサウンドで大ヒットしたが、60年代後半頃のラブソングもいい。“マサチューセッツ”“メロディフェア”“若葉の頃”などヒット曲が盛沢山だ。「メリー・ホプキン」の“悲しき天使”はロングヒットだった。「シカゴ」の“長い夜”、「ダイアナ・ロス&シュープリームス」の“ラブ・チャイルド”、「スティービー・ワンダー」の“迷信”…、まだまだたくさんあるのだが、あれから40年が経過しアーチスト名と曲名との記憶が一致しないものが多いため、今回はここまでにしよう。