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「小泉の愚行は死して後も鞭打つぞ」その2ー この愚行の結末は?   文科系

2006年02月04日 07時52分54秒 | Weblog
3日にあのように書いたが、どうしてもその続きを書きたい、いや書かねばならないという気分になった。
小林よしのり、上坂冬子らの「自虐史観」攻撃が世界の中で見れば独善であり、永久に子どものダダこねのようなものに留まらざるをえないとしても、小泉が言うように「心の問題」のままに過ぎていくならばあれ以上何も言うことはない。が、全くそれで済まないからことがやっかいで犯罪的だと考え込んでしまった。
さて、「自虐史観」攻撃の面々といえども「A級戦犯は戦犯ではなかった」とか、さらには「太平洋戦争はアジアのために白人相手に止むに止まれず立ち上がったという正義の面がある」とかを世界相手に認めさせることができるとは、よもや考えてはいまい。では、そういう「確信犯的独善」をなぜ押し通そうとするのか。「新しい教科書を作る会」を見ても分かるように彼らの狙いは「国内の教育」なのだろう。はて、こういう教育を広めてどうなるというのか。
こう考えていた丁度その時、3日の毎日新聞連載「揺れる日米中」に恐ろしいニュースを発見した。昨年の暮れに外務省の協賛誌に栗山尚一元駐米大使がこんな記事を書いたというのである。「私の主張は自虐史観ではない」と書き出して、「日本のナショナリズムはコントロール不能になりつつあるのではないか」と述べながら、「総理の靖国参拝を支持できない」と言い切ったという。そしてこれに対して小泉、安倍などにヒラメを決め込む省内官僚たちが現在は多くて、「そもそも外務省が批判される原因をつくったのは、栗山さんのようなリベラル派や親中派ではないか」と反発するという「(靖国問題などに)物言えば唇寒し」という状況があるらしい。
外務省がこれでは、他は推して知るべし。はてこの末はどうなるというのだ。冷戦構造がなくなって15年。いまや西欧諸国にはナショナリズムの新たな風が吹き荒れ始めたという。こういう風に乗っているのがどの国でも、日本と同様に若者たちなのだとも言う。元駐米大使が先のような論文を書くというのだから、日米関係でさえきしみ始めていくことだろう。ましてや、韓国や中国との関係は悪循環を繰り返して、奈落の底へ?! こんなことを想像していたらある「ヨーロッパの悪夢」を思い出した。第一次世界大戦の後、その膨大な戦後補償への反発もあったりしてドイツに国粋主義が起こり、他国との悪循環の末にナチスが生まれたというその結末を。まったく同じ事を繰り返すということはあるまいが、それにしてもと、暗澹たる心になってしまった。
追加を一言。小泉は「靖国を騒いでるのは韓国、中国だけでしょう?」とこともなげに言うが、これは違う。僕が昨年オーストラリアのシドニーでホームステーをしたとき家主からこういう注意があった。「(散歩コースにある広大な)老人住宅には近づかない方が良いよ。あそこには日本人を憎んでいる人々も多いから。豪北部で日本爆撃機にやられた人など、太平洋戦争で苦しんだ人が多いのよね」。そう言えば極東国際軍事裁判の裁判長ウェッブはオーストラリア人だった。
コメント (7)
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