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城山三郎の持論。         まもる

2007年03月24日 23時43分39秒 | Weblog
 経済小説で有名な城山氏の原点は氏が搭乗するはずだった「人間機雷・伏龍」の特攻隊員としての体験である。「伏龍隊」は海底に潜んだ少年兵が竹ざおに装着した爆雷を敵の舟艇に突き上げて自爆する本土決戦用の特攻部隊である。
 城山さんはその後、自分の体験を作品にした。その「一歩の距離」という作品で、「志願する物は一歩前へ」と特攻兵器への搭乗を迫る司令に対して、死と生を隔てる一歩を踏み出すかどうか葛藤する少年兵たちの絶望的な心中を書いている。

 また、城山氏はその後 「指揮官たちの特攻」を書く際に、特攻隊員が最後の一夜を過ごした部屋を見たときの様子を、「柱や鴨居が刀傷だらけ。出撃の悲しみと鬱憤を晴らそうと、狂ったように刀を振り回したのでしょうね。<特攻を考え、命じた奴は、修羅だ>という怨念の声が聞こえるような気がしました。」と瀬口氏に語ったという。
 予科練生たちの乗る飛行機がなくなり、余剰人員の有効活用として発想された「人間機雷」。城山氏は、こうした特攻を命じた側に常に厳しかった。
「日本が戦争で得られたのは憲法だけだ」。それが城山さんの持論だ。と瀬口氏は結んでいる。
 氏のご冥福をお祈りすると共に、戦争体験者としての城山氏に長生きしてもらい、「憲法の意義」についてもっと語って欲しかったと思う。


コメント (1)
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