アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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柳沢厚労相の人格否定発言を巡って3

2007年02月09日 09時39分42秒 | お笑い安倍政権
※「産む機械」発言は既に海外でも物笑いの種になっています。とうとう「産む機械」ロゴ入りのTシャツまで出回りだしました。(写真はそのロゴ、詳細は下記URL参照)
 http://www.cafepress.com/macska/
 http://blog.izumichan.com/article.php?id=441


●慇懃無礼の下からとうとう居直りの本音が―柳沢大臣曰く「少子化は若者に子どもを産む意識がないから」

・柳沢厚労相:子ども2人以上「健全」発言、波紋に拍車(毎日新聞)

>「女性は産む機械」と発言し釈明に追われている柳沢伯夫厚生労働相が、6日の記者会見で結婚したい、「2人以上子どもを持ちたい若者」を「健全」と表現したことが波紋を広げている。首相官邸は問題視しない構えだが、野党側は「子どもが2人以上いなければ不健全なのか」と一斉に反発。<
>(記者) 少子化対策は女性だけに求めるものなのか、考えはいかがか。
(厚労相) 若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない。また、女性あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるので、それらを軽減する経済的支援も必要だろう。もう一つは、やはり家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう。そういうことを政策として考えていかなければならない。他方、当人の若い人たちは結婚をしたい、それから子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいるわけだから、本当にそういう若者の健全な、なんというか希望というものに我々がフィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている。<
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070207k0000m010115000c.html

 さすが戦前封建アタマ!今までの謝罪は全て上辺だけのものでした。如何に取り繕っても人間の本性は覆い隠せない。

 この期に及んでもまだ安倍マルコスとその取り巻きは、「雇用の安定が大事とも言っているではないか」と戦前封建アタマを必死で擁護するのでしょうが、本音は後段部分の「家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう」にある事は一目瞭然。
 これは裏を返せば、「少子化の原因は、お前ら若者の意識の持ち様に問題が在るからだ」と言っているのと同じではないですか。

 そもそも、人間の意識の裏には、必ずその裏づけとなる社会情勢や経済的な背景があります。そういう背景とは無縁に意識だけが出てくるという事は(オウムや統一協会や北朝鮮の主体思想などがその考え方の典型ですが)、普通はあり得ません。但し、そうして生まれた意識の広がりによって更に社会の変化が促される、という事は在りますが。いずれにしても、基本はあくまでも「先に社会的・経済的背景在りき」なのです。人間の意識と社会的・経済的背景は、「並列の関係」なんかじゃ決して無い。
 WE(ホワイトカラー・エグゼンプション)の問題にしても、そうでしょう。誰が好き好んで、過労死するほどサービス残業や休日出勤をするのですか。ギリギリまで人員が削減され何でも個人責任にすり替えられる中で、自分の身を粉にして働かなければ仕事が終わらないから、嫌でもせざるを得ないのでしょう。それを安倍さんや労政審の使用者代表は、あろうことか「ダラダラと仕事をしている労働者の意識の問題」に話をすり替えようと、躍起になっているでしょう。上記の柳沢発言もそれと同じです。

 子どもを作りたくても作れない、若者が自立できない、健康で文化的な最低限度の生活が遅れない、公的医療の切捨て、病院リストラでおちおちお産も出来ない、そういう格差や貧困の問題を脇に追いやっておいて、しかもその福祉切り捨て・WE強行の当事者・A級戦犯である厚生労働大臣が、「若者の意識の問題」にすり替えて個人に責任を擦り付けている。そして当の本人はその事に全然気が付いていない。ここまで来れば、もう「漫画」ですね。


●町村信孝のダブスタ

・町村前外相:柳沢氏辞任要求を「言葉狩り」と批判(毎日新聞)

>自民党の町村信孝前外相は8日、町村派の総会であいさつし、柳沢伯夫厚生労働相の「女性は産む機械」発言について「もう済んだ話。言葉狩りという表現がぴったりだ」と、同党内外の柳沢氏辞任要求を批判した。<
>「2人以上子供を持ちたい若者」を「健全」と表現した柳沢氏の発言についても、「(子供が)2人、3人、4人いたらいいねと、ごくごく当たり前のことを言った」と擁護。「(一連の厚労相)批判は安倍(晋三首相)さんのイメージをひたすら落としたいという目的以外の何物でもない。私はしっかりと柳沢さんを支え、安倍内閣を支えていく」と強調した。<
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/photojournal/news/20070209k0000m010100000c.html

・イラク人質事件について(町村信孝HP)

>人名尊重という名の下に、反自衛隊、自衛隊イラク派遣反対という政治的主張を行うことは、目的のために手段を選ばない、誠に理不尽なやり方だと多くの国民が思ったことでした。<
>更に、20回以上、政府が「危険だからイラクにいかないように」との退避勧告を行ったにも関わらず、イラクに行き人質となり、危険がふりかかと「政府は何をやっているのか、自衛隊は即時撤退」という誠に身勝手な政府批判の主張を振りかざしました。これらは逆に多くの国民の批判の対象となり、「自己責任の原則」という議論や、膨大なコストを人質も負担すべきという要求が出てくるのも、止むを得ないと考えざるをえません。<
 http://www.machimura.net/column_b/pages_65.html

 約3年前のイラク人質事件の件について先に言うと、高遠菜穂子さんは自衛隊がイラクに来るずっと前からバグダッドでストリートチルドレン支援の活動をやっていました。それを邪魔したのは寧ろ、「大量破壊兵器のウソ」に乗っかり只々米国の言いなりになってイラク侵略戦争に派兵した自衛隊の方。
 それを、ネットウヨクどもによるイラク人質バッシングの陰湿な言論弾圧・「言葉狩り」を、あの時は裏から煽っておきながら、当の自分たちが批判された途端に、今度はやにわに被害者面して「言葉狩り」と居直る、このダブスタ(ダブルスタンダード、二重基準)ぶりは如何なものか。

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 私も本当の事を言えば、今後はWEや共謀罪の問題も取り上げていかなけければならないと思っているのに、「いつまでもこんな柳沢如きなどに構っては居られない」というのが本音です。しかし、ここまで「あくまでも居直る」と言うのであれば、こちらもこの問題については白黒決着がつくまで徹底的に取り上げていきます。
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ますます磨きがかかる柳沢ヘイト節 (社会主義者)
2007-02-20 09:48:15
・またも厚労相…「労働時間だけが売り物」答弁、撤回へ(読売新聞)

>厚労相は事務職の一部の残業代をゼロにする「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の意義を説明する際、「工場労働というか、ベルトコンベヤーの仕事、『もう労働時間だけが売り物です』というような、そういうところでなく働いている方々の現実に着目した労働法制を作ることが課題だ」と発言した。<
>厚労相も「全体を見れば誤解が生じるとは思わないが、『だけ』という言葉はある人々を傷つけるという指摘なので(削除が)可能かどうか相談したい」と応じた。<
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070219i114.htm

 この人曰く「ブルーカラーは工場のベルトコンベヤーの前で手を動かしているだけ」なのだそうです。それで、「ホワイトカラーはそうではないので、WE導入を寧ろ名誉と捉えて欲しい」と、そういう事を言いたかったらしいですが。

 私もそのブルーカラーの端くれですが、「機械の前で手を動かしているだけ」では仕事は回りません。現場の状況は刻一刻と変わりますし、イレギュラーな事態も起こります。それに併せて作業段取りも修正します。頭を使わない仕事なんてどこにもありません。
 それどころか、会社によっては、QCやらZDやらの小集団の品質管理活動で、目一杯頭を使わせられる所も一杯在ります。
 そして、会社はホワイトカラーだけで回っているのではありません。寧ろ、直接生産に携わるブルーカラーの仕事があって初めて、管理・企画・営業などのホワイトカラーの仕事も成り立つのです。

 それを「労働時間だけが売り物です」ですか。それで問い詰められたら今度は「全体を見れば誤解が生じるとは思わない」と居直る。ここまで来ればもう、立派なヘイトスピーチじゃないですか。「お前はエタだ!」という差別発言の、「エタ」の部分を「工場労働、ベルトコンベヤーの仕事」に置き換えただけではないですか。

 人格蔑視の差別的心情が当人のこれまでの一連の発言の根底にあるのは間違いない。議事録削除だけで済む問題ではない。普通なら、ヘイトスピーチをした時点で、その人の政治生命は終わりなのだが。
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