たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

ミュージカル『モーツァルト』-2021年4月19日帝国劇場

2021年04月20日 08時08分50秒 | ミュージカル・舞台・映画
ミュージカル『モーツァルト』-2021年4月14日帝国劇場
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2021年4月19日(月)12時30分~、ぴあ貸切公演、

 2階席、B席の一番前で14日の一階席よりも全体がよくみえて音響もよかったかな。舞台まで遠いですが2階席の方が安いしお得かもしれません。姿が全く見えないオーケストラボックスの指揮者の手が時々みえたかな。銀橋みたいなのつくって舞台との間に橋を渡していてオケボックスは一部カバーがかけられていました。演奏者は閉塞的な中で大変でしょうね。素敵な音色、特にコンスタンツェの「ダンスはやめられない」と演奏との呼吸が生の醍醐味と感じました。

 終演後に山崎育三郎さんの挨拶がありました。子役のアマデと登場。「3年前とすっかり世界が変わってしまいました。こうして公演できることは奇跡だと思います。」、アマデの肩をポンポンと叩きながら、「稽古場ではアマデもずっとマスクをしていたので顔がわかりませんでした、舞台にきてはじめて顔を見てこんなに可愛くて美人さんなのかとわかりました」、アマデの子役ちゃん、19日と同じ設楽乃愛ちゃん、劇中で終始目の力がすごかったですがちょっと涙ぐんでいたように見えました。可愛かったです。育三郎さん、「チケットはチケットぴあで」「またみなさんとお会いできるのを楽しみにしています」。そのまま記憶することはできていませんがこんな内容でした。

 育三郎さんヴォルフガング、パパのレオポルトが亡くなったことを知らされるとアマデに「お前が家族を破滅させたんだ、全部お前が悪いんだ」と毒づきながら目にいっぱい涙をためていて、わかっていてもここからラストまでやっぱり涙でした。壮大な楽曲にのせて綴られるヴォルフガングの人生、2時間半で一人の人間の一生を生き抜くのはとてつもないエネルギーが必要なのだろうとあらめて思いました。権力でヴォルフガングをねじふせて自分のために曲をかかせて独り占めしようとするコロレド大司教にあがない、大衆のために曲を書くのだ、自分の曲を待っている人たちがいるのだという志を貫いたヴォルフガングを今日も強く感じました。育三郎さん、歌がうまいのはもう言うまでもありませんが声にさらにつやが出て美しい歌声でした。高音がすごいと思いました。今さらですがアマデはヴォルフガングの内なる存在なのでヴォルフガングにしか見えていません。ヴォルフガングがアマデに毒づているとき、そばにいるコンスタンツェにはアマデは見えていないわけでコンスタンツェにはなにが起きているのかわからない。わかり合えなかったヴォルフガングとコンスタンツェ、二人が出会いの時には想いが通い合いヴォルフガングの曲が売れてお金がたくさん入るようになればなるほどすれ違っていったことを、二人が同じメロディーラインを歌うことで表現していることに、これも今さらながらですが気づきました。パパと同じメロディーラインもヴォルフガングは歌っていて、わかり合えないところが楽曲で観客の心におのずと伝わるようによくできています。

 ヴァルトシュテッテン男爵夫人は涼風真世さん、還暦を迎えたとは思えない美貌、妖精タイプの男役と言われましたが今も十分に妖精さん、キラッキラッなドレスがお似合いでした。タータン(香寿たつきさん)よりもややシックな色合いかな。夜会の場面では羽をつけた髪もりもり。この鬘をかぶって違和感ないのはタータンともどもさすがというところでしょうか。タータンの「星から降る金」がまろやかにドラマティックな歌声で男役の面影が全くないのに対して、涼風さんはドスのきいたオスカル味のある「星から降る金」。ザルツブルクのヴォルフガングを、ウィーンに戻る自分と一緒に来るよう誘うヴァルトシュテッテン男爵夫人、コロレド大司教が「ヴァルトシュテッテン男爵夫人がモーツァルトをウィーンに誘った」と従者に言っていますが、男爵夫人はコロレド大司教がヴォルフガングの才能を自分だけのものにしようとしていることをわかっていたのか、今回すごく気になっています。14日の観劇をもう少し振り返りながらタータンの男爵夫人をもう少し考えてみたいと思います。ヴォルフガングの背中を押しているようにみえるその裏にはなにかあるのか、男爵夫人がウィーンに誘わなかったら「魔笛」は生まれていなかったかもしれない物語のキーパーソン。出番多くないですが存在感たっぷり。

 山口祐一郎さんのエコーがかかったような壮大な歌声はますますつやをおびているし、『屋根の上のヴァイオリン弾き』で2月にお会いした市村正親さん、カーテンコールではいつもお茶目な市村パパのレオポルトと和音美桜さんナンネールの、ヴォルフガングを待ち続ける歌声がさらに切なくせまってきたし、コンスタンツェの母阿知波悟美さんもおいくつ?ますますお元気と思いました。安定のキャスト陣のことも書きたいですが、その前に当番あと5回あります。怒涛の観劇はこれで打ち止めなので写真整理しながら、一年以上ためたままにしている公演も含めてまた5月1日以降振り返っていけたらいいなと思います。

日比谷シャンテに流れていたプロモーション映像を撮ってみました。


















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