たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2000年東宝初演『エリザベート』プログラムより‐エルマー役今拓哉さん

2024年07月07日 11時09分37秒 | ミュージカル・舞台・映画

「とにかく芝居が大好きでこの世界へ。大学在学中に劇団四季に入団。10年間在籍して『キャッツ』『日曜はダメよ!』『李香蘭』などのミュージカルや『ハムレット』『エクウス』といったストレート・プレイに出演していた。退団後の活躍はミュージカルが中心だ。これまで演じた役はどれも大切な思い出で、「生みの苦しみを味わっていますから、皆、自分の子供のようなものです」と話す。『カンパニー』や『』FAME」では真摯な舞台を見せ、ミュージカル・ショウ『THE GUEST SHOW』ではコメディ・センスも感じさせた。98年に初参加の『レ・ミゼラブル』でモンパルナスとフイを演じ、昨年はアンジョルラス。革命に身を投じていく若者たちのリーダーを雄々しく演じて観客を魅了し、感動を誘った。素敵な歌声の持ち主でもある。『エリザベート』で演じるのも革命家。ハンガリー貴族のエルマー・バチャーニーだ。役作りのポイントは秘密。稽古を重ねるなかでどんどん膨らんでいく作品の魅力もとても言い尽くせない。「新しい作品、そして新しい革命家の誕生をどうぞお楽しみに!」と爽やかに一言。だが、内に秘めている思いはどこまでも熱い。」

 

 

 


舞台『未来少年コナン』-2024年6月15日

2024年07月03日 00時00分28秒 | ミュージカル・舞台・映画

舞台『未来少年コナン』-2024年6月1日

 加藤清史郎君主演『未来少年コナン』、6月30日梅田芸術劇場シアタードラマシティにて無事大千穐楽を迎えました。全28公演、役者さんたちの体の負担を考えると長くはやれません。怪我も事故も病気もなく完走できたことに心から安堵しています。役者さんたちの身体と演奏家のみなさまによる効果音&音楽を通して届けられるメッセージ。デジタルが進み生の感覚がどんどん希薄になってきている今こそ求められる作品で生の舞台でしか味わうことのできない世界観。原作は1978年に世に送り出されたものですが今のために書かれたものかと思うような内容。残念ながら日本はこの頃よりもさらに悪くなっているし、今現在悪化の速度は急速に増しています。一人でも多くの大人に観てほしいと思いました。チケット代が安くはなく売れ行きが厳しい状況でしたが東京の千穐楽は立見席も完売となり、大阪4公演満席だったようで感無量。

 ジャンバルジャン𠮷原光夫さんがこの作品を、清史郎君をほめまくってくれています。超人的なコナンをどうやって舞台化するんだバカヤローと思っていたら素晴らしかった、イケメン青年に成長してガブローシュのときの清史郎君はもういないと。成河さんのことも、そして門脇麦さんがどう素晴らしいかということも。なるほど。

ミュージカル?「未来少年コナン」の魅力よ… | 吉原光夫「吉原光夫の夜間飛行」/ Voicy - 音声プラットフォーム

 

『ニュージーズ』で共演したゆうみちゃん(咲妃みゆさん)も観劇して清史郎君の楽屋前写真をインスタストーリーにあげてくれていました。コナンの心根がまさに清史郎君そのものとほめてくれていました。自分のことのように嬉しいかぎり。ゆん(古川雄大さん)はインスタに、素晴らしいです、とだけ。ゆんらしくてそれもまた嬉し。

 わたしは東京芸術劇場の前楽をなんとか無事に観劇することができました。2階ベンチシート、足腰と両隣との関係はきびしい席でした。3日ほどかなり体がこたえていましたが舞台全体をみながら作品世界を感じることができてよかったです。プロローグでダンサーたちの身体をとおして地球に地殻の大変動が起きたことを表現、テーブルが割れたのは人類が滅亡したということ、エピローグのダイス船長とモンスリーの結婚式でそのテーブルが再びくっついて白いテーブルクロスがかけられて大団円、ということなのだとわかりました。二週間の間に身体表現の力が清史郎君も成河さんもぐっとあがり、コナンがラナを回すところと背負うところが長くなっていました。

 東京公演の終盤、ロビーにアニメ原画をスキャンしたものが展示されました。舞台化されたコナンとジムシーが出会う場面、コナンがラナを抱いて飛び降りて地上に着地するとぎくっと足腰固まってしまう場面など、アニメに忠実に再現されたことがよくわかりました。

原画、美しいですね。貴重な日本文化。守られていかなければなりません。

Xユーザーの叶 精二(Seiji Kanoh)さん: 「本日 東京公演千秋楽の舞台『#未来少年コナン』。 https://t.co/iKwqwIWSni パンフレットにテレビシリーズの解説を寄稿させて頂きました。先日の公演観覧後、ロビー展示用に「第3話 はじめての仲間」「第6話 ダイスの反逆」の https://t.co/31B1yLMT4f」 / X

 

相変わらず池袋駅内を迷子になりながらも早めに着くことができたので劇場となりのカフェへ。コラボメニューの飲み物とサンドイッチを頼むつもりで入りましたがサンドイッチと小さいスープがセットになっていて1,200円。諦めました。お店の人から変に見えていたかもしれませんがコラボメニューは写真のみ。生ハムサンドイッチはおいしく、店内は広めで一人用の席もあり店員さんは素顔。わたしには十分すぎる贅沢でした。

地殻の大変動が起こったエピローグから清史郎君コナンがサメをやっつける水中シーン。海を表現する幕は海外から取り寄せたシルクとのこと。ワイヤーでつられ、ダンサーさんたちに助けられながらの清史郎君の動きが2階席から全体をみると頭のてっぺんから足の指先まで流れるように美しく綺麗な場合。サメ役のダンサーさんの動きも綺麗でした。やっつけたサメを背負って登場する清史郎君、足の指先までコナンそのものです。

清史郎君コナンと成河さんジムシーの出会い。幕が上がるとジムシーはさかさまでスタンバイ。ルキーニの時にはわからなかった驚愕の身体能力。清史郎君と親子ほど年齢差があることを全く感じさせない軽やかさはジムシーそのもの。足がくるくると回るところをダンサーさん二人に小道具を持たせることで表現、二人の身体能力の高さでアニメどおりに本当にくるくると駆けているようにみえました。熱帯植物がゴムで作られているのかな。いい動きでした。トカゲ役のダンサーさんがノリノリ、2週間はこんなに踊っていましたっけ?全てが絶妙にバランスとれていて、笑いをさそいながらも二人の友情のあったかさに心があつくなる場面。さらに素晴らしい仕上りになっていました。

清史郎君コナンと優佳ちゃんラナの息が合っていたのもよかったです。トップスターとトップ娘役みたい。大人たちに対してきれいな瞳で前を見つめる子ども二人、二人の瞳がキラキラと輝いていないと作品世界が根底から崩れてしまうのでいいキャスティングだっと思います。ひたむきな感じがよくでていて心あらわれるような思いがでした。鳥の話し声がわかるラナ。歌声も澄んでいて素敵でした。クライマックスの緯度の数字、長いですが並びを台本どおりに覚えているのだとしたらすごすぎます。

出会いの場面でなぜかタンゴを踊る宮尾俊太郎さんダイス船長とモンスリー門脇麦さん。リフトさすがです。ダイス船長は一手に笑いをひきうけていて、緊張感が続く作品のなかで気持ちをほぐしてくれました。酔いどれガンボート、楽しい場面でした。

門脇麦さん、ものすごく歌がうまいわけではないですが、コナンと出会ったことで子どものころ津波におそわれた過去を思い出していく過程をとても丁寧に描かれていました。またみたいと思わせる素敵な女優さん。

レプカ今井朋彦さん、存在感と説得力が半端ない。歌もありましたがものすごく上手いというわけではないのに作品の流れのなかでこの歌声でしかないと思わせる説得力。

おじいとラオ博士を演じ分けた椎名桔平さん、日本がまだ上向きだった時代のトレンディ俳優。ほぼほぼ同世代。渋く素敵なイケオジになっていました。映像を使った長い長い説明台詞の場面、物語るような語りが素敵でした。

砂漠をさまようコナンとラナ。砂漠を布をまとったダンサーさんたちの動きと生の効果音によって表現しているところがすごいです。舞台上はシンプル。ダンサーさんたちの上をかけあげる清史郎君コナンが落ちるのではないかと若干ひやひやしながらみました。インバルさんの演出にもっともうなった場面。


椎名桔平が『未来少年コナン』のおじい役で現代に警鐘を鳴らす

2024年06月25日 14時32分28秒 | ミュージカル・舞台・映画

舞台『未来少年コナン』-2024年6月1日

 

 

椎名桔平が『未来少年コナン』のおじい役で現代に警鐘を鳴らす - インタビュー&レポート | ぴあ関西版WEB (pia.co.jp)

「「えっ、僕がおじい役? ついにきたかと思いましたよ(笑)」と話すのは椎名桔平。引き締まった体躯と精悍な顔つき。とても今年還暦とは思えない彼が、一人二役で出演する舞台『未来少年コナン』がいよいよ大阪で幕を開ける。

「名前の後にカッコして60歳と書かないでくださいよ(笑)、まだ59歳なんだから。若者みたいなこと言ってちゃいけないのかなと思いますが、肉体的にも精神的にもあまり変わっていないというのが現状」と言う。今回、宮崎駿が1978年に初監督を務めた名作アニメを、鬼才インバル・ピントによる演出・振付・美術で舞台化。椎名演じるおじいと二人きりで孤島で暮らす少年コナン(加藤清史郎)のもとに、謎の少女ラナ(影山優佳)が流れ着き、コナンの運命が動き出す冒険活劇だ。

オファーを受け、舞台でおじいさん役はやったことがないから、楽しいかもと思ったと話す。演じるのは、コナンの育ての親・おじいと、ラナの祖父・ラオ博士の二役だ。「おじいは人類の希望であるコナンを育て、一方、ラオ博士は、地球を崩壊させた原因でもあるエネルギーを開発した人。最近の映画『オッペンハイマー』にもあるように、最新の強力なエネルギーを悪用するのはいつの時代でもあって、何かが発達すれば何かが失われていく。その均衡が崩れてしまったというところからこの物語が始まるんです」。

おじいとラオ博士が伝えたいことは現代人への警鐘でもあり、メッセージでもあると力を込める。「もう近所の頑固なじいちゃんが子どもたちにあれこれ言わなくなってきた時代じゃないですか。タイトルに騙されたらダメだと思うんですよ。この作品は、大人の皆さんにこそ見てもらいたい。非常に意味の深い舞台になると思いますね」。

大阪で舞台に立つのは2018年の『レインマン』以来、6年振り。その『レインマン』では、映画版でダスティン・ホフマンが演じて世界的に知られたサヴァン症候群の役を、ホフマンに負けない名演技で観客を唸らせた。今回、役への向き合い方は違うのだろうか。「あの役は橋爪功さんもされて、お二人とも小柄なので、僕がやるとイメージが違う。施設を回ってサヴァン症候群の背の高い方を観察し、これは新しい人物像が作れると。だからケースバイケースですね。今回はインバルさんの視点や文化の違いからくる考え方が非常に刺激的で新鮮なんです。そこにいざなわれてディスカッションしながら役を深めたいと思います」。

今は映像の仕事が中心だが「舞台に立つことを忘れちゃいけない」と言う。芸歴38年。続けてこられたのは、「ほかに何にもできないし(笑)。演じることの喜びは色あせないんですよね」と少し照れくさそうに笑った。」

 


2000年初演『エリザベート』プログラムより-東山義久さん

2024年06月12日 13時48分16秒 | ミュージカル・舞台・映画

「大学で初めてダンスを見て刺激を受け、ダンス・サークルに所属。卒業と同時にダンスの舞台の仕事が入り、それをきっかけに、自分がどれだけ出来るかを試してみたいこともあって、ダンサーとしての活躍が始まった。どれも初体験の舞台で、出演した全てが印象に残っているという。その作品は、『FEMALE』『ear』『THE SINGERS』など。シャープなダンスは、どの舞台でも強烈な印象を残している。この舞台ではトートダンサー。「トートの分身として、トートの感情の流れを掴んで、身体で表現することを大切にしたい」。音楽と独特の世界観が魅力の『エリザベート』は、全部が見どころだけれど、一番は、俺たち、トートダンサーで決まり!」


2000年初演『エリザベート』プログラムより‐高嶋政宏さん

2024年06月11日 19時30分11秒 | ミュージカル・舞台・映画

「怒鳴りつづけろ、

 罠にかかった、エセ・アナーキストよ。

 だが言いわけは、よせ。

 VIVA! 名声。

 溶けちまった氷塊(ひょうかい)を、

 電子レンジでチンして凍らす。

 こいつは結構、笑えるぜ、ウヒヒヒヒ。

 参考文献「コクトー詩集」堀口大學訳/新潮文庫」

 

「エリザベート皇后を暗殺するルイジ・ルキーニを演じるが、本舞台では、大詰めで凶刃をふるうテロリストとしての登場に至るまで、オープニングの出番から、いわば『エリザベート』物語の進行役でもあり、舞台進行上の時代と100年後の闇の世界の裁判所の風景と、二重三重の黄泉の世界と歴史上の時間を自在に行き来する男の役である。「ゾンビを蘇らせる役」の不気味さを口にしながら、「実は人間界と霊界の間でさまよいながら、殺人罪で裁かれているにもかかわらず、立場がはっきりせず、早くなんとかしてくれとくるしんでいる役目でもあり、舞台の狂言回しであって、解説委員でもある」と、ルキーニの濃淡の役割を語っていた。一種、芝居の神の声を聞くタイプの役で、その声に囁かれると俄然、熱を帯びる。1999年に三度目を迎えた『王様と私』のシャム王がそうだし、『双頭の鷲』のスタニスラスが、そう。豪胆と繊細、背反する役柄ながら、役に同化する執念が目と所作に発揮され、強弱のトーンが鮮やかに迫ってくる。今回も、ルキーニ像が放射する光の色が楽しみである。

 父に高島忠夫、母に寿美花代、弟に高嶋政伸を持つ俳優一家に生まれ、映画『トットチャンネル』(87年)でデビュー以後、映像中心に活躍していた。主な作品には映画『ヤマトタケル』、『残侠』、テレビに『大江戸弁護人・走る!』(朝日)、『毛利元就』(NHK)他。CF、CDでも活躍。東京都出身。」

 


2000年初演『エリザベート』プログラムより‐鈴木綜馬さん

2024年06月10日 13時31分54秒 | ミュージカル・舞台・映画

「私がどんなにシシィを愛したか誰にも分からないだろう‐晩年、フランツはよく呟いていた。この作品を通して少しでも僕の魂を癒すことが出来れば・・・あっ、でももしかしたら彼は輪廻転生して僕に生まれ変わっているのかもしれない。今再び演じられることの幸せを噛みしめ、何か運命的なものを感じてしまうこの舞台との出逢いに心から感謝する。素晴らしいスタッフ&キャストであやなす19世紀ヨーロッパを篤と御覧あれ!」

「<すずき・そうま>と読む。穏やかで知的な雰囲気に溢れていて、まさにオーストリア皇帝=フランツ・ヨーゼフにはまり役に見える。演出の小池修一郎によれば、「長い間、国家を治めていた皇帝で、日本で言えば明治天皇のような方。ヨーゼフにふさわしい雰囲気を持っている」というのが鈴木評。ピアノに乗馬という趣味も、いかにもか。小学5年生から中学1年生まで、イギリスで暮らした関係で、英語が堪能、大学も玉川大学文学部国語学科で英語を専攻。その得意なエイトでまつわるエピソードがある。本舞台への出演が決まって、役作りのため、ウィーンへ飛び、シェーンブルグ宮殿の前を散歩していたら、現地の人から理由を聞かれ、舞台『エリザベート』の役作りだと応えたら、なぜ、日本人がわれわれの国の話をやるのかと質問された、「おうむ返しに、なぜ、やってはいけないのか、と逆に質問しましたよ」と、鈴木。現在は、その懸念した男性の言葉に負けぬよう「立派な皇帝を演じたい」と語っている。

 スタートは、劇団式。1983年、「ジーザス・クライスト・スーパースター」で初舞台。その後、四季のヒット作品に数多く出演。98年に退団。舞台は、この『エリザベート』が、一年半ぶりの復帰第一作となる。テレビでは、今年2000年のNHKテレビ正月時代劇『蒼天の夢~松陰と晋作・新世紀への挑戦~』に、杉梅太郎役で出演していた。東京都出身。」

 


舞台『未来少年コナン』-2024年6月1日

2024年06月07日 11時20分39秒 | ミュージカル・舞台・映画

「思えば、自分たちが暮らすかけがえのない星、地球を、自らの手で住めない場所へと荒廃させてしまう、誰一人勝利者はいない「最終戦争」の後の世界を描いた作品は数多い。こうした作品群が創り続けられるのは、民族や、国、更にはそれらを統べる地位を手に入れた者たちが、互いに共存しようとするのではなく、自分こそが唯一の支配者であろうとし、取り返しのつかない過ちをいつ起こしても不思議ではないこの世界の状況が、一向に改まらないどころか、むしろ一触即発の危機を感じさせているからだろう。

そんな警鐘が鳴らされている、名匠宮崎駿が初監督作品として世に出したこの「未来少年コナン」の世界と、ピントとダビッド・マンブッフの創造の架け橋になった伊藤靖朗の脚本も当を得ていて、新たな発見のなかから普遍のテーマが届けられる舞台になっている。そんな警鐘が鳴らされている、名匠宮崎駿が初監督作品として世に出したこの「未来少年コナン」の世界と、ピントとダビッド・マンブッフの創造の架け橋になった伊藤靖朗の脚本も当を得ていて、新たな発見のなかから普遍のテーマが届けられる舞台になっている。」

名作冒険活劇が全く新しい舞台として蘇る!舞台『未来少年コナン』上演中! │ シアターウェブマガジン[カンフェティ] (confetti-web.com)名作冒険活劇が全く新しい舞台として蘇る!舞台『未来少年コナン』上演中! │ シアターウェブマガジン[カンフェティ] (confetti-web.com)

 

アニメ作品よりも「生」を強く感じさせる舞台「未来少年コナン」 - スポーツ報知 (hochi.news)

 

【続・イベントレポート】舞台『未来少年コナン』見どころを少しだけご紹介!(ネタばれなし)|日本アニメーション株式会社 (note.com)

 

加藤清史郎、影山優佳ら出演、五感で体感する贅沢な舞台『未来少年コナン』が開幕 舞台写真&公演レポート、コメントが公開 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス (eplus.jp)

2024年6月1日(土)17時30分~、東京芸術劇場プレイハウス

電車が少し遅れかつ坐ることができず、足先は反ってしびれのきつい足にこたえましたがなんとか無事『未来少年コナン』を観劇することができました。三度目の東京芸術劇場、コスモポリタン池袋で相変わらず出口に最初迷いました。開演前に大急ぎでカフェにてコラボメニューをいただきました。劇中でジムシーがとても美味しそうに食べているボルシチと厚切りパン。器も物語仕様になっていて美味しかったです。なぜかこうして食べるパンの美味しいこと。贅沢しました。

 

 

 役者とダンサーによる究極の身体表現、観客の想像力に多くを委ねる抽象化された舞台装置、小道具をもつ黒子をみせる演出、効果音もすべて生演奏で右手袖で音を出しているところも全てみせているのは舞台の醍醐味。文楽とウエクミ先生の『フライングサパ』に通じる世界観を感じながら観劇しました。主演の加藤清史郎君、身体能力の高さを『るろうに剣心』で発揮していましたが今作でパワーアップ。足の指先まで超人的な身体能力をもつ野生児コナンそのもの、そして動くのひとつひとつがとても丁寧で綺麗でした。サメを追いかけて水中へほぼ垂直にもぐっていく冒頭の場面、幕のうしろで効果音を使って、ワイヤーでつられているにちがいないとわかっていても本当に海の中を自在に泳いでいるようにみえて素敵でした。ラナがコナンを助ける水中シーンでは、ラナが息継ぎのため海面に顔を出すところも効果音とラナの動きでリアルだったし、水中での泳ぎがコナンもラナもとても綺麗で珠玉の場面となっていました。クライマックスのラナを助けるべくコナンが壁をよじ登っていくシーンではワイヤーがみえていてもハラハラ、ラナを抱きかかえて高所から飛び降りるところもワイヤーに助けられつつ本当に抱きかかえていて着地したらギクギクなるところもアニメどおりに再現。コナンがラナ、ラナと呼ぶときの声の響きもとっても綺麗、二人が指さす先には実際には舞台にない世界がひろがっていました。実際に10歳ぐらい子役が演じることはむずかしい子供の心の世界はとても清らかで浄化されたような心持ち。影山優佳ちゃん、可愛いですね。鍛え上げらえたバネはバレエやってきたりしているのかな。

ジムシーの成河さん、ルキーニ以来、実年齢は清史郎君と親子ですが友達であることに全く違和感なし。二人が出会う場面も秀逸、楽しくて心に沁みました。南国の植物をのぼったりおりたり回ったり、植物に柔軟性があって動く演出が面白いと思いました。成河さんもかなり体が柔らかくて身体能力高いですね、驚きました。美味しいに食べるところがうますぎます。二人で狭い棚に入ったり出たり、小柄だからやれるのだと思いますが軟体動物のような柔らかさはびっくりでした。

椎名桔平さん、かつて日本が一億総中流社会だと信じ込まされていた頃トレンディドラマで名を馳せましたが渋いですね、長い長い説明台詞を物語として聴かせてくれるところはさすがの力だと思いました。

宮尾俊太郎さん、清史郎君とはTBSのドラマ以来で共演、バレエダンサーですが役者としても着実に力をつけてこられました。休演日に急遽ハリポタに出演したとかすごすぎます。舞台映えする背丈と身体能力にお鬚をつけたお顔は川崎真世さんと似ているようにみえたり。

モンスリーの門脇麦さん、コナンのYOUTUBEラジオを聴くとものすごく舞台映えのする素敵な声の方だと思いました。初見ですがこんな力のある役者さんがいらっしゃるんですね。

レプカの今井明彦さんも初見ですが立っているだけで説得力ある存在感。最後のコナンと対決する場面の三角形になった鏡だけを使った演出。コナンとレプカがそれぞれ乗る鏡をダンサーたちが柔軟に動かすことで現わされる二人の心情。万が一の時には身体能力の高いダンサーたちが受けとめてくれるようになっているのだとは思いますがギリギリのところで動いている感はより緊迫感を高めていました。

 

個性的な役者陣と身体能力の高いダンサーたちのぶつかりあいから生まれる舞台でしか味わうことのできない世界。原子炉枯渇、太陽光エネルギー、地殻変動、津波、プラスチックでつくられたパン・・・1970年代すでにこれらを描いていた宮崎駿監督はすごいですね。チケット代がなかなか厳しいですが今を生きる大人たちに観てほしい作品。現実はどこにも希望がありませんが、舞台には、劇場には、まだ希望が残されていると信じたいです。

清史郎君、舞台は初主演、ホリプロさん、グッズたくさん出してくれています。千穐楽まで無事に公演できるようにと祈ります。

 


2000年初演『エリザベート』プログラムより-一路真輝さん

2024年06月03日 13時18分28秒 | ミュージカル・舞台・映画

東宝初演『エリザベート』_一路さんインタビュー記事

「とうとうこの日が来てしまった!!そんな心境です。ウィーン、ハンガリー、オランダと、”エリザベート”を観た時のあの衝撃を、今でもはっきりと覚えています。あの感動を日本で、そして帝国劇場で、日本のお客様にお伝えできるのでしょうか!?

 不安と興奮の狭間の中、今、幕が上ろうとしています!!

”エリザベート皇后”の人生を、私の身体を通して皆様にお伝えしたいと思っています。」

 

「ウィーン・ミュージカル『エリザベート』とくれば、この人を抜きに語ることはできない。宝塚歌劇団在団中、タカラジェンヌとして初めて、ウィーンでフォルクス・オーパー管弦楽団とオペレッタのCDを録音してきたのを始め、宝塚バージョンとして日本初演された雪組版『エリザベート』(1996年)で、死の帝王トートを演じた。トートは、一路最後の男役で、退団公演を飾った記念すべき役柄でもあり、宝塚退団後、女優に転じた一作目の『王様と私』(96年)のアンナ約と共に、その硬軟際立った美的演技に対し、第22回菊田一夫演劇賞が贈られた。これまで、8回、ウィーンを訪れたという一路が、今回、男役でなく女優として『エリザベート』に主演することになり、「縁以上のものをウィーンには感じる」と話す所以である。しかも、ウィーンへ行くたびに街中にいるより、郊外で過ごしている時のほうが落ち着きを感じる自分自身を、「エリザベートの気持ちが胸に入り込んできているよう」と、分析する。

 演劇史上、ひとつの作品の主役を、いわば男女兼用で演じるのは、稀有なことだ。宝塚のトップスターで爆発的な人気を呼んだ初代トートから、ほぼ4年の歳月を経て、美貌の皇后エリザベートでお目見えする。「トートを忘れることからスタートして、年齢とともに成長していくシシィ(エリザベートの愛称)を素晴らしい楽曲とともに表現したい」と、語る。名古屋市出身。」

 


KEN RADIOの時間

2024年06月01日 20時30分31秒 | ミュージカル・舞台・映画

KEN RADIOの時間

2024年3月30日(土)18時~東京国際フォーラムホールA

 11列目でした。音が割れすぎてしまっていて聞こえづらいと感じましたが、ほどなくして修正されたのかもしれません。10分か15分ぐらいしてからは気にならなくなりました。生演奏、これ以上の贅沢はありません。

 懐かしい曲目白押しでした。日本がまだ元気だった頃、一億総中流社会とすりこまれていた頃、世界に発信していく力がまだあった頃、夢があると思えた頃。

 中森明菜さんの「少女A」を家入レオさん、「Desire-情熱」をみりおちゃん(明日海りおさん)、明菜ちゃん、16歳でデビューした時研音所属だったとのこと。リアルタイムでベストテンなどに出演していたのをみていた頃はわかっていませんでしたがものすごく大人っぽくて歌いこなすのが難しい、彼女にしか歌えない曲を歌っていたのだと今になってわかりました。「少女A」、家入レオさん初めて知りました、ハードル高かったと思いますがかっこよく歌いこなしていて、曲の素敵さを存分にひきだしていたと思います。「Desire-情熱」、みりおちゃん、宝塚を退団後初のコンサートで歌っても歌っていましたね。鮮やかな花柄のワンピースで気持ちよくノリノリで歌っていて、とってもかっこよく綺麗でした。

 「CHA-CHA-CHA」、石井明美さんがコピーした曲で男女7人夏物語の主題歌、バブリーだった頃明石家さんまさんと大竹しのぶさんの共演で話題をよんだドラマでした。歌った4人(福原・水谷・畑・尾崎:敬称略)、とっても可愛かったです。こんな可愛い娘ちゃんたちが実在するんだっていう感動、かなり稽古したであろうことがうかがえる仕上がりでした。石井明美さんも今振り返るとかなり大人っぽく歌いこなしていました。

 清史郎君が配信での予告どおり、たくさんの場面で踊っていてかっこよかった、こんなに踊れるんだってびっくりでした。大活躍でうれしい限り。ミュージカルコーナー以外でも、ゆん(古川雄大さん)とデュエット。「蕾」、わたしはテレビをみることはなくなった頃のドラマか、聴いたことあるけれど知っているようないないような、どこか懐かしさを感じさせる曲、素敵でした。

 最後は全員で「LA-LA-LALOVESONG」、木村拓哉さんと山口智子さんのロングバケーションに日本全体が湧きました。久保田利伸さん今どうしていらっしゃるのでしょう、懐かしいことしきりでした。

 司会をつとめていた福士蒼汰さんが背高くてめっちゃかっこよかったです。みりおちゃんとゆんと清史郎君を同時にみることができて、才能ある若い力にも出会えて楽しんだもんがち、現実を忘れて満足ののひとときでした。

 

Xユーザーのえ〜さん: 「修正しました❗️ #KENRADIOの時間 https://t.co/C0izql9Xzq」 / X

 


2000年初演『エリザベート』プログラムより‐井上芳雄さん

2024年05月25日 16時01分36秒 | ミュージカル・舞台・映画

「小学生のときに、「将来はミュージカルをやるんだ」と決心してから、はや10年近く。今回この「エリザベート」で念願の舞台に初めて立たせて頂きます。稽古が始まってから、自分のやりたいことができる幸せをかみしめると同時に、その大変さも実感する毎日でした。多くの方々に助けて頂きながら、今の自分が出せる精一杯の力でルドルフを演じます。この素晴らしいミュージカルに出演できることを感謝して。」

「エリザベートと皇帝フランツ・ヨーゼフの間に生まれた不運な皇太子ルドルフ役で登場するニュー・スター。1979年生まれ、20歳の清廉な若者である。現在、東京芸術大学声楽科に在学中で、本舞台には応募者1000人のオーディションの中から選ばれた。そのきっかけは、昨年、芸大で特別講師を務めた、本舞台の演出家、小池修一郎のミュージカル講義を受けたこと。「小学生のころからミュージカルに出るのが夢で、地元の福岡では中学から、ダンスと歌のレッスンに通っていました。そのことを小池先生にお話したら、ぜひ、オーディションを受けてみたらと・・・。その結果が、審査員の圧倒的支持を受けて、見事合格、今回の初舞台に繋がった。

 実は、夢の実現に向けて、この冬、オランダで上演されている『エリザベート』を見に行った。死の帝王トートとデュエットするナンバー「闇が広がる」の現地キャストの歌唱力に感動したという。プレッシャーは感じるが、本舞台では、「全力で頑張ります」と、新鮮な決意を述べる。その際、ウィーンにもよって、ルドルフのことを調べてきたそうだ。「資料や話から推測すると、ルドルフはすごく頭がいい人だったとか、愛に餓えていたのは本当だったとか・・・いろいろなことが確認できました。そんなルドルフの長身とソフトで甘いマスク、期待感一杯の新人。福岡県出身。」