「絵本の力、生きる力~子どもと大人が共に育つこの世界へ~柳田邦男

2004年7月16日(金)グループワーク資料-人間関係を理解する視点
TCS笈田育子
1.プロセスとコンテンツ
私たちは日常生活の中で家族、友達、学校、地域、職場など様々な人間関係をおもっている。その関係はグループとして捉えられる。グループの関係(相互作用)を吟味する視点として以下の二つの側面がある。
コンテント・・・グループの中での話題、仕事や作業等のないようてきな側面
プロセス・・・グループの中で起こっている、人と人との関係的過程
メンバー一人一人の気持ちの問題
グループ内のコミュニケーションのあり方や意思決定の問題
2.どのようにプロセスを理解するか?
プロセスを理解するための観察可能なデータは、五感を通して得ることができる
↓
より具体的な情報(誰が、どのように)
データを収集する3つの視点
①コミュニケーション・・・誰がよく話したか?
話した回数・時間は?
誰が誰を支持した? きき合っていたか?
②意思決定・・・決めるのに要した時間は? 誰が決めたか? 1,2人の決定、
多数決、合意など
③雰囲気に関するデーター・・・不安、緊張、自由さ、ぎしゅうせい
観察者として状況を的確に捉える目を養うことと同時に、積極的にその状況に働きかけていく参加者になることといえる。(関与しながらの観察 サリバン)
体験的学習の学習法である。
2004年7月10日(金)来談者中心療法③④-講義メモ(2)
諸富祥彦
ロジャーズのアプローチ
ロジャーズの少年時代-23頁・25頁・26頁・27頁
・アメリカで生まれ育った開拓民
(当時の心理学者はヨーロッパからの移民が多かった。ユダヤ人であるためナチスの迫害を逃れてアメリカへわたる)
・6人兄弟の5番目。親からの愛情がうすい。真ん中の兄弟の生きにくさを体験。
・秀才だが友達は少なく、ひとりでボーっとしていることが多かった。空想癖。
ボーっとしている→この資質が大きい。
・病弱
・女性恐怖症のところが少しある。お母さんがこわかった。
・「ぼんやり教授」とあだ名をつけられる。
・兄弟からいじめられて内にとじこもる。問題児だった、
・お父さんが仕事に連れて歩いた。
「巧妙で愛に満ちた支配」(28頁)の家庭環境。
いちばんわかりにくく、反抗しにくい。もっとも苦しい。日本の家庭にもよくある症例。
・ロジャーズ家は原理主義的キリスト教家で有名だった。
ガチガチのキリスト教
①選民思想-神に選ばれた者にふさわしい生き方をしなければならない。
社交禁止。
②原罪思想-人間はボロ布のような存在である、という自己否定的な考え
方。
すべては労働によっていやされる。
ガを食うのが趣味。徹底的にはまった。
220頁-ロジャーズがセラピィについて述べた言葉
「私は自分がグループのファシリテーターやセラピストとしてベストの状態にある時、そこにこれまで論じてきたのは別の、もう一つの特質があることを発見しました。私が自らのうちなる直観的な自己の最も近くにいる時、私が自らの未知なるものに触れている時、そして私がクライエントとの関係において幾分か変性意識状態にある時、その時私がするどんなことでも癒しに満ちているように思えるのです。その時、ただ私がそこにいることが人を解放し、援助します。この経験を強めるために私ができることは何もありません。けれど私がリラックスして私の超越的な核に近づくことができる時、私は奇妙かつ衝動的な下かで振る舞うことができるのです。合理的に正当化することのできない仕方、私の思索過程とはまったく関係のない仕方で、そしてこの奇妙なふるまいは、後になって正しかったのだとわかります。その時、私の内なる魂が外に届き、他者のうちなる魂に触れたように思えるのです。私たちの関係はそれ自体を超えてより大きなものの一部となります。
深い成長と癒しとエネルギーとがそこにあるのです。
(Rogers、1986年)
38頁-学会出席のためアメリカから中国へ旅をする(往復半年間)。
・ロジャーズの人生を大きく変える。
・いろんな人と出会って「イエスは神にもっとも近い人間」だったことに気づく。
・親からの自立を果すことができた。当時はEメールもなかったので親との連絡にも時間がかかったのだよかった。
・親から反対されることを全てやった。学生結婚、親の大嫌いな神学校に転校する。
児童相談所を開設、この時の経験からアプローチがつくられていく。
いろんなケースと出会えるので勉強になる。①と②の折衷のようなことをやっていた。
59頁のエピソード-ポイント
第一ステージ(1940年代)「非指示療法時代」青年期の自立
カウンセリングが進む方向はクライエントの内側からでてくる。
プロセスに従うということが大切であることに気づく。
クライエントの内側の展開のプロセスに寄り添っていくのがカウンセラーの役割→ここを中心におくからクライエント中心療法。
クライエントから軌道修正することがある。
そこに寄り添っていけるかどうか。
ミネソタ大学の指示的アプローチを行っていた先生の前で自分のアプローチを発表する。ここからロジャーズの人生が始まる。
70頁-問題解決のためではなく個人の成長をうながすのがカウンセリングである。過去よりも現在、今ここで、を強調する。感情を大切にする。
1940年代、自己成長へとカウンセリングの流れは傾いた。
『カウンセリングとサイコセラピィ』(今年翻訳がでる)
・カウンセリングの目的を変えた。
・密室のカウンセリングをオープンにした。記録を本にのせた。
・「クライエント」ということばをひろめた。自発的という位置付。
・カウンセリングを研究の対象とした。
243頁-ロジャーズの面接記録
自分の実感したものをエッセンスとしてクライエントに帰している。
心理学と戦争は深い関係がある。復員兵との面接記録。
日本ではロジャーズの技法が紹介された。
①場面構成-ここはこういう場ですよ、と紹介する。カウンセリングの場とはどういう場か紹介するのは重要なこと。
②かんたんな受容-相づち、大げさなぐらいにうなづく、相手より少しゆっくりなぐらいのペースがいい。少し低音。
③リフレクションズ(反射伝え返し)-クライエントが心をこめて使った言葉を心をこめて返す。
第二ステージ-1950年代『クライエント中心療法時代』
非指示、さらに自分を消し去る態度だけを言う。
(技術は言わなくなった)受容と共感
246頁-相手の役に立つために自分の個人的世界を排除する。相手の鏡になる。カウンセラーの人間性を消し去る。
「無人格」インパーソナリティ
一方通行的な関係(相互交流ではない)
ロジャーズがカウンセリングの典型的なあり方を示した時代。
「脱人格化」をきわめた。
カウンセラーが自分を深めていく。体験的学習。自分をどれだけ掘り下げていくか。
162頁-クライエントが自分の世界に没頭できるような世界をつくりあげていく。自分の心の声がきこえるようになる。
自分の中にある他者をカウンセラーがあずかってくれることで、自分の心の世界を深めていくことができる。
カウンセラーとクライエントが共感できることによってクライエントは本当の意味で一人になる。
話をきいてくれる、わかってくれていると感じることで、さらに深い自分の世界に入っていく。
83頁-「中年期の危機」がやってくる。
全盛期の直後、廃業寸前まで追い込まれた。
ロジャーズは自己否定が強かった。自分が嫌いだった。
↓
部下のカウンセリングを受けたことでロジャーズはさらに深い自己受容が
できるようになった。
2004年7月10日(金)来談者中心療法③④-講義メモ(1)
諸富祥彦
第3ステージ『パーソンセンタード時代』(自己実現論)
「中年期の危機」を克服して、身体レベルで感じていることと頭の中の概念が一致する(自覚する、自分の中にあるリアルなものを認める)。カウンセラーは心を無にしながら、身体レベルで今ここで感じていることを伝えていく。(91頁)
人間性回復運動;human potential movement
エンカウンターグループに没頭していく-109頁。
ファシリテーターが対等なメンバーになれるのがいいグループ。
メンバー同士が語り合うことによって人間力がきたえられる。
人と関わる基礎能力を養っていく。
ロジャーズ自身がはじめて自分を好きになれたことで、人間として自分の気持ちを表現するスタイルに変化していった。一回自分の世界を消し去り、伝えるべきことは伝える。自己開示。
249頁-私はあなたに関心があること、あなたのことを気にかけていること、あなたの世界を少しでも理解できたらと願っている。私がここにいるということを一生懸命クライエントに伝えようとする。セラピストが「ただ十分にそこにいることが相手を癒していく」ことに気づく。同情と共感は違う。
アメリカ、モントレー湖の近く(サンフランシスコ)
E Salen Institate(ワークショップのメッカ)
第4ステージ『スペシャリティの時代』
身内との関係が70代になって悪化。
70代になってはじめて恋をした。
↓
人間を超えた霊的な世界を希求し始める-128頁。
220頁-ロジャーズが最後にたどり着いた境地。心には二つの次元がある。心理学的な次元と霊的な次元、霊的な次元は変性意識状態、夢うつつの状態。
ユーマワーク:昏睡状態の人と対話を行う。
最後に国際平和運動に取り組む。
ロジャーズの人生そのものが自己実現のプロセス。
自らの危機をのりこえることでカウンセリングも変わっていく。その人がより自分らしくなっていくのをサポートするのがカウンセリング。
トーマス・ムーア
スピリチュアル:上にのぼっていくようなキラキラと美しい感じ。
魂:下に深くもぐっていく感じ。
ベーシックエンカウンターグループの目的
他者とふれ合うことで自己理解が深まる。
165頁-ロジャーズの人間観ー人間ジャガイモ論「実現傾向」-<いのち>への信頼
この世におけるすべての<いのち>あるものは、本来、自らに与えられた<いのちの働き>を発揮して、よりよく強く生きるように定められている。例えば、小さな窓しかない2メートルもの地下室の貯蔵庫に入れられたジャガイモは、それでも窓からもれる薄日に届こうと60cmも90cmも延びていく。
人間もジャガイモも条件さえ整えば自らの<いのち>をよりよく生きる方向へ向かうよう6つの条件(どの療法にも必要なこと)。
(1)「受容」もしくは「無条件の肯定的配属」
どの部分も否定しない、選択しない
どの部分にも積極的に「あるね」と存在を認めていく。
丸をつけるわけではない。
どの気持ちも等しく認めていく。
↓
クライエントの中に自分の中のいろんな部分を認める心が育まれていく。
「内なるセラピスト」
(2)共感的理解
225頁-こちらの理解をたしかめていく。
一般に「感情の反射」と呼ばれている技法の内実は、クライエントの体験世界の「鎖」になることであり、相手の内的世界についての自分の理解や受取りを確かめていくことである。
(3)自己一致
相手の話をききながらカウンセラーの中に出てくるものを全部認める。あるものをあると認める。これをクライエントにも自分自身にも行う。
クライエント中心療法の中心エッセンス、自己受容、全てを認める。
上記の3つの条件は出発点であり、ゴールである。カウンセラーが道徳的になって自分を追い込むとそれはクライエントに伝わる。
『インターティブフォーカシング』
自分を無にして先ず相手を理解する
2004年7月3日(金)来談者中心療法①②-講義メモ
諸富祥彦
自分が今何を感じているかを知ることが
カウンセラートレーニングの中で一番大事なことである。
精神科-統合失調症
神経科-ノイローゼ・うつ病
心療内科-身体症状が出ている場合
薬を出せる
臨床心理士
カウンセラー
産業カウンセラー-企業につとめている人のカウンセラー
健康心理士-行動療法系、呼吸法、リラクゼーション
学校心理士-LD(発達障害)の専門知識をもつ
薬を出せない
精神科と臨床心理士との境界はあいまい
病院に臨床心理士がいるところがGood、連携がきちんとできている。
症候群-全て身体に現れた症状で説明している。
心身症-身体とも心ともつかない病、
ノイローゼ=神経症=外からみればまともだが自分ではくよくよ悩んでいる。気になりすぎて生活できなくなる。(気になる程度のもんだい)
統合失調症-本人はまともだと思っているが、まわりからみればおかしい。幻覚、幻聴。
ノイローゼと統合失調症のちがいを先ず知る。
うつ病-内性的、まじめは人はなりやすい
・うつうつとする。
・夜眠れない、睡眠障害を伴う。
・慢性的に胃薬を飲んでいる。
生活に支障が出る場合は医者を紹介する。
カウンセラーになった時、どんな病気が見きわめることが必要になってくる。
医者の耳情報は大切。地域のネットワークが重要。この医者は薬を出すとか出さないとか、医者の特徴と傾向を知っておくことが大切。
子育ての経験がないからといって子供の気持ちがわからないということではない。
同じ経験をもっているとカウンセラーが自分の経験をダブらせすぎてしまう場合もある。
「負け犬」など女性のシングルは話題になるからいい。男性のシングルはもっと深刻。
アタマで考えてしまう、というのも身体の感じのひとつ。自分の中から何がでてきても認めるのがフォーカシング。カウンセリングの重要なプロセスのひとつ。
境界性-まわりの人をすごく振り回す(対人関係のもんだい)。人間関係がとれない。0か100か。
かい離-とりつかれたような状態、霊的。
不登校の子供がいる
・子供に直接面会する-カウンセリング
・学校の先生を通して子供に働きかける-コンサルテーション
カウンセリング
自分で答えをみつける。
自分で自分を見つめる方法をアドバイスする。
自分の声をきいていく。(自分との対話を進めていく)これを助ける。
内性カウンセリング(ロジャーズ、ユング、フォーカシング)
自分との距離が近すぎる場合は自分を忘れた方がいい。
作業に取り組む(森田療法)。
自己決定のプロセスにはカウンセラーの責任がある。
中心になる3つの方法
①過去から解放するアプローチ、精神分析-自分の悩みから理論をつくった。幼少期の家族関係に切り込んだ。
②練習するアプローチ、行動療法、認知行動療法、論理療法
③気づきと学びのアプローチ、人間制/トランスパーソナル心理学、来談者中心療法
これらの間に交流分析、ユング、ブリーフィングセラピー(短期療法)がある。
①過去から解放するアプローチ-心的外傷(トラウマ)故に子供は悩み続ける。
・アダルトチルドレン-子供の頃の心の傷をひきずっている人。
「母から愛されなかった」という悩みを抱える人は多い。
・対象関係論(日本で今人気)
幼少期の母子関係に焦点をあてる。
・産道体験(オットーランク)
その後の人生を左右する。つらい体験
・フロイト
精神力動論・深層心理学
②練習するアプローチ-行動療法-現在の行動に注目する
オペラント心理学
課題をつくって練習させていく。
↓
練習の結果をきく。
↓
難しい課題にしていく。
認知行動療法-思考のパターンを変えていくアプローチ。
③気づきと学びのアプローチ-もんだいや悩みに対するかまえが①②と大きく異なる。
自己成長アプローチ
もんだいを人生の大切な一部と考える。
その人が成長するうえで必要なもの。
解決すべきものとは考えない。
気づくべきことに気づかせてくれるもの。
悩みを通して成長していくのを助けるアプローチ。
全ての出来事には意味がある。
問題を通して自分に気づいていく。
自分が成長していく。
実存論・現象学・人間学的アプローチともいう。
どれかひとつ自分がのめり込む方法をひとつ見つけること。
補助的に他のものを学ぶ。
クライエントがセラピストをえらぶ時代。
その人のアプローチはその人の人生がたどりついたもの。
2004年6月25日(金)フォーカシング
私たちは日頃、困ったことや気になること(人)があったとき、そこからなんとか抜け出そうとしていろいろなことをします。どうしてこうなっているのか(原因)、どうしたらいいのか(方法)を自分なりに一生懸命考えます。答えを見つけだそうとして何冊も本を読んで調べたり(知識)、ほかの人に相談してアドバイスをもらったりします。
しかし、”こうだから悪いんだ!”、”こうすべきだんだ”と頭ではわかっても、どうも、どうにもすっきりしない、解決しない、実際は何も変わらないという経験をたくさんしてきているのではないでしょうか。つまり頭ではわかっても、腑に落ちていないのです。
では、腑に落ちるとはどういうことでしょうか?
私たちはからだの内面の感じに注意を向けてみることによって、普段見過ごされてしまいそうな、かすかで漠然としているけれども、確かに感じられている”ある感じ”[いのちの働き]に出会うことができます。
この”意味ある豊かな感じ”<フェルトセンス>に触れつづけていくことで、感じにぴったりしたイメージなり、言葉が浮かび「ああっ、そうか」という気づきが起こり、からだが解放されます<フェルトシフト>。このような体験のプロセスが<フォーカシング>なのです。まさに、腑に落ちるのです。その鍵は、自分自身の内なるフェルトセンスにあるのです。
フォーカシングの創始者であるジェンドリンは(心理療法家であり哲学者でもあります)、科学的リサーチによって、「心理療法で成功したクライエントは、ひとつの変化過程の源泉が、問題に対する”からだの感じ”のなかにあることを自分自身で見つけている」ということを明らかにしました。彼は、「人は、過去の出来事によって現在を決定されて生きているのではない」という実存主義に立って臨床研究を続けてきました。
人のからだは常に、過去のすべての体験を含みつつ、未来に対しては、よりその人らしい生の方向性を含みながら、今を生きているのです。
フォーカシングは、ゆっくり、静かに自分自身のフェルトセンスに耳を傾けていくことからはじまります。
フォーカシングは、知的な操作ではなく、からだに注意を向けて『からだに聴く』プロセスです。そのために、日常の心のありようとは違った注意が必要です。
フォーカシングで出てきたイメージや言葉は、日頃、頭で考えていることと、かけ離れていたり、意味がよくわからなかったりすることがあり、そのまま素直に受け取りにくいことがあります。
しかし、からだは多くのことを知っています。出てきたものは豊かで意味深く、大切なものが含まれているのです。やさしく、素直に受け取っていきましょう。
フォーカシングのプロセスは、限りなく生まれ、つながっていく大小の鎖の輪に喩えられるように、ひとつのステップは次のステップのはじまりです。ひとつのシフト(からだの感じが変わること、からだで納得できる体験、からだのひらけ)が起きたあと、また新たなフェルトセンスを感じるものです。これは次のプロセスがすでに始まっていることなので、安心してその感じに触れていきましょう。
リスナーになる場合は、フォーカサーのプロセスを大事にしながら、自分自身のフェルトセンスに触れ続けます。リラックスして、ゆったりと傍にいること、そしてフォーカサーが感じていることを、自分も感じてみようとしながら、フォーカサーが言葉にした『感じ』を、返していくことで、フォーカサーがその感じをもっとしっかり感じられるように、援助します。フォーカシングは、一人でもできますが、リスナーがいてくれることで、より安心し、集中してからだの感じに触れ続けることができる場合が多いのです。
2004年6月25日(金)フォーカシング資料-リスナーの言葉かけ
リスナーは自分も、からだで言葉を味わいながら、声をかけましょう。
次の3つの中から、今、一番入りやすいものを選んでください。
選んだら、知らせてください。
軽く目を閉じて、ゆったりと座ってください。深くゆっくり呼吸をしながら、吐く息といっしょにからだの力を抜いていきましょう。
頭、目、頬、首の力を抜いて、肩から腕の力も抜いていきましょう。上半身から力を抜いて、腰は楽にして、足の力も抜きましょう。
今の感じを味わいながら、しばらくその感じに浸ってみましょう。
<フォーカサーが選んだテーマをゆっくり声に出す>自分のからだに静かに問いかけてみて、感じてみましょう。
かすかな、ぼんやりした感じが感じられてきたら、ゆっくり味わって、その中からイメージや言葉が浮かんでくるのを待ってみましょう。
それから、言葉に出してみましょう。
今、からだはどんな感じですか?
リスナーは、フォーカサーの感じを共に味わい、しっかり実感しながら、フォーカサーの歩みを大事にして、ついていきましょう。
*************
フォーカシングのインストラクション
(体験過程に直接触れていこうとするインストラクション)
①間をつくる
・からだをほどく。
・上半身から力を抜き、ゆったりとして、おなかのあたりは、どっしりとした状態になる。
・静かにゆったりと楽にしてください。
・軽く目を閉じて、ゆっくり深い呼吸をしましょう。
・頭から力を抜いて、静かにゆっくりと、ぼんやりした感じで、暫くそのま まに、いてみましょう。
②内面に向かう
・注意を自分の内面に向け、深いところで自分がどんな感じでいるか、ゆとりをもって感じようとする。
・注意を自分の中に向けてみてください。
例1.「この頃どんな感じで生きているのかなぁ」と問いかけて、浮かんでくるままに、いてみましょう。
例2.「今、どんな感じを、自分の中に感じているのかな」と問いかけて、その感じのままに、いてみましょう。
例3.「何か気にかかっていることがあるかなぁ」とやさしく問いかけて、浮かんでくるままに、いてみましょう。
③フェルトセンス
・何かはっきりしないが、確かに感じているその感じに注意を向け続ける。
・その全体の感じをからだで感じようとする。
・いろいろな感じや、イメージが出てきても、出てくるままに、まかせていましょう。
・漠然とした感じが、自分にひとつにまとまってくるまで、暫くそこに、いてみましょう。
・出てきたある感じを、感じ続けてみましょう。
・その全体の感じは、どんな感じかなー。
・その感じを、暫く味わっていてみましょう。
④その全体の感じにピッタリしたことばが出てくるのを待つ
・そのフェルトセンスから、その感じにピッタリしたことばとかイメージが出てくるのを、全身で感じを味わいながら待つ。
・確信に触れ、その質を捉えようとする。
・「その感じはどんな感じかな」と、じっくり味わいながら、ピッタリしたことばとか、イメージが、からだの中から浮んでくるのを待ってみましょう。
⑤共鳴させる
・出てきたことばとイメージがフェルトセンスにピッタリ合っているか全身で確かめる。
・そのことばとか、イメージが、その感じにピッタリするまで、じっくり味わってみましょう。
⑥フェルトシフト(からだと心が開かれる)
・シフトが起こって、からだと心が開かれる。
・その感じに十分ひたって味わう。
・そのまま、その感じにひたっていましょう。
・それで十分だなぁと思われたら、ゆっくり目をあけましょう。
⑦受け取る
・解放感を伴って出てきたものは、どんなものでも、そのまま素直に受け取る。
・フォーカシングの後、体験を話すことで、更にはっきり受け取ることができる。
・出てきたものは、そのまま「そうだ」と素直に受け取りましょう。