失業率がここのところ下がらないどころか3月から0.1%ずつ悪くなり5月は5.1%に悪化した。景気全般は良くなっているのに何故なのだろうか?
発表された数字だけでは説明のできない変化が起きているのではないか。先ず数字だけを見ると失業者の増加傾向は低減し、5月は347万人で前年同月と同じになったにも拘わらず失業率自体は悪くなっている。これは就業者が47万人も減ったため失業率を計算する分母の労働力人口が減ったことで説明できる。その減少した就業者を男女別に見ると男が48万人減り、女が1万人増加した。特に女の就業者はこの3ヶ月増加傾向が強く、男より積極的に就業しようという意志が感じられる。
企業の従業者規模別で見ると、前年同月比1~29人規模と500人以上の大企業では4ヶ月連続で減少しているのに対し、30~40人規模の中堅会社は4ヶ月連続で増加となって中堅企業のがんばりがこの数字から読み取れる。
産業別では製造業と建設業の就業者の減少が前年同月で16万人、22万人と目立つ、逆に増加している産業は医療福祉と情報通信でそれぞれ39万人、15万人と増加している。ここで何故製造業で減少し続けているのかと言うことだが、大企業の減少傾向とあわせ考えると、第一生命経済研究所のデータでは製造業の海外生産シフトは08年度中で出荷額で35兆円、雇用で95万人の影響が出ているとのことで、景気が良くなっても雇用が増えない,失業率が悪くなるという背景が理解できる。
また、失業者の求職理由では新たに収入が必要という人が53万人で前年同月より7万人増加している。家計に寄与しようとする就業意欲の強い女性の労働市場への参加が増えていることと想像できる。女性の労働市場への参加傾向は米国など多くの先進国でも見られた傾向で、失業率の高止まりは製造業の国内生産復帰がない限り短期には解消できないだろう。
発表された数字だけでは説明のできない変化が起きているのではないか。先ず数字だけを見ると失業者の増加傾向は低減し、5月は347万人で前年同月と同じになったにも拘わらず失業率自体は悪くなっている。これは就業者が47万人も減ったため失業率を計算する分母の労働力人口が減ったことで説明できる。その減少した就業者を男女別に見ると男が48万人減り、女が1万人増加した。特に女の就業者はこの3ヶ月増加傾向が強く、男より積極的に就業しようという意志が感じられる。
企業の従業者規模別で見ると、前年同月比1~29人規模と500人以上の大企業では4ヶ月連続で減少しているのに対し、30~40人規模の中堅会社は4ヶ月連続で増加となって中堅企業のがんばりがこの数字から読み取れる。
産業別では製造業と建設業の就業者の減少が前年同月で16万人、22万人と目立つ、逆に増加している産業は医療福祉と情報通信でそれぞれ39万人、15万人と増加している。ここで何故製造業で減少し続けているのかと言うことだが、大企業の減少傾向とあわせ考えると、第一生命経済研究所のデータでは製造業の海外生産シフトは08年度中で出荷額で35兆円、雇用で95万人の影響が出ているとのことで、景気が良くなっても雇用が増えない,失業率が悪くなるという背景が理解できる。
また、失業者の求職理由では新たに収入が必要という人が53万人で前年同月より7万人増加している。家計に寄与しようとする就業意欲の強い女性の労働市場への参加が増えていることと想像できる。女性の労働市場への参加傾向は米国など多くの先進国でも見られた傾向で、失業率の高止まりは製造業の国内生産復帰がない限り短期には解消できないだろう。