今年の年賀状は昨年の大震災の影響で歴史に残る内容のものが多かった。新年が平穏であるようにという基調が全体の流れであったが、東北地方からの年賀状はいずれも災害のことには直接触れず、東北人の辛抱強さが垣間見え、福島でまた会おうといった頼もしいものが有る一方、東北で親族が被災された友人からは、今年は年賀状でなく年末の挨拶に換えるという葉書も来た。
流山の友人からは自治会長になり、放射能のホットスポット対策に追われているという賀状、これまでにない事態だ。
友人の多くは70歳前後、元気だという便りが多いが、脳梗塞や脊椎関係の病におかされ、懸命のリハビリをしている方もいる。病におかされ、年賀状はこれまでという寂しい便りもあれば、皆に励まされ必ず回復するから近所に来た時は寄ってほしいといううれしいものもある。
すばらしい絵の賀状が2枚あった。かつて同じ会社の同僚で、いつの間にかこんな才能を育んでいたのだろうか、定年後の過ごし方の見本みたいなもので人間の可能性の計り知れない一面を認識した。
気になったのは小さい子供を持つ若い人から日本の将来を悲観し、今年は海外移住を目指したいという決意の賀状だ。後世につけを残す政治に愛想を尽かしたのだろうか、自分としても後輩に日本に希望を持てと言う自信がない。