行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

真相が判り始めた日馬富士暴行事件

2017-12-07 17:13:31 | スポーツ
九州場所中に発覚した暴行事件だけに、なかなか真相がわからず相撲ファンとしては重い気持ちであった。現在のところ警察による取り調べ内容がようやく公表されだし、なんとなく見えてきたが、肝心の被害者貴の岩がいまだ聴取されてないので場合によっては更に悪い方向になる可能性がある。「暴行現場には横綱・白鵬や横綱・鶴竜ら複数の力士が同席していたが、その後の捜査関係者への取材で、貴ノ岩が頭から出血するまで、周囲が日馬富士による暴行を止めなかったことが新たにわかった。暴行は、最終的に白鵬が止めに入るまで続き、貴ノ岩は傷の部分をおしぼりで押さえて店を出たという」と報道された。
 
まるで暴力団のリンチ現場のような状況で、医療用ホッチキスで手当を受けた写真が公開されているが、被害者の貴の岩は傷口以上に精神的なショックは大きいだろう。この事件で白鵬を頂点とするモンゴル力士会といった組織が存在することが判った。暴行現場は当に力士会の会合で起きたことも判った。大相撲は部屋組織で立て組織なのに対し、モンゴル力士会は横のつながりで、単なる親睦会だけなら問題ないが、かつて行われた八百長事件の温床になる可能性はある。
 
貴乃花親方はそれを心配して、貴の岩にはなるべく関わらないように指導していたようだ。この事件が不可解なのはこの辺にあり、モンゴル力士会は暴行事件の後、日馬富士と貴の岩に手打ちをさせ表に出さないようにしたようだ。これに対し、貴乃花親方はもみ消しには公然と反対し、警察に被害届を出し、一切任せた。相撲協会としてはその行為自体アンチ相撲協会と受け取ったようだ。
 
白鵬が千秋楽優勝インタビューで膿出しといった発言があった。真意はわからないが、少なくとも相撲協会に任せていたのでは膿は出ない。警察の取り調べが終わり、日馬富士の刑事処分が決まってから、第三者委員会で解明して欲しい。聴衆の面前で懸賞金が出され、入場料の高額や大相撲の親方株が高額になっていることなど見ると、公益法人という収益事業は一切出来ない法人とは思えない。事業体のあり方も含め検討して貰いたい。
コメント
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