年初にスタグフレーションの予感とブログで書いた。私の予想ははずれたが、景気が良くなっているのに最近までけっこう読まれているので、何故かと考えてみた。「庶民は景気が良くなっているという実感より物価が上がっている」ことに敏感になっていると考えられる。
天候異変で青物野菜が同じ値段でも量が少なくなっていると主婦達は嘆いている。袋菓子やナッツ類でもいつの間にか中は少なくなってる。勿論何グラムという表記は正確だが、値段は変わらないけど量が少なくなり、実質値上げだ。業者は値段を上げると売れなくなるという恐怖心が先に立つ。従って隠れ値上げとなるわけだ。これをステルス値上げと言うのだそうだ。
英国でEU離脱後、ポンドが下落し、輸入品が高くなったため、ドリトスのポテトチップスは200グラム→180グラム、ケロッグのココポップスは800グラム→720グラム、モルティーザーズのチョコは121グラム→103グラム、トロピカーナのジュースは1.75リットル→1.60リットルなど、東短リサーチ加藤代表取締役社長が指摘している。
ところが、ステルス値上げではやっていられないと、堂々と値上げ宣言をしたお店が出てきた。鳥貴族では全品280円(税別、以下同)均一としていた価格を10月から298円に引き上げる。鳥貴族の値上げは、1989年に250円から280円に引き上げて以来、実に28年ぶりだそうだ。またてんやは値上げするメニューは「小天丼」「天丼」「えび野菜天丼」――など6品目。小天丼は450円から470円、天丼は500円から540円、えび野菜天丼は630円から650円に値上げする(価格は全て税込)と発表、ご飯のおかわりは廃止し、これまで「大盛」は100円の追加で150グラムの増量としていたが、改定後は80円の追加で130グラムの増量となるとのこと。
既にヤマト運輸の値上げで宅配便は横並びで値上げ済、値上げの動きに2019年3月2%の物価目標を狙っている日銀はニンマリしているのでは