8月のブログで「日本のギャンブル中毒患者が536万人と推定され、成人での比率は4.8%でスイスの0.5%、米国ルイジアナ州1.68%、香港1.8%に比し、飛びぬけて高い」と厚労省から委託された国立病院機構が発表した。日本が高いのは偏にパチンコが寄与してることは間違いないがそれにしてもばくち好きの香港人を凌駕しているのには驚いた。カジノ法は国民に百害あって一利なしと以前ブログで書いたが、自民公明政権が強行突破してIR法として成立した。と書いたが、強行突破の背景がIR法推進中心の人物秋元副大臣の収賄容疑で少しずつ判ってきた。彼はこれが成長戦略だと主張している。
そして今日の報道によると、統合型リゾート(IR)事業をめぐり、衆院議員秋元司容疑者(48)が逮捕された汚職事件に絡み、東京地検特捜部は26日、東京都内のパチンコチェーン会社を家宅捜索した。関係者によると、同社は秋元容疑者の元政策秘書が設立した芸能関連会社にコンサルタント料を支払っていた。 黒幕は中国企業だけでなく、もっと大きなギャンブル中毒患者を生み出しているパチンコ業界がIR推進に関係しているようだ。
私はかつてラスベガス、マカオ、シドニーなどカジノを訪ねたが、その華麗さ、熱気には一種の魔術みたいな雰囲気が漂い、賭けてみようという気分にさせる。マカオやシドニーでは香港、中国、台湾といった中国系の人々が早朝から、脇目も振らず熱中し、異様な雰囲気だった。秋元副大臣は観光立国と吹聴したが、このような観光客はいらないし、成長戦略からは外して貰いたい。
かつて、金属労協や国際労働財団勤務時代、中国や韓国の客人を招待し、時には地方へ案内した。彼らの反応は日本には原生林がある。緑が豊富でうらやましいと日本の森林を称えた。かの国にはない貴重な観光資源だ。ところが近年の台風被害で日本の森は荒れている。特に杉林は無残にも根こそぎ倒れている。先日京都嵐山で、トロッコ列車に乗ったが川沿いの倒木杉は(おそらく昨年の被害)眼を覆う状態で放置されていた。今年の台風19号は関東から東北へ荒れ狂い森林被害は789.7億円と林野庁は見積もっていた。この復旧には多くの人出も必要だし、IRなどより優先的に実行されるべきだ。